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【中学生の自殺予防】夏休み明け前後に親が言うべきことは、「嫌なことがあったらいつでも帰っておいで」だと思う。 [自死(自殺)・不明死、葛藤]

夏休み明けの中学生の自死が報道されている。
長期休暇明けの時期に中学生や高校生の自死が
あることがわかっていながら、
対策が浸透していない。
実際に、中学生の子どもを持つ親に、
学校からのアドバイスはない。

子どもたちは放置されている。

もし仮に、10人の自死があったとすると
10人が苦しんでいるだけでなく、
自死は思いとどまったが、
苦しくて仕方がない危険な状態にある人は
いったい何人いるのだろう。

自死を具体的に考えなくても
生きているのがつらい、
毎日が楽しくない
と考える中学生は
いったい何人いるのだろう。

このまま働きかけなければ
自死に至る中学生で
中学校は埋め尽くされているのではないだろうか。

大人は「些細なことで死を選ぶ」というかもしれないが、
中学生の残り人生を考えると
将来に絶望した場合の
生き地獄が延々に続くと思っているその年数に
大人以上の深刻さが理解できるだろう。

また、「夢」を持ち続けることが
いかに困難なのか
中学生の置かれている状況は、
大人の比ではない。

「中学生の自死(自殺)が短慮、浅はかに行われているという無知に強く抗議する 」
http://doihouritu.blog.so-net.ne.jp/2016-05-13

さて、大人は、親は、
自分の子どもたちが死なないためにどうしたらよいだろうか。

私は、
「学校で嫌なことがあったら帰っておいで」
「何も聞かないから、いつでも帰っておいで」
ということなのだろうと思う。

これは、親としては
大変な勇気と理性がなければ言えないことだ。
大きな抵抗があって当たり前だ。

でも、
これは、最低限の命を守るという効果だけでなく、
子どもを強くして、
引きこもりにならず、
引きこもりになっても立ち直る力を与える
という効果がある。

先ず、子どもは、苦しみを親に相談できない。
親にだけは心配をかけたくないと思うからだ。

また、苦しみを打ち明けてしまって
「そんなことでくよくよするな。頑張れ!」
と、自己の感情を否定されるのが怖いのだ。

もし、子どもが、
適応障害やうつ病によるうつ状態ならば
この隠す傾向は強くなる。

親が、自分の子どもの自死の危険を感じるということは
子どもがわかりやすく病気になってもらわなければ
もともと絶望的に無理だ。

だから、親は、無差別攻撃のように
先ほどの言葉をかけるべきだ。
冗談めかしていっても良いだろう。
ただ、話をしているとき、あるいは直前
目は笑ってはいけない。

言いっぱなしがちょうどよい。
詳しく解説する必要もない。

自死を決行する人間は、
十分な思考力は失われている。
ここで停止ないし低下する思考力とは、
物事が複雑であることをありのままに理解する能力と
自分のなした行為の結果、将来的に起きることを
予測する能力などである。
また、それらの結果、自分が置かれている危険が
致命的なものであると考える傾向もある。

先ず、二者択一的になってしまう。
学校で味方がいないと
およそ自分には味方がいないと感じてしまう。

自分のために戦ってくれる味方がいないと
およそ自分には味方が一切いないと感じてしまう。

自分が安全か危険かという二者択一的になる。
自分の将来が明るいか、今の絶望が続くのか
絶望に終わりが来ることを想像できない。

折り合いを付けたり、
落としどころを考えたりすることもできなくなる。

危険を感じ続けて、修復の展望を持てなくなると
人間に限らず、動物は生きる活動をあきらめていく。

これが飛行機から投げ出されるとか、
飢えた猛獣の前に飛び出したとかすると
気絶するので、生きる活動をあきらめるということがわかりやすいが、

人間間の小さな攻撃が絶え間なく繰り返されると
絶望は緩やかに進行していく。

逃げる意識は、思考力を低下させ
やがて生きる活動を辞めていくことになる。

この時必要なことは
逃げ道を用意することだ。
自分の弱さ、不十分さを理由に
責められない、批判されない、笑われない
そういう人間関係が残されていることを
強く自覚してもらうことだ。

「自分には、
 いざという時に逃げるべき場所がある」
という気持ちが、
自分のさらされた危険性が
致命的ではないことを感じることができる。

そうすると、思考力が回復することを期待できる。
自分は、世界中の中で孤独ではないと感じることができる。
これは、苦しんでいるときはわからなくなる。
無理やり自覚してもらうことが大切だ。

思考力が回復すると、
自分の消極的味方の存在を自覚していやされ、
思考力が高まっていき、
戦う勇気や、戦いを回避する知恵が
生まれてくるかもしれない。

うつを隠す人たちにとって
何も聞かれず、何も意見をされず、
ただ、休息を受け入れてくれる人間関係は
本当にありがたい。

うつ病者が、うつを隠すことは良く行われるが、
笑顔を作ることは、
うつ病者にとって、とてもエネルギーが必要だ。
エネルギーを使い果たして
二、三日寝込むこともある。

先ず、疲れを取って、それからそれから
という気持ちでいてほしい。

夏休み、空き休み、冬休み、ゴールデンウィーク
あるいは月曜日の朝、
特別な日であるから、
目先の欠席を恐れずに、
理性を働かせ、歯を食いしばって
特別に寛容になろう。

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