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サラ金過払いとなる仕組み=サラ金の利益=多重債務となる原因 [民事・消費者]

自分と同年代の人たちが、
未だにサラ金者金の解決法に対して無理解なことに先週ショックを受けて、
弁護士が思っているほど知識が普及しているわけではないという反省の第2弾。
実際に、数字を使ってみてもらいましょう。

面倒くさい人は、<つまり>の段落だけ見てください。

普通サラ金から借りるときには、
最初30万円借ります。数か月で50万円になります。
なんで、この例では、最初から50万円借りたとします。

平成12年4月1日50万円借りる。

利息というのは、1年借りていて、返すときに、
元金(上の例では50万円とします。)に上乗せして支払うのが年利です。

平成12年当時、約30%の年利が多かったので、
年利を30%ととします。

そうすると、1年後の平成13年4月1日に一括返済する場合は、
50万円の元金と利息を支払うことになるのですが、
50万円×30%=15万円が利息となり、
合計65万円を支払らわなければならないわけです。

<つまり>50万円借りて年利30%ということは、
1年後に65万円を返さなければならないことです。

もっとも、実際は、サラ金は毎月分割払いです。
そうすると、毎月、利息を合わせて支払うことになります。
年利30%、50万円借りれば年間利息15万円ですので、
月に直せば30%/12か月×50万円=
15万/12か月=12500円となります。

12500円はらっても、それは利息の支払いで消えてしまうということです。
だいたい、当時は、15000円の毎月支払いだったと思うので、
そうすると、そのうち、12500円利息で取られるのだから、
元金は2500円しか減りません。
結局元金は、50万円ー2500円なので、497500円残ってしまいます。

<つまり>
年利30%で平成12年4月1日に50万円借りて
平成12年5月1日に15000円返しても、
まだ497500円借りていることになる。
485000円返したわけではないということです。

ところが、利息制限法は、年利18%が上限なので、
1年後の利息は、9万円です。
つきあたりの利息は、9万円÷12か月=7500円となります。
そうだとすると、15000円返すと、元金から7500円が減り、
492500円が元金となります。
年利30%と最初の1か月で、5000円も変わってくるのです。

<つまり>
利息制限法だと、最初の1か月で5000円減る。
=サラ金利息は50万借りればサラ金は5000円もうかり、
借りた人は5000円損をしていた。

さて、これが1年続くとどうなるでしょう。
5000円×12か月=6万円
どころではないのです。

利息は元金をもとに計算されます。
最初の例でいえば、
サラ金利息なら497500円の30%ということになります。
利息制限法なら425000円の18%ということになります。

そうすると、平成12年6月1日に15000円返すと、
サラ金利息なら利息が12437.5円になり、元金は49万4938円に
利息制限法なら7387.5円になり、元金は48万4888円になり、
その差は、1万500円になります。

<つまり>
サラ金で50万円借りると、利息制限法と比べて
2ヶ月後に早くも、残金で10500円の差が出ていたということになります。

1年後はどうなるか、同じ15000円の12か月なので、
18万円支払っています。

平成13年4月1日に15000円返した段階では、
サラ金利息だと465511円の残金
利息制限法だと402191円の残金
その差は63320円の違いが出てきます。

さらに
平成16年3月1日
サラ金利息だと、280830円の残金がありますが、
利息制限法だと、既に完済していて6640円の過払いとなっています。
この時点で、287470円の差が生じてしまっています。

<つまり>
50万円借りると、
利息制限法なら47回15000円支払えば完済しているのに、
サラ金利息だとまだ、28万円以上の残金があるということです。

さらに、73回目の支払いとなる平成18年の5月で、
サラ金利息の場合ようやく完済となるのですが、
利息制限法だと482488円の払いすぎということになるわけです。

この約48万円が、過払いの対象となるわけです。

もっとも、実際は大きく異なるわけで、
返済だけするということはあまり事例が無く、
50万円の枠が返済によって空くと、2000円だ1万円だと借りてしまうし、
約束した支払い日に遅れれば、30%の遅延損害金も合法的になってしまう
ということがあるわけです。

だいたいの考え方ということになります。
この15000円を支払われないために、
悩み、どうしようもなくなり、別のサラ金会社から借りてしまうわけです。
借りる会社が多くなれば多くなるほど、
無駄な利息が増えてゆくわけです。

15000円を払うために、50万円借りるわけです。
数10万円は、うっかり無駄な使い方をするわけです。
支払いはどんどん苦しくなります。

また、枠に余裕が出ればすかさず借りるということを繰り返していると、
自分は50万円を借りているだけだという錯覚に陥って、
追加で借りていても、カウントしなくなるという
即ち、50万円借りて、合計10万円返して、
また8万円借りて、少し返して、
2000円を4回借りてとしていれば、
合計588000円を借りているということが
理解できなくなり、50万円のみを借りているという
不思議な感覚になって行くらしいのです。

最近は大手サラ金の利息は18%になっています。
過払いは出なくなります。
サラ金はもうからなくなったと言って返済を渋っています。

サラ金利息から比べればもうからないでしょう。
しかし、
先の例でいえば、
利息がなければ、34回目の支払いとなる
平成15年2月に5000円を支払って完済になるのに
利息制限法でも170502円残っています。
利息制限法で完済となる47回では、
利息が無ければ20万円以上過払いとなるわけで、
これがサラ金の荒利となるわけです。

もっとも、みんながみんな完済するわけでなく、
遅れたり、自己破産したり行方不明になったり、ただ払わなかったりするわけです。
人件費、機械のメンテナンス、督促手数料等もろもろの費用もかかります。
今後は確実に回収するということが必要になるわけです。
総量規制、年収に応じて貸付高を定めるというのは、
サラ金側の必要条件でもあるわけです。

なんのことはない・・・
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