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自死予防の支援者に必要なこと 緩やかなつながりの意味 過労自死予防研究 survivor3 [自死(自殺)・不明死、葛藤]

自死予防の活動をしていると、
「緩やかなつながり」が一番効果的だ
ということを東日本大震災後よく耳にするようになっています。

私は最近支援という言葉を使わなくなって
共同作業という言葉を使うのですが、
今回は、あえて支援という言葉でまとめます。

支援者の資質で一番大事なことは
共感をして、これを本人に伝えることではないでしょうか。
これができなければ、
あとは同じことをしてもかえって有害になることがあります。

これができないけれど、支援をしたい場合は
物資調達や労働提供など
物理的支援に徹する方が有効だと思います。

(芸能人や有名人の慰問は全く別です。
 きて、笑顔を見せるだけで
 神がかった効果があります。)

共鳴、共感も示さず、
かつ、いつ来るんだか、またくるんだかもわからない人から

「頑張れ」を連呼されたり、
自分の支援が正しく、それに従わない対象者は悪いとか
怒りだしたりする支援者もいるようです。

共感を示さないのに、
あなたは悪くないとか、
かわいそうな人だとか
心の中に入ってこられるのは、本人にとって
大変つらいことです。

中には、わかりきったことを説教するわけです。
「もっと外に出なきゃダメよ」
なんて言われたり、
「後ろ向きにならないで、前を向かなきゃ。」
と結論を押し付けようとするわけです。

これは精神的に大変危険です。
逃げ場がなく追いつめられている形になります。

これに対して、共同作業者は、
相手と「つながりを作る」ということを意識します。
必要以上に入りこまない。
そうして、本人が、いつでも連絡を取りたいときに
一日、二日タイムラグがあっても連絡はとれる。
月に一度くらいは会える機会がある
という、「いざとなれば」という意識を持てる
関係を作ります。

基本的には本人からの連絡を待ちますが、
危険な状態の時は、
しつこくならない程度にこちらから連絡を取ったりすることもあります。

相手とのかかわりの程度を
本人がコントロールできるということ
それを意識できる
ということが有効なようです。

自分の行動の自由を確保できるという安心感
試行錯誤を認めてもらっているという安心感
いつでもいざとなったときは来てくれるという安心感

これが、自分は普通の人間なんだという意識と
尊重されているという意識をもつことができ、
人間関係がある、つながりがある人
という意識を持てるということになるのだと思います。

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