SSブログ

しくじり先生 高橋ジョージ氏の講義に何を学ぶべきか  [家事]

昨日、しくじり先生というテレビ番組を観た。
ロードの歌手高橋ジョージ氏が
結婚に関するしくじりを話すということで
仕事がらの興味があった。

子どもをダシに使っているような報道がされている点で
相手方に対する反感もあり、
さりとてテレビ番組でどんなことを語るのか
という思いもあったかもしれない。

案に反してジョージ氏は、
元妻に対する非難めいたことは一切語らず、
自分のどこがしくじりだったのか
ということを一貫して話していた。

離婚訴訟にまで発展したのであるから、
言いたいことは山ほどあったと思う。
しかし、相手に対しては何も語らなかった。

いろいろな考えもあったのだと思うが、
結果として、娘に対して精神的侵襲をしない
という最も素晴らしい効果がある。

どんな親でも、子どもにとって
親の悪口を言われることが一番不愉快だ。

子どもを連れて別居しても、
子どもが元の家に帰るケースがある。
中には6歳で相手親の元に帰ったケースや
小学生が、県を跨いで別居している親の元に行ったケースもある。

共通項は、別居親の悪口を言われることと
兄弟間で差別されているケースで、
孤独感が高まったという事情だ。

中には親に振りまわされて、
率先して反対側の親の悪口を言う子どももいる
離婚後に引き取られた親が感情的になっているので、
相手親の悪口を率先していう場合だ。
自分の親に対する悪口を言うことは、
後に、思春期に、
強烈な自己嫌悪と
自我の不統一という形で
子ども自身に跳ね返ってくる。
改善不能の深刻な事態がたくさんある。

ジョージ氏が、離婚の原因をすべて自分にある
と引き受けたことによって、
お子さんは、一緒に住んでいるお母さんに対して
不信感などを持たなくて済むことになる。

何も知らないでとやかく言うマスコミや
私のようなものに対する強烈な牽制にもなる。

子どもにとって安心できる環境を作ることこそ
親が一番やらなければならないことだと思う。


ジョージ氏は、自分の誤りをわかりやすく教訓化していた。
女性がウィンドーショッピングをしている時、
男性は買えばよいじゃんというが、
それは女性に対して「理解と共感」を示していない
というのである。

相手は相手の世界の中で楽しんでいる。
それを「買ったら」という現実を突きつけることは
その楽しみをぶち壊すことになる
というような趣旨のお話だったと思う。

これは奥の深い話である。
男女の発想の違いを言い当てている。
彼が、人から学んでいることをよく示している。

もっとも、そう簡単に「買えばいいじゃん」とは
私なら、恐ろしくて言えない。


さらに、耳が痛い話として
男性は離婚後、しばらくは自炊をするが
すぐにデリバリーとテイクアウトになってしまう
ということを指摘していた。

事情があって別居した夫婦がいたが、
60過ぎての単身生活で
夫は体重が極端に増加して
心筋梗塞を発症してあわや命を落とすところだった。
寿命が縮まるメカニズムまで語られていた。

番組は、民法だが、
ジョージ氏が別居直後に出演したNHKのドラマを
資料映像として放送していた。

ジョージ氏の役どころは、
子どもを連れて離婚された一発屋の歌手の役だった。
まだマスコミなどに別居を知られていなかったときに
偶然オファーがあったようだ。

子どもと会えない中年歌手の孤独と、
それでも、また会えるかもしれない日のために
再びヒット曲を出すということを心の支えにして
頑張っている中で、
成長した娘が職場に訪ねてくる
男泣きに泣きまくるというシーン
その一つ一つが、演技ではない迫力があった。

しくじり先生でも出演者は自然に涙が流れていたが、
ジョージ氏自身が、やはり自分のリアルと重ね合わせて、
言葉を詰まらせていた。

「なんでもないようなことが幸せだったと思う。」
という歌詞の意味を初めて知ったということを言っていた。
その後にロードをうたったのだが、
こちらも初めて聞くような気持ちになり、
胸が詰まる思いだった。

私は、人間として生きるとは何か
ということのジョージ氏のメッセージだったと思う。
人間として生きるとは、
ありふれた日常であっても、
愛する人、家族と、同じ時を過ごすということ
ということを訴えられたと思った。


自分の意見を押し付けるのではなく、
家族一人一人の気持ちを理解し、共感し、
安心して暮らしてもらう。
その中の一人として同じ時間を共有するということに
喜びと感謝を持つべきだ

その強烈なメッセージと受け止めさせていただいた。




nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0