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一口に利息計算というけれど、債務整理のエクセル入力でいちいち人生を感じています [民事・消費者]

債務の事件をやると、
先ず、サラ金等に手紙を出して、
その人の取引の経過データを出してもらいます。

昔は、出す出さないで、
電話口でののしり合ったり、
理論的に追い込んでいったり、
これだけでも大変でしたが、
裁判所の判決のおかげというか、
財務局の通達のおかげというか、
我々の地道な努力の賜物というか、
スムーズに出るようになりました。

クレジット系は時間がかかるけど。

そのデータには、その人がその会社で、
何年何月何日にいくら借りて、
何年何月何日にいくら返したということが、
小さい字でびっしり書いてあるわけです。

このままでは、会社の利息となっているので、
支払い残が残っているのですが、
これを18%に計算しなおして、
法律上いくら払わなければならないかを
ださなければならない。

従って、
何年何月何日、1万3千円返し
同日1万円借りなんていうデータを
一つ一つエクセルの表に入力してゆくのです。

先ず日付欄、
H19,1,25 と入力し、
返済の列に13000と入力し、
H19,1,25 とまた入力し、
貸付の列に10000と入力します。
(前は日付関数使っていたのですが、
結局入力しちゃった方が楽
という我が事務員方式に
影響されています)

本来、1度借りたらあとは返済だけなので、
月あたり1度の入力で済むわけです。
年間12の入力で、大変楽です。
オートフィル使っちゃうわけです。

ところが、事件になるようなケースは、
貸しては借りてということになるので、
月に何度か借りています。
返済は通常1回ですけど。
月の入力が3回程度になることも多いです。

返済金額も、
本当は13000円返さなければいけないところを
10000円と3000円に2回に分けたり、
8000円しか返さなかったり、
結構ランダムです。

大体は、私と苦手な者が正反対の事務員が、
文句も言わず、正確かつ迅速に
入力作業をこなすのですが、
時々は自分で入力するようにしています。
最近はめったにありませんが。
(というか債務整理自体がめったにない)

そうすると、その人の1カ月というのが、
リアルに伝わってきて、
色々考えてしまいます。

クリスマスの前の日とか、年末年始とか
お金を借りたり返したりしているなあとか、
このあたりは、仕事が順調で毎月返していたんだなあとか
どんな思いで、サラ金のキャッシュディスペンサーに
操作しに行ったんだろうとか、
色々考えてしまうのです。

本当のところはわかりようがないのですが、
色々伝わるところも多いように思うのです。

家族に内緒で借りて必死に返した人
夫婦で励まし合って返していた人、
エクセルを見つめながら、
その人の時間を感じているっていうんでしょうかね。

そうやって、何年か分を入力し終わり、
最後に残金をエクセルに計算してもらい、
大幅に減っていたり、過払いが出たりすると、
なんかしみじみ嬉しくなっちゃうんです。


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