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大きなテーブルのある部屋 離婚の子どもに与える影響と面会交流の意義を小説仕立てで説明してみた [現代御伽草子]

その日、由果の母親は珍しく早く帰ってきた。定時前に仕事を切り上げたらしい。玄関に入るなり、リビングの固定電話に直行して電話をかけ始めた。
リビングにいた由果をちらりと見て、相手は弁護士で、ホームページを見て「この人なら」という人を見つけたということを早口で告げた。携帯電話からかけないで、わざわざ家に帰って電話をしているところからすると、由果を電話に出したいということらしい。話をいていくにつれて、母親の声のトーンが高くなっていった。どうやらお眼鏡にかなった人物だったようだ。
 由果の母親が、ついには弁護士にまで電話をかけている理由は、由果が中一の冬ころから学校に行かなくなり、そのまま中二の春を迎えてしまったからだ。これまでも、学校関係や行政関係の相談所に相談をしつくした。しかし、全く成果が得られなかった。母親が相手と口論になってしまった相談機関もあった。思い余って、あらゆるつてで調べ尽くして、手あたり次第電話をかけまくって、今日の弁護士の電話番号にたどり着いたようだった。
 案の定、母親は由果に電話に出るように手招きをした。
「これまでの人と全く違うよ、話のわかる人だから出なさい。」何度もそうやって呼ぶのだが、由果は無表情に首を振るばかりだった。そんなやり取りがしばらく続き、ようやくのことで母親はあきらめて、弁護士に丁重に詫びを入れ、何やら話をして電話を切った。
「なんで電話に出ないのよ。先生がせっかく時間を作ってくださったのに。」
「弁護士と話すことなんてないじゃん。」
「ああそうか、弁護士だと思うと話しにくいか。でもね、今度の先生は、今までの人と全然違うことを言うのよ。あなたが、完璧にやらないとだめだと思っているんじゃないかって。みんな60やればいいやと思って55しかできなくても平気でいるのに、あなたのような子は、90やらなきゃいけないと考えて95をやり抜こうとしてしまう。だから、足がすくんでしまうんだって。」
 由果は、はじめ何を言われても反発をするつもりで、こぶしを握り締めて聞いていたが、思い当たるところがあるように感じて、自分のこぶしをみつめていた。
「失敗できないって気持ちで、自分を追い込んでいる子どもたちって、今多いんですって。」
「お母さんは、先生とお話ししてよかったな。なんか、少し楽になった気もする。由果もお話すればよかったのに。でもね、由果がお話ししたいときに電話してもよいっておっしゃってくれたわよ。」
「弁護士さんだから、お金がかかるでしょう。」
「なんかね、これは弁護士の業務ではないからいらないって。自分の依頼者の子どもたちに引きこもりの子が多いので、研究しているんだって。もちろん、なんかお礼はするつもりだけど、由果はそんなこと考えなくても大丈夫よ。」
 母親は、弁護士の名前と電話番号を書いたメモを由果に渡した。由果はメモを見るや吹き出した。
「なに、これ。大仏弁護士って、仏教の人?」
「いやあね、おさらぎって読むのよ。大仏次郎っていう作家もいるのよ。でも、あなた久しぶりに笑ったわねえ。」
 その日はそれで終わった。後で考えると、大仏から母親に対して、あまりしつこいのは逆効果だからあっさり引いてみた方が良いとアドバイスがあったようだ。

由果は、次の日の昼ころに大仏に電話をしてみた。母親の話に興味をもったということもある。でも、どうやら母親の味方らしい弁護士に、本当は自分にとって母親こそが重荷になっているんだということを言って、鼻を明かしたいという意地悪な気持ちがどこかにあった。
由果が4歳の時に両親は離婚していた。離婚後、特に何かを言われたわけではないけれど、由果はいつも母親の顔を見ながら頑張り続けていた。ピアノのコンクールでも入賞の常連だった。学校の成績も常にトップクラスで、家庭訪問などで先生が良い子ですということが誇らしかった。でも、小学校5,6年生ころから、どんなに頑張っても、それまでのようによい成績を維持することができなくなった。それほど勉強しているようには思われない子どもたちに追い抜かれていくような焦りが強くなっていた。それと母親とどんな関係にあるのかはわからないが、苦しい気持ちを感じているときに、いつも母親の顔が出てきた。そんなときに、ある日、クラスの中で友達同士でグループができていて、自分だけ特定のグループに入っていないことに、突然気が付いた。そのことに気が付いてどんどん不安になっていった。
そんな時、吹奏楽部の部活動の時に、顧問から他の部員の前で強烈な嫌味を言われた。顧問は、由果に発奮させようとしたのかもしれないが、自分では限界まで頑張っているつもりだったので、どうしてよいかわからなくなった。次の日なんとなく学校に行きたくなくて、仮病でずる休みをした。次の日も病み上がりということで休んだ。そうしてそのまま、学校にも行かなくなった。
由果には5歳上の姉がいた。姉は、父親の悪口を言う時だけ母と気が合ったようだが、それ以外はその姉も母親も嫌っていた。姉は、高校を卒業すると同時に、就職して、アパートを借りて家を出ていた。

由果は、携帯電話からではなく、家の固定電話から大仏弁護士に電話をした。
電話口には、大仏が直接出たので、少し驚いた。事務員は昼休み中だというのだ。弁護士だというのに、中学生の自分にも敬語を使って話すので、意気込みがしぼんでしまった。いつしか、素直な自分が相談をしていた。
大仏は少し早口だが、一生懸命であることが十分伝わってきた。
由果は、素直に、自分が今挫折をしていること、なぜか苦しい時に母親の顔が浮かんでくるということを話していた。素直に話すことが、自分に真剣に向き合う人に対する礼儀だということを強く意識していた。
大仏は、鋭く切り込んできた。
「うん。あなた、由果さんは、お母さんが望むことは何かということを考えて、頑張っていらしたんでしょ。子ども心に、お母さんが寂しそうと思って、自分が頑張らなきゃと思っていらしたんでしょ。自分が楽しくてピアノを頑張っていたわけではないし、自分が勉強したくて勉強をしていたわけでもなかったのかもしれませんね。お母さんはどう思うだろうということが、ずうっと頭を支配していたのかもしれないと思います。」
 由果は、聞きながら、少し苦しくなった。
「成績が良くたって、ピアノがうまく弾けなかったって、そのままの今のあなたがゼロポイントなんですよ。大事なことは、そこから積み上げていくことだと思いますよ。今日0点なら明日10点に到達すれば上出来でしょう。100点じゃないからだめなんだではなくて、あなたは、あなただから無条件に大事にされるべきだと思います。」
 よくわからないところもあったが、大仏の一生懸命さが届いていた。
「それにしても、よく自分がなくなってしまうって気が付きましたね。すごいと思いますよ。どうやってきがついたのでしょうかね。ほかの子どもたちにも教えてあげたいです。」
 気が付かないうちに、そんなことを言っていたようだった。
 学校へ行けとは言われなかった。なんかそれがおかしかった。
「行くにしても、真面目に全部出ようとしないほうが良いんじゃないでしょうか。途中でギブアップして図書館に行って暇をつぶすっていうのもありだと思いますね。」
「それじゃあ、何にも意味がないんじゃないでしょうか。」
「そんなことないと思います。そこがあなたのアドバンテージなのです。今、全く学校に行っていない。早退とか、遅刻以前の段階です。ここが0ポイントです。だから、学校に入るだけでポイントゲットということになるのじゃないでしょうか。0より、だいぶ進んだことになると思います。」
「先生や同級生からなんて言われるか。」
「そうそう、なれるうちは緊張するかもしれません。でも、由果さんがさっきおっしゃっていたエリさんでしたっけ?彼女におはようというだけでもよいのじゃないでしょうか。」
 エリは、学校を休むようになってからも、時々電話をくれていた。出られないときもあったけれど、電話に出られる時は、さりげなくクラスの出来事を話してくれたりしていた。大仏と話すまでは、自分でも、エリの優しさに気が付かなかった。大仏の目を通して物事を見ると、世界に色が付いたような気がした。
「先生、また電話してもよいですか。」
「いいですよ。ただ、仕事中や出張中は出られません。それだけ予めご承知おきください。」
「今度いつ電話すればよろしいでしょうか。」
「あなたが電話したいときでしょうね。」
 由果は、電話を切った後、礼を言うのを忘れていたことに気が付いた。もう一度電話をしたが、話し中だった。

 大仏と話をした後も、学校には行けたわけではない。それでも由果の生活は少し変わった。
 大仏が熱心に勧めるので、部屋の片づけをしてみた。空間が広がった分だけ気持ちも広がって、部屋が少し明るくなった。ずうっと探していた本が見つかったので、読んでみた。少しずつのめり込んで読むことができた。日の光を浴びることを意識し始めたら、夜に眠れるようになった。眠れないときもあるけれど気にしなくなった。
 月刊の学習雑誌は、レベルが低いということで、馬鹿にして読んでいなかった。片づけをして、整理してみたら、すべてそろっていた。ちょっとやってみようと思った。大仏の言うように、難しいレベルは初めから手を出さないで、簡単なレベルを教科書を見ながらやってみたら、思ったより理解できた。答えを間違っても、なぜ間違いなのか簡単に理解ができた。どうやら、大仏が言う通り、最初から90を目指してしまっても、無理な話だということらしい。
 それでも、学校に行く気にはならなかった。由果は、その原因は、どうやら父にあるのではないかと考えていた。父が悪いというわけではないと思うが、自分が一歩を踏み出せないのは、父親と関係しているのではないかと考えるようになった。大仏に相談したかったのだが、なんとなく電話をすることはできなかった。

 土曜日、由果は、家の近くの図書館に行ってみた。大きなガラス張りの壁から通りの景色を見ていた。上から見るケヤキ並木は、緑の命が遠く果てまで続いていた。
 4歳の時にあったのが最後なので、父親の記憶はそれほど多くない。離婚した後に母と姉が父親の悪口を言う時にも、あまり話の輪に加わることがなかった。母と姉の話によると、父親は人を支配したがる人だということだった。何か些細なことでも、自分の思い通りに行かないと手厳しく叱っていたようだ。いつも縮こまっていなければならず、呼吸さえ控えめにして暮らさなければならなかったと言っていた。
「由果も怖かったわよね。」
と聞かれることがあった。よくわからないという顔をするのが怖かったので、子どもながらに、
「由果も怖かったよ。」
と相槌を打っていた。
それが、今、心の中にわだかまりとなって静かに降り積もっているような感じがした。もしかすると、母を守ろうとしていたのかもしれない。父を悪く言うことが母を守ることなら、母を守ることは父を裏切ることだったのか。考えは堂々巡りになった。
 ケヤキ並木の終点を探しているうちに、唐突に父に会ってみたくなった。別れてから10年が経っている。母親に聞くこともできないだろう。一度だけ、養育費が滞ったということで、調べてみたら、仕事をやめていたということが聞こえてきたことがある。最近では話題にも上らなった。父に会えば、何かが変わる予感があった。でもどうやって父に会えばよいのか。そう思ったとき、大仏のことを思い出した。
 大仏に電話をしてみた。確か土曜日は事務所が休みで、その上自分の携帯電話から電話しても大仏はわからないだろうと思った。どうせ出ないだろうという気持ちが思い切って電話をかけるきっかけとなった。
 しかし、大仏は電話に出た。
「ああ、由果さんですか。いやあ、土曜日にも事務所に出るもんですね。由果さんから電話をいただくなんて、今日は良い日だ。」
「あの、父親に会ってみたいんです。」
 由果はそう切り出した。
「そりゃそうでしょうね。いいことだと思いますが、そうですね。お母さんに黙ってというわけにはいかないでしょうね。ちょっと待ってくださいね。ノートだしますからね。ああ、村木由果さんでしたね。はいはい。お母さんは知子さん。そうですね。携帯の番号もメモされていますね。じゃあ、あなた、お父さんを訴えるということで依頼があったことにすると。」
「いえ、父を訴えるという気持ちはありません。」
「ああ、すいません。これはちょっと内輪話でした。」
「ところで、父の住所を探すことができますか?」
「ええ、ええ、そのために、一応訴えるという依頼をいただく必要があるわけです。ええ、気にしなくてよいです。それじゃあ、こちらの携帯に連絡入れますね。再来週かな?」
 由果は、大仏といろいろ話したかったが、土曜日に仕事をしているところからは、かなり忙しいということなんだと思って、我慢することとした。
 
 父の住んでいるアパートは、地下鉄の駅の近くだった。大仏が、父親に連絡を取って、この日に由果が訪問するので家にいるように言っておいてくれた。どうやら大仏は、母親の了解まで取ってくれたようだった。母親の態度でなんとなくそれがわかった。心配そうな母親にわざと笑顔を向けて安心させる由果の癖は直っていない。でも、本当は会わせたくないのだろうに、我慢して何も言わない母親は珍しかった。そんな母親に対する感謝の気持ちの笑顔でもあった。
 アパートは、住宅街の奥にあった。道路には面してなくて、玄関に向かうためには、駐車場を通っていかなければならなかった。それほど古い建物でもなく、小ざっぱりとした、感じの良い二階建てのアパートだった。父の部屋は、一階の一番手前の部屋だった。普段は表札をかけていないのだろう。真新しい紙に手書きした表札がかかっていた。
 チャイムを鳴らすと、父はすぐに出てきた。駐車場を通る様子が目に入っていたらしい。ドアを開けたとたんに部屋の隅々まで見渡せる狭いアパートだった。キッチン兼リビングの部屋ともう一つ寝室があるのだろう。部屋は、片付いているというよりも、散らかしようがないほど何も家具がなかった。
 ただ一つ、狭い部屋に不釣り合いのテーブルが一台、部屋を独り占めしているようだった。由果は、そのテーブルから目を話せなくなった。どこか懐かしい感じがするテーブルで、記憶の中にそれは確かに存在していた。
「あんなにちいちゃかった由果が一人で尋ねてきてくれただなんてなあ。」
「うん。」
「そうか、このテーブル覚えているか?」
「うーん。はっきり覚えていないけど、とっても懐かしい感じがする。」
「このテーブルで、由果もお姉ちゃんも大きくなったんだよ。」
「じゃあ、一緒に住んでた時のテーブルなのね。」
「あっ、ごめんごめん。オレンジジュースを買っておいたからのみなさい。」
 由果は、苦笑した。父親に取って由果は、4歳のままだったのだろう。あのころは、どこに行ってもオレンジジュースを飲んでいた。
「このテーブルは、由果にとってどんな思い出なのだろう。嫌な記憶なのか違うのか。」
「懐かしい思い出だよ。」すぐに返事をした。
「そう、何も心配事がないっていう感じ。パパとママが喧嘩していても、それでも心配にはならなかった。」
「ははは、よくけんかしていたからね。パパの思い出は、怖いイメージかい?」
「それが、よくわからないの。ママや姉さんは、怖いとか厳しいとか言っていたけれど、本当のところを言うと、怖いパパという記憶がないの。その理由を知りたくて今日来たのかもしれないの。」
「まあ、あの頃は、仕事ばかりで、ろくに家にもいなかったから、あまり記憶がなくてもしかたがないかもしれないな。」
「でもね、記憶の中で、笑っている男の人がいるの。どうしても、ママや姉さんの話とは一致しないの。でも今日ここに着てはっきりわかったわ。やっぱりその男の人はパパで良いんだって。」
「そりゃあ、由果はまだ4歳だったから、さすがに厳しくすることはなかったよ。姉さんは10歳になっていたから、だらしなくしていたら怒ったよ。暴力だけは振るわないようにしていたんだけど、厳しかったのかなあ。でも、今まで、そんなふうに考えたことなかったなあ。自分は悪くないって、悪くないはずなのにどうしてこうなんだろうって、そればっかり考えていたなあ。」
由果は、どきりとして、オレンジジュースを飲んだ。大仏と話す前の由果は同じことを考えていたからだ。由果は、自分は悪くないはずだと母親に言っていたのだということに気が付いた。一人暮らしの父は誰に言っていたのだろう。
「由果ねえ、冬から引きこもっているんだ。学校にも行っていない。」
「そうなんだってなあ。大仏っていう弁護士さんから聞いたよ。でも、パパがどうにかするってことはできないと思ったんだ。それにこんなみじめな姿を見せることは余計に悪くしちゃうんじゃないかって言ったんだよ。私にどうしろというのか聞いたんだ。」
「大仏先生なんて言っていた。」
「大仏先生は、パパはパパのままでいいんだっていうんだ。そのままのあなたが生きているということで、それだけで役に立つんだって言ってくれたんだ。本当かなと思ったけど、由果に会えると思ったら、会う約束をしてしまっていたんだ。」
 本当にそうだと由果は思った。パパがいるだけで、パパと話ができるだけでずいぶん違う。
「なあ、大仏先生が言っていたけど、0ポイントということを由果に教えてもらうといいってことなんだけど、わかるか?」
「わたしもよくわからないんだけど、人間は成長する動物なんだって。だけど、あまり頑張りすぎちゃって、実力以上のことをやっていると、それ以上成長することができなくなるでしょう。だから、余裕をもって生きていけなくてはいけないんだって。今よりも良くなれば成長でしょう。だから、今が一番悪いなら、少しの成長でもポイントゲットになるでしょう。だから、今が悪くても、そこから成長するかどうかが人間の価値なんじゃないかな。」
「なるほど。うーん。なるほどとしか言えないけれど。」
「由果はねえ、成長したよ。」
「ほう。」
「前は、部屋から出なかったし、部屋は汚いままだった。夜なのか昼なのかわからなかった。でも、部屋の片づけからはじめて、日に当たるようになったら、夜に眠るようになったよ。少しずつ勉強もしているんだよ。」
 父はしばらく考えていたが、ふっと表情の力が抜けた。
「ああ、そういうことか。ゼロポイントか。」
「でもね。どうしても学校に行くことができなかったの。よくわからないのだけれど、学校に行くためには、どうしてもパパに会わなければだめだと思ったの。」
「会ってみてどうなんだい。」
「学校行けると思う。私には、パパがいるから。」
「頼りにならないパパだぞ。」
「うーん。なんか違う。パパはやっぱりいればいいんだと思う。ねえ、また会いに着ていい?」
「もちろんだよ。そうだな、でも、今度来るときは夏休みになってからが良いな。ママにありがとうって言っておいてくれるか。今日、来るのを許してくれてありがとうだし、こんな良い子に育ててくれてありがとうだし。」
「私って良い子なの。」
「どう考えたって良い子だろう。優しくて、良く考える良い子だよ。」
「そっか、私は良い子か。」
「今日は本当にありがとう。本当にありがとうな。」
 気が付けば、ずいぶん時間がたっていた。玄関を出て駐車場の前から父の部屋を見てみた。父はテーブルの前に座っている後ろ姿だった。泣いているように感じた。
「一緒に頑張ろう。」
 由果が声に出してつぶやいた時、同じ言葉を父親も言ったに感じた。

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