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パワハラをどうやって止めさせるか。ノウハウの蓄積とアウトプット [労災事件]

あちこちで、それこそ最近は使用者側の研修会にも
公的にお呼ばれして、労災防止をお話ししてくるのですが、
最近、一番受けているのはパワハラの分析です。

また、公的な法律相談ほど、パワハラの相談が来るようにも思います。

ハラスメントを受けている人が精神疾病を発症するほどの、
パワーハラスメントは、あちこちに蔓延しているようです。

このブログで、去年の12月21日にパワハラGメンの創設を
と訴えていますが、
第1に、それが喫緊の課題であるようで、一刻の猶予も無いこと
第2に、それにしても、それを待っていはいられないこと
が良くわかりました。

なんとか対処しなければなりません
中には、なんだこの野郎ということで、
上司に改善を求める人もいるようです。

しかし、パワハラ職場の上司は、何らかの理由で事なかれ主義で、
部下と対峙できない人が上司になっていることが多いのです。
ややこしい案件を持ち込むやつがいるということで、
パワハラを訴えた人が左遷されたり、
止めざるを得なくなることもあるようです。
問題社員と上がつながっているということで、
告発者が処分されるということは、よくあり、
私も1件訴訟案件をもっています。

また、パワハラ職場にも労働組合はあることが多く、
ちゃんと組合費が給料から天引きされています。

労働基準監督署も、
パワハラスメントを訴えても、
パワハラをしている上司や、本人、
見てもいない労働組合役員の話を聞いただけで、
パワーハラスメントの存在は不明であった
と認定してしまうこともあるわけです。

組合費や税金は何に使われるのだろう・・・

1 先ず、相手に対してきちんと認識し、相手より高見に立つこと
パワハラをするような人は、一般職員の時は優秀だが、
それはその人の上司だった人の援助が会ってのことということを忘れている。
自分だけの力で業績を上げたと錯覚し、
自分が援助してもらったように部下に援助できない。
自分と同じようにやれないことに怒る。
要するに指導することができず、
結果だけ怒る。
双方向のコミュニケーションができず、
部下からの質問や、認識の誤りを指摘されることに対応できず怒る
自分が相手を傷つけていることを理解する能力に障害を持っている。
成人として成熟していない人ということになります。
組織の中では、そんな人でも上司に取り入ることが本能的にできたり、
上司の弱みを握っていたり、どんな理由かわかりませんが、
出世したり、生き延びたりする人がいるものです。

2 自分だけの私怨を晴らすのではなく、
職場の労働環境だという認識を持ちましょう。
こういうことは繰り返されることです。
今はターゲットがあなたではないかもしれないけれど、
次はあなたかもしれない。
次というのは、今のターゲットは、
精神的疲労で倒れる可能性が高いからです。

その人の問題、あるいは自分だけの問題ではなく、
職場環境の問題なのです。
無理やり誤らせることが目標ではなく、
パワーハラスメントをやめさせることを目標とするべきです。

3 被害者、被害者予備軍は結束を 孤立させない。
パワハラ上司がいなくなってからでよいのです。
具体的に方法が見つからなくても、
被害者を孤立させないで、信頼できる仲間だけが
顔の見れる状態で集まって、
なんとかするように考えましょう。
パワハラ自殺をするとき、
被害者は、個別には慰められることもあるのですが、
一言、二言、意識がもうろうとしているときに声をかけられるくらいで、
実際は、全く孤立しています。
数人でも集まって、その人だけの問題でない、
労働環境の問題だと、みんなで確認しましょう。
実質的には、敵は一人です。

4証拠をとりましょう。
これは比較的簡単に証拠が残ります。
パワハラはのべつ幕なし行われるので、録音しましょう。
日付が記録されるものもありますが、
記録されないなら、わざとらしく日付と時刻を
録音の最初か最後にお話しして記録しましょう。
相手の承諾が無い録音も証拠として使えます。

最近、自分がパワハラを受けた場合のことを考えて、
準備している人がいるようですが、
常日頃ということが大切で、
自分がパワハラを受けていない場合でも、
録音しましょう。
自分が受けているときに録音しても、
声が割れて誰が話しているかわからないということが
結構ありますよ。

5 証拠をとったら、さあどうするか。
みんなで上司に訴える場合、
いきなり社長などに訴えるよりも、
少し下の人に話を通してからということが大事ですね。
上申書は、特定の人の名前でもいいけれど、
下打ち合わせということは大事です。

大きな労働組合に相談に行くという方法もありそうです。
自分の労働組合と矛盾すると、ちょっとややこしくなりそうですが、
労働組合に加盟していないのであれば、ぜひ相談してみてください。
仙台では、連合系と全労連系と大きく二つのセンターがありますが、
両方行って、話を聞いてくれた方に継続して相談に乗ってもらうということで
良いのではないかと思います。

誰か、外部の人と相談をしながら進めることが理想です。
信頼できる労働組合が無い場合は、
とりあえず、弁護士ですかねえ。

とにかく、パワハラの実態を、
できれば年表のように、時系列で、
まとめていただくことが、有用です。

弁護士の場合は、パワハラ上司の所属する会社等と、
示談交渉や調停になるのだろうと思いますが、
パワハラの内容如何によっては、
パワハラの差し止めの仮処分などということも
ありうるかもしれません。
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なみ

はじめまして。
今まさにパワハラに遭っていて、たまたまこのブログを拝見しました。

録音という手段は、例えばいきなり怒鳴られる、理不尽なことを言われる、指示されるなどには有用かもしれませんが、私の場合は他の職員と隔離された場所で仕事をしており(そもそもそれ自体もパワハラに当たると私は考えていますが)、ほとんど出社退社のあいさつのみしか他の職員と言葉を交わすことがありません。
そのような場合は実際に受けたこと、言われたことなどのメモなどが重要になるのでしょうが、今ひとつ録音よりも有効でない気がします。、

上司や上司に加担する人間に何か処罰が下ればいいと思うものの、なかなか難しいですね…
by なみ (2012-11-20 23:11) 

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