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面会交流は、子どもの健全な成長の観点から、推し進めていくべきだ。面会交流に関する日弁連と日弁連両性の委員会第3部会の見解の齟齬 [家事]

面会交流については、日弁連は、
「養育費支払確保及び面会交流支援に関する意見書」
を2013年(平成25年)11月21日付で発表している。

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2013/opinion_131121_6.pdf

(うまくPDFが出てこないようです。スイマセンが、
上記タームで検索してください。
日弁連、面会交流 でも検索できます。)


面会交流は、養育費と並んで
離婚後の子どもの重要な権利だと位置づけている。
その上で、実際の面会交流が進むように
面会交流の支援の方法を具体的に提案している。
賛成できる内容である。

ところが、
日弁連の委員会の一つである両性の平等委員会も
同じ年の4月にシンポジウムを行っており、
同委員会第3部会の基調報告書においては、
初めに面会交流ありきという態度を改めるよう要求している。

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/committee/list/data/130406_sympo_report.pdf

上記日弁連の意見書とは
全く異なる立場である。

あえて乱暴に言えば
子どもの権利を脇に置いて、
監護親の合わせたくないという気持ちを優先するべきだ
というものである。

批判の詳細は
http://heartland.geocities.jp/doi709/menkai.html

以下抄録

問題なのは、論の進め方である。
第1に、面会交流に対する考え方というのは
時代によって変遷している。
この流れに則って、日弁連の意見書は作成されている。

基調報告書は、この流れを
後ろに戻そうとするものであるが、
そうであれば、その理由、なぜ流れがおかしいのか
というところが論証されるべきである。
問題の所在として理論の変遷があるにもかかわらず、
一方の問題点だけを強調することは、
法律家の議論ではない。

問題点の第2は、
ウォーラースタインという学者の紹介の仕方が、
結果としてアンフェアであるということだ。

ウォーラースタインが、
面会交流の弊害を批判しているような紹介のされ方をしているが、
これは全く間違っている。
引用の仕方も極めてアンフェアーだ。

心理学者に、日弁連の委員会の正式調査報告書
だとすることに弁護士として強い抵抗感がある。

よくわからないのが、ウォーラースタイン博士が
離婚後の子供について
精神が不安定になったり、よくうつ状態になったり
するなど精神面や発達面に悪影響を受ける。
子どもにとって耐え難い悲哀を生むという。
非監護親に見捨てられたという感情を持ったり、
自己評価やセルフイメージを失墜させる。
非行を生む原因になったり、子どもの対人関係、
性的役割の獲得、 学業成績などに
悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。と報告し、

面会交流については、
子のほとんどが父親に会うことを切実に望んでいた。
面会交流の回数が少ないことに不満を持っていた。
父親から面会を拒否された子どもは
抑うつ状態に陥っている例が多かった。
子は、面会交流を何回か経験すると、
それにともなう両親の違和感を克服し、順応していく。
両親間で精神的葛藤のない事案の方が少数であり、
精神的葛藤を抱えながら面会交流は進められている。

等ということについて報告したのが、
ケリーとの共著である
「Surviving The Breakup,Basic Books(1980)」
という論文であるが、
これには、何らの批判的検討も加えていないということである。

別のケリーの入っていない論文を引用しているだけである。
これは、調査報告の名に値するのだろうか。

そして、結論が、面会交流を原則としないということである。
極めて強い違和感がある。

確かに、監護親が強い葛藤を抱えている場合が有り、
これが原因で面会交流が進まない場合もある。
しかしだからといって、子どもに罪はないのだから、
子どもの親に合う権利を制限するという
急進的な結論を唱えることにも違和感が強い。

日弁連の言うとおり、
問題は、具体的援助のなさが、
監護親を窮地に立たせているのであるから、
面会交流支援こそ
提言していくべきであると考える。

http://heartland.geocities.jp/doi709/menkaikouryuu.html
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