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「自動車保険金は出ないのがフツー」を読む [交通事故]

幻冬舎新書 2010年7月第1刷

自動車保険加茂弁護士.jpg

買っていて、ずーっと読む機会が無くて気になっていたのですが、
また、7時50分発の飛行機で出発、
21時着の飛行機で仙台着
(朝4時過ぎ起き23時就寝)という
出張があったので、読むことができました。
っていうか、飛行機でる前に読んじゃった。
面白い。

読む前は、ここまで言うのは何ぼ何でもと
暴露本かなあと変な期待があったのですが、
弁護士が書いたまじめな本でした。
著者は弁護士だったんですね。

過激なタイトルも
その意味を良くつかめば、まあそうかもしれない
という感じです。

すいすい読んでいけました。
色々著作のある方なので、
文章も読みやすく、
項目ごとの長さも優れてちょうど良い。
なるほどエンターテイメントです。

私の「情状弁護論」はいつになるかわかりませんが、
出版社の人に大分手を入れてもらうことを
初めから想定しているのですが、
えらい違いです。

ただ、少しばかりコメントですが、
仙台の事情を事務連絡という感じですが、

第1点は、交通事故紛争処理センターの待ち時間
ただ今のところ、仙台は、
申し込んでから第1回の相談日が入るのは、
人身案件で1カ月切るくらい。
物損案件で1ヶ月半くらい。
これは、最近大体こんな感じです。

印象的なのは、
保険会社の代理人弁護士は多いけれど、
被害者側の代理人は少ないというところ。

東京はそうなんだって感じです。
人数だけからいうと、
仙台は、被害者側の代理人が多いように思います。

もっとも、著者の加茂先生の言うところは、
交通事故の実務に精通している弁護士というところなので、
あるいは加茂先生の表現が正しいのかもしれない。

ただ、仙台は、交通事故紛争処理センターがあって、
15,6名の弁護士が4年交代でセンターのあっせん委員をやるので、
4年に一度被害者側の精通弁護士が
その位増えることとなります。
やはり、「被害者側の方が多い」でも、仙台の場合は当たっているな。
ローカルな特殊事情でしょうか。

それにしても、この本いちばんおもしろいのは、
損保側の弁護士について書かれているところで、
表現は、ハラハラするところもありますが、
分析はなかなかニヤニヤして読んでしまいます。

その辺を読む素材として交通事故を取り上げたと
斜めの視線で読むと
弁護士の置かれた事情や仕事のアプローチの
いくつかのサンプルが書かれていて、
なかなか興味深いことが書かれています。

保険会社の暴露本というより、
弁護士業界の暴露本の様相もあり、
お勧めしたいような、したくないような・・・・

ところで、1点だけ、
顔などの外見に交通事故で、
傷跡などが残ってしまった場合、
女性の方が損害額が大きいのは、
等級を決める人(これは労災の基準が元になっています)
の男女差別感ではなく、
女性の方が、収入減額に結びつきやすいという
社会の男女差別の問題だったと思うので、
この点だけ気になったので、付け加えておきます。


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