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【閲覧制限】先日の子殺しの新聞記事を読んでたまらなく嫌な気持ちになった人のためだけに [事務所生活]


【注意です】私が、何日か前の新聞の記事を読んで、ものすごく苦しく、凄惨な気持ちになりました。私自身がその気持ちを解消するために、自分のために作った全くのフィクションです。そのため、事実に基づいていませんし、具体的な事例を想定してのものでもありません。どうして凄惨な気持ちになったのか、どこに疑問を生じたのかが論理を超えて明らかになっていると思います。私と同じ気持ちで苦しんだ方にとっては役に立つと思います。しかし、うっかり読むと、また別の嫌な気持ちがわいてくる可能性がありますので、自己責任でどうぞ。

<子どもの父親の話>
 そうです。私です。前の妻が娘を殺したという話は知っています。私のところまで話を聞きに来るなんて、あなたも変わっていますね。なんせ私はDV男ですから。私のいうことなんか、誰も相手にしませんでした。悲しいですよ。自分の子どもですよ。当たり前じゃないですか。
DVったってね、生まれて間もない赤ん坊の前でタバコを吸っていたんですよ。腕をつかんでやめさせました。その時痣ができたようです。痣ができやすい体質なんですよ。それで、DVってことで、私が家に入っちゃいけないってことを裁判所に決められました。どうなっているんですか。子どもが心配で探していたら、たまたま近くにたどり着いたんでしょうね。突然警察官に取り囲まれてしまいました。警察署に連れていかれて、もう二度と暴力はふるいませんって誓約書を書かされましたよ。あなた、いやだって言えますか。このまま逮捕されるのかと思いましたよ。
 あいつは、あまり家事のことはしません。子どもが生まれて少ししてから極端に何もしなくなりました。私も子どもの面倒が大変なんだろうと思ったので、あまり言わないようにしてたんですよ。それでも、「自分ばかり損をしている気がする。」ってそんなことばかり言うようになりました。使い込みがわかって、いや大した金額ではないのですが、われわれの1か月の生活費を圧迫するには十分な金額でした。それでも怒らないようにしていたんです。
 そのうち、子どもの成長が遅いとか言い出して役所や病院なんかに連れて歩くようになりました。私には、そんなふうには見えなかったし、よそと比べなくてもいいじゃないかと言っていたのですが、納得しないようでした。「私の話を聞いてくれない。」ってよく言っていました。でも、しょっちゅうくよくよしたことを聞かされていたんですよ。何とか励まそうと私が言っても、いつも言葉を遮られたのは私の方でした。
離婚の時も、私の言うことなんて裁判所は聞いていませんでした。DV男だっていうことで、裁判所に警備員もたくさんいましたよ。不愉快ですよ。子どもは心配でしたが、とても私が引き取れる様子はありませんでした。「子どもは母親といることが幸せだ」とあの時言った人たちは、今どうやって責任とるんですかね。
 私もね、いつか子供に会えるかもしれないということが、あきらめながらもどこかにあったんでしょうね。あいつに殺されたと聞いて、怒りよりも、力がすべて吸い取られたようでね。
今日は、話を聞いてくれてありがとう。

<妻と娘と同居していた男性(妻の内縁の夫)の話>
 なんかさあ、俺が子どもを虐待していたようなことになっているんじゃん。それはちょっと納得行かないよ。女の子だからさ、それほどかまうのもなんとく遠慮してしまうということはあったけれど、俺なりにかまっていたと思うよ。なんか子どもがいることに不満をもって、俺がトイレに立てこもったり、ドアを壊したっていうけどさあ、そうじゃないよ。あいつが、いつもいつも後ろ向きなことばかり言っていたから、腹立ってさあ。あいつに腹立てていたんだよ。俺からすれば、子どものせい、俺のせいって、あいつばかり同情されているって感じだよ。例えばさあ、なんかわけわからないタイミングでかんしゃく起こして「この子のせいなんでしょ。」ってことばかり言ってくるから、そんなこと言っていないだろうって、そんなことの繰り返しでさあ。そういうの聞いてるとなんか俺が悪者にされているみたいで、切れちゃったことはあるよ。
 え?子どもの発育についての相談や離婚の相談を受けていたかって?まあ、愚痴みたいなことは確かに一緒に住む前から聞いていたような気がするけど、あんまり覚えていないな。女の愚痴って意味ないから、「うんうん」って聞き流す方なんで、俺。あんまり、ああしろ、こうしろってことは言っていないと思うよ。
 そうそう、嫌だったのはさ。かんしゃく起こして、俺が相手にしないと、子どもにあたることだよ。さも俺のせいで子どもにあたっているんだって言わんばかりさ。その中でも嫌だったのは、外に放り出して、「バイバイ」って鍵をかけるときにニヤッと笑うんだよ。子どもは泣いていたけれど、何回もそれやっているうちに、だんだん、死ぬ間際頃だよなあ、母親がニヤッと笑うのを見て、安心してニコって笑うようになっちゃったんだよ。一人でポツンと外に座っちゃってさ。そん時は、さすがにぞっとしてさあ。俺が子どもを中に入れたこともあるんだぜ。
 こんな話何かの役に立つの?

<女>
私は、男運も悪いけれど、人との関係はみんなだめだね。運がないっていうか。かわいそうでしょ。もちろん悪いことしたと思っているよ。自分の子どもだもの。
役所の関係?ああ、センターね。そうだよ、子どもだってどうしても欲しいってわけじゃあなかったんだよ。ちょっと夫の愚痴を言いに行ったらさあ。離婚をしなければ助けないって言われちゃってね。なんだかって、裁判手続きすれば慰謝料が高くなるなんて言われてやったけど、全然嘘。「ないところからはとれませんよ。」だって。かわいそうでしょ。そんで、子どもも連れてくることにいつの間にかなっちゃって。そのあと面倒見てくれるのかと思ったら、全然じゃない。あの人のところに転がり込むのも、子どもを育てなければならないんだものしょうがなかったのよ。子どものためよ、あくまでも。
でもね、皆さんにはお世話になったと思う。初めて私は認められたって気がしたよ。全部私が悪いんじゃないってはじめて言われた。前の夫は、掃除しないのも、子どもが発達障害なのも全部私のせいにしていたからね。そりゃあ、バッグを買ったよ。でも3万円もしないんだよ。きょうび、誰だって持っているよ。それで生活費がなくなるなんて、「それはあなたが悪いんじゃなくて、夫の稼ぎが悪い」と言われたときはスカッとしたわ。私は悪くないってさ。それが本当だろう?私がかわいそう過ぎたのよ。「お母さんが悲しい顔をしていたら、子どもだって幸せじゃないでしょう。子どもが幸せになるためにも離婚しましょう。」って言われたとき、ああそうなんだって思ったよ。魔法の言葉だね。
 こどもを亡くした時も、この子がいたのでは幸せになれないって思っていた。それは認める。この子さえいなければって。私が悪いわけじゃないって。あの日の夜も、「私が幸せじゃないとこの子も幸せじゃない」ってその言葉ばかりを頭の中で繰り返しながら、あの子と歩いていたことは覚えている。その後のことは本当のことを言うとあんまり覚えていない。正直な話。警察の方で、こうだったんだよねって言われて、私はそれにうなずいていたような気がする。

<対人関係学者>
あなたねえ、ありえないよ。生まれて数年も経っていないような幼児がね、自分を殺してもいいよなんて穏やかな心になるなんてことはないんだよ。ちょっと自分の頭で想像してみなよ。作り話に決まっているだろう。
わが子を殺そうってい時に、冷静に子どもを見ているなんて、それこそ鬼以下だよ。無我夢中になって、半狂乱になって殺したんだと思うよ。そう思いたいよ。だから、そんな死ぬ間際の子どもの様子を見てるはずないし、覚えているわけなんかないはずだよ。
そんな話をどうして作ったのかわからんね。そんなことで刑が軽くなるわけはないから、刑を軽くしようというより、もしかしたら、自責の念を緩めようとしたのかもしれないよね。
子どもが死ぬ意味がわからなかったって?そんなのわからなくても、痛いのは怖いだろう、わかるよ。あんた少しは自分で考えてから言えよ。
ああ、不愉快だよこんな話、ないと思うのだけれど、万が一その幼児が冷静に死を受け入れたとしたら、完璧な自死になっちゃうんだよ。要するに、生まれて数年足らずで、皆が可愛がられて育つ時期にだよ、自分には味方がだれ一人もいないという孤立感と、自分が生きていることで母親に迷惑がかかるという生きていることの負担感を感じていたことになるんだよ。それ以上に、自分の命をどうでもいいように感じていることになるよ。単純に怖いということすら感じなくなっていたことだよ。それだけ、毎日毎日虐待されていたことになってしまうわけだ。もう自分なんてどうでもいい存在だと思っちゃっているんだから、ありえないよ。
ない、絶対ない。なに、母親は覚えていないっていうの、そうだよ、それが真実でよいんじゃないの?
それにしてもよかったよなあ、記事にする前に私のとこ来て。そんないい加減な記事書いて恥さらすところだったんだよ。しっかりしろよ。確かに加害者支援は大切だし、より建設的だし、私も言っているよ。だけどね、支援ということとね、感情をダダ漏れで肯定することの違いをはっきりさせないとだめだよ。この事案、普通に考えれば、浮気相手とくっつくために夫を攻撃して子ども連れて浮気相手に走った事案じゃないか。加害者にまっとうな道の選択肢を与えることが必要だったんだよ。加害者に同情してはいけない事案であると思うよ。
それにしてもね、不思議なんだよね。いくら男と別れたくないからって言って、自分の子どもを手にかけるかねえ。子どもが嫌いでも執着はあるのが大多数だよねえ。なんか、子どもを否定してもいいような、そんな考えがどこからか彼女の頭の中に入り込んできたんじゃないかなと思うんだよ。入り込んでくるっていうのはさあ、自然には生まれない感情だからさあ。

<センター職員>
ええ、私たちは一言で言えば寄り添いをすることが仕事ですよ。もっともっと虐げられた女性たちに寄り添いをするべく、人数を大幅に増やしました。虐待を受けた女性は、自分が悪いという自責の念を持っていますから、「あなたは悪くないんだよ」ということを言って聞かせることが鉄則です。そうです、お母さんがニコニコしていなければ子どもたちは幸せになれません。辛い結婚ならば離婚するべきです。それが子どものためにもなるのですよ。それから先は、福祉の制度もありますから制度を紹介します。そういうことを、わからないんですよね。虐げられているのに、夫の気持ちを考えたり。
 そうですね。以前は入ったばかりの職員は、本当に虐待があったのか、本人の言っていることは信用できるのかなんてことを言って根掘り葉掘り尋ねたりするひとも前はいました。ベテラン職員に言わせると、それは寄り添っていないことです。虐待を受けている方は精神的に動揺もしていますから、脈絡のないことも言うものなんです。虐待している方は余裕がありますから、理路整然と話すでしょう。そこにごまかされてはなりません。ベテランになるとそういう寄り添わない態度はとりませんね。増員したといっても、そのあたりの研修はみっちり積んでいますから、本当に虐待はあったのとか、妻側にも悪いところがあるんじゃないのなんていう職員は一人もいませんよ。完璧に寄り添っています。夫は女を支配したがるものですから、夫から事情を聴くなんて無意味ですし、何より女性に寄り添っていないことになりますよ。妻は被害者なんです。20年かけてそういう制度を作ってきましたから私たち。
 子どもとお母さんの利益が衝突したらですって?お母さんが幸せになることを選択することが子どもの利益ですよ。ええ、全職員そう思っています。まずはお母さんが幸せになること、これが子どもにとっても幸せなんです。子どもを幸せにしたいならばお母さんが幸せになりなさいって言っています。繰り返しますけれど、そういう寄り添える職員が倍増していますよ。子どもたちにとっても役に立っているんです。



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