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気になる医学会の分類 ストレス反応うつが新型うつとはいえないのではと。 [自死(自殺)・不明死、葛藤]

医学雑誌などを呼んでいると、

(カッコ始まり)
と書き始めましたが、
特に専門誌、例えば精神科の学会誌とか
専門が細分化しているものは、
例えば労災事件や交通事故事件で、
先端的に争点になっている場合に、
協力してくださる医師から教えてもらいながら読むくらいで、
私がここで言っているのは、
医師会雑誌で、働く人のうつ病が特集されていて、
ねじり鉢巻きで読んでいることです。
医師に向けた医学雑誌でも、
別の科の医師が対象の場合なんとか読めるのです。
(カッコ終わり)

最近は、うつ病を原因別に分けないで、
症状ごとに分けるそうです。
しかし、内因性(遺伝など原因不明)とストレスによるもの
という具合に、実際の議論の中では分類されているようです。

その中で、どうしても気になるのが、
抗うつ薬(SSRI等)が効果的なのが、
内因性うつ病である。
ストレスで反応のうつ病は
抗うつ薬(SSRI等)が効かない。
ストレス反応のうつ病は、
適応障害等のうつ状態が多く、
あまり自殺の要因とはならない、
いわゆる新型うつが多い。
という文脈が読み取れるのです。

心配なのは、
若年層で、
ストレスが強く関与しているうつは新型うつであり、
大うつ病にはなりにくい。
という図式化がなされてはいないか
ということです。

そうだとすれば、
私の弁護士の業務における実感とは
かけ離れているのです。

用語の使い方なのかもしれません。

過重労働でうつ病を発症した
と、労災実務では主張するのですが、
この場合、
素因が全くないのに、
過重労働だけでうつ病が発症した
という主張ではないのです。

多くの職業すとれすによるうつ病発症の場合、
いわゆる気質の問題では、
メランコリー型気質の人であり、
そこに、長時間労働と、
いくつかのストレスの複合があり、
四六時中、課題に直面させられ、
睡眠不足となり、
解決不能の課題を強いられているという観念が強くなり、
逃げられないという絶望感から
うつ発症、増悪、自殺
という理解できる流れを感じることが
多いのです。

これらの多くは、ディスチミア親和型の要素である
病前性格である、仕事熱心ではないとか
規範をストレスと感じるとか、自己自身への愛着とか
というエピソードは無く、
むしろこれとは反対のメランコリー親和型の
エピソードを示しています。
そして、年齢も30代、40代という若年層です。


30代の若年層が、仕事等のストレスでうつになる時は、
ディスチミア親和型のうつであり、
新型うつだという図式は、
弁護士としては、納得のゆかないものであり、
危険ではないかと感じたのです。

もっとも、論者がいう内因性うつという用語が、
メランコリー親和型という要素ないし素因がある場合もさし、
そのような素因がある場合は、
心因性うつ病とは言わないというのであれば、
用語としては正しいのかもしれませんが、
それでは、原因型分類について、
私の理解が間違っていたことになりますね。

多くの、私が扱った業務上ストレスによるうつ発症は、
内因性うつ病であり、
職業上のストレスを契機として発症したというのでしょうか。
やはり違和感はあります。
端的に、過重労働によって、うつ病が発症したという方が
実態にはあっているように思います。

このようなことが気になるもう一つの感想が、
お医者さん方の新型うつ病に対する否定的ニュアンスを
感じてしまうことです。
典型的な新型うつは、クレーマーを想像していただければ、
不正確ですがイメージしやすいと思います。
医師、弁護士業を問わず、接客業において、
ものすごく苦労するケースです。
そんなご体験もおもちなのでしょうけれど、
実際の外来にはそのようなケースが多いのでしょうけれど、
否定的な価値観、像を感じてしまいました。

心配なのは、
30代、職場のストレスが強い
というだけで、新型うつ病かもしれないという
先入観をもたれないといいいなあと
いうことでした。



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