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パワハラ、いじめ、成果主義と対人関係学的関係を分ける、2つの気の持ち方(mindset) [事務所生活]


フェイスブックで面白い記事を見つけました。
http://gigazine.net/news/20140213-fixed-vs-growth-brain/

人間の気の持ち方については、2つのパターンがあるというのです。
20年にわたる調査の結果、気の持ち方次第で、
知性も想像力も、人格も向上したり、しなかったりするらしいのです。

一つは、「固定された思考態度」というもので、
これは、現状の自分の状態(結果)をよく評価してもらいたいという考え方で、
例えば、難しい課題よりも、成績の上がる簡単な課題を好むようになる
(百点を取りたい)
自分が勝ち組か負け組かということにこだわる傾向になるそうです。
他人からの批判は受け入れず、誰かが成功することは驚異になるそうです。

もう一つは「成長する思考態度」というもので、
これは、学びたいという要求から出発し、
失敗を恐れずに、困難に挑んでいく態度ということになり、
他人の批判を受け入れ、他人の成功から学び
自分の限界を高めていくというのです。

ドイツ通の人ならピンとくるでしょう。
「固定化された思考態度」は、「sein」
「成長する思考態度」は、「werden」ですね。

問題は、どうやって、成長する思考態度を身に付けるかです。

能力を褒めるのではなく、
頑張った過程を褒めろというのです。

能力というと、あるかないかの固定的なものということになり、
能力の評価を気にすると、現在の状態をよく見てもらいたいと
そういう発想になるのかもしれません。

頑張りというのは、限界を設定しません。
成長を褒めるということにもなるのかもしれません。
成長したくなるわけです。

ドイツ風に言うと、動態的な把握ということになるのでしょう。

そして、Dweck博士もうひとつ大事なことを指摘しています。
愛という言葉で表現されていますが、
我々は対人関係全般に展開されるべきだと思うのですが、

成長する思考態度のグループは、自分の間違いを認めてくれて
愛を持って成長を手助けしてくれる人をパートナーに好む

成長する思考態度のグループは、相手を責めず、欠点を認め、
欠点があっても、それでその関係に不満を持たないというのです。

まさに、対人関係学が目指す
人が人を追い込む関係から、助け合い癒し合う関係への転換の
その助け合う関係の意味、より具体的目標が主張されています。

http://www001.upp.so-net.ne.jp/taijinkankei/

職場で言えば、固定された思考態度は、
まさに成果主義的な労務管理です。
責められ、非難され、誰かの成果は、自分にとって脅威になります。
特にクリエイティズな分野の縮小再生産です。

この延長に、パワハラやブラック企業があるということは、
実に自然に説明が付きます。

学校で言えば、子どもたちが、
その時その時の評価を気にするようなプログラムは、
固定された思考態度に陥らせ、
誰かを否定しなければ安心できなくなり、
自分の現状を最大限の評価をしてもらわなければ
大きな脅威になってしまいます。
自分を捨てて、合理的な行動をする相手を
否定し尽くしたいという気持ちに陥らせるでしょう。

いじめをなくすということを目標とするのではなく、
成長する思考態度の人間関係を作る
ということを目標にするべきなのです。

誰かの、失敗、不十分さを承認し、
対人関係でカバーする
そういう訓練を学校や家庭で行う。

対人関係学、見えてきました。

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