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弁護士は悲しい仕事。子別れに立ち会う仕事。できるだけ子どもを巻き込まないでほしい。 [家事]

2009年というから平成21年の年末に書いてあることの繰り返しなのですが、
弁護士という仕事は悲しい仕事です。

http://doihouritu.blog.so-net.ne.jp/2009-12-30

また、先日、
一組の家族の別れに立ち会わざるを得ませんでした。
大人同士は、いろいろな理由があって別れることになりました。
どちらが悪いというよりは、
チームを維持することができなくなったのだから、
それぞれにチームを支えることができなかった事情があった
ということが、的を射ていると思います。

もしどちらかが悪くなければ、
悪くない方はもっと相手を思いやれたはずです。

とにかく、かわいそうなのは子どもです。
小さいお子さんのケースでしたが、
離婚してほしくない、みんなで一緒に暮らしたいと
はっきり意思表示ができるケースでした。

なんとか2年にわたり、面会交流を実現しながら
いろいろな試みをしましたが、
力不足でした。
子どもたちには率直にお詫びするしかありません。

(私は依頼者(大人)にも、はっきりと
大人の利益と子どもの利益がくいちがったら
子どもの利益で動くからねと言っています。
真実の依頼者は子どもという意識です。)

子どもたちは尋ねました。
どうして、月一回しか会うことができないの?
どうして、もっと会うことができないの?
大人たちは、きちんと答えることはできません。
尋ねられることはつらいことです。

双方、親は言いたいことがありましたが、
それを子ども言うことはしてはいけないことです。
子どもの親の悪口は、
子どもにとっては、自分への悪口です。
聞いていてとても苦しくなってしまいます。

せめて、子どもが会おうと思えば
自由に子どもにあえる環境を作りたいと
大人の責任はそこだと思うのですが、
これもそう簡単にいかないのです。

離婚にかかわる裁判所、弁護士、
周囲で支えるすべての大人にお願いします。
大人の都合で離婚するのなら、
せめて、それ以外は、子どもを第一に考えてほしいです。

大人同士の駆け引きに、
独立した人格を有する子供を
離婚する以上に巻き込まないでほしいです。

相手を制裁するつもりで子どもを合わせない
という最低なことはさせないでほしい。

命が授かったという意味を真剣に考えてほしいです。

それから、
会わせたくないと思ってしまう親を励ましてください。
どうして会わせることができないか一緒に考えて
会わせるための工夫と協力をお願いします。

会わせるということ自体を動かしてはいけません。
会わせないということはできないんだということからはじめて、
どうやったら会せられるかを一緒に考えてほしい。


夫婦としてのユニットは解消したけれど
子ども親同士という関係は離婚して新しく生まれてしまうのです。
最低限度の信頼関係がどうしても必要です。
離婚が終わったら、ということになるのかもしれませんが、
それぞれの信頼関係を傷つけることはしないでほしい。
励ましてほしい。

もちろん相手方もここを真剣に考えてほしい。
同居親を怒っていただけでは何も前に進まない。
離婚して他人になったのだから
大人の他人同士の当たり前の気遣いをしてほしい。

別の事件で、面会交流に変えて
写真を別居親に送るという提案がされたことがありました。
調停委員には申し訳ありませんでしたが、
それが、どうして子どものためになるのですか
とお尋ねしました。
もちろん答えはありませんでした。

大人はもっとまじめに考えてほしい。

子どもが、一緒に住まない親を
嫌いになるようなことだけは絶対にさせないでほしい。

離婚調停が終わったとき
そんなことを考えて落ち込んでいるのです。




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