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他人との不具合は、自分の行動を修正して解決しようとする人の方が長生きする 堅強なる者は死の徒 柔弱なる者は生の徒の意味 但し、過労死の危険もあるということ 共通の対策としてはその人と心中しても良い人と巡り合うことかもしれない [故事、ことわざ、熟語対人関係学]



例えば上司からわけのわからない理由で叱責されることが増えたり
妻から冷たい言動を言われることが増えてきたリ
あるいは、SNS等で、それほど近しい人でもないのに批判のコメントが来るようになったり、
人間関係で、嫌な思いをするとき、
人間の反応は二種類に分かれるようです。

Aタイプは、自分に何か失敗事があり、周囲を不愉快な思いにさせているかもしれない。だから、自分の行動を改めようとするタイプ。
Bタイプは、上司や妻、それほど近しい人でもないのに自分を批判するその相手こそが問題のある人格であり、腹立たしく怒る。あるいは、自分の不遇を呪う。

こういう場合、対人関係を円満にするのはAタイプの方のようです。

両タイプで、もし本人の主張が正解である場合は、
Aタイプは、自分の行動を修正することによって不具合が解消される可能性が高まります。
Bタイプは、相手や自分を呪うだけで解決することがなく、精神的ダメージが継続するだけです。

Aタイプは、相手に率直に尋ねることによって、相手もこちらに悪意はなかったことを知ります。また、将来に向けて何をしてはいけないのかということを知ることになります。
Bタイプは、そのような解決策は生まれません。

Bタイプは、周囲から改善のための提言を受けても、自分の行動を修正して乗り切るという発想がないために、概ねそれらは自分に対する攻撃だと受け止めてしまうことが多くあります。周囲から見ればBタイプの人が不合理なことをしていると評価して、特に自滅しかねない状況に注意を促しても、聞く耳を持たず、結局自滅していくという事態がよく見られます。

「そしてあの時あの人の言うことを聞けばよかった。」との振り返りができません。「どうしてもっとわかりやすく教えてくれなかったのだ。」と親切な人、自分のためにアドバイスしてくれた人を非難してしまいます。

Bタイプの人は結局損をしてしまう運命になります。

第1に、通常は「自分を攻撃する人」だと思わない人も、「自分を攻撃する人」だと思うのですから、世の中に自分を攻撃する人、自分にて期待する人が一般の人よりも多いということになるでしょう。
第2に、その裏返しですが、自分を助けてくれる人がいるという実感を持てないので、一般の人よりも自分は孤立しているという気持ちになりやすいのです。
第3に、自分では見えないけれど、周囲からは見える解決方法を使おうとしないので、自分の直面している人間関係上の課題に、解決策が無いと感じやすくなってしまいます。
第4に、せっかくの他人の親切を攻撃だと思ってしまう結果、自分を守るために反撃してしまいます。親切行動をした相手は、反撃されると思いませんから、無防備な自分の状態に攻撃をしてくる人間だとみてしまいます。
第5に、その結果解決策がありませんから、世の中すべてに絶望をする可能性が高くなります。

派生問題としては、

自分を助けてくれる人がいないと感じていますので、誰かを助けようと思う気持ちに離れずに、ますます孤立していきます。
自分を助ける人を逆恨みしますから、誰も援助しようとは思わなくなり、ますます孤立します。
そもそも、誰も信じられない状態で、これが悪化してゆくのですから、孤立感は深まっていくのは当然だと思います。
結果、周囲の協力を受けることができる人であればやすやすと解決できることも解決できずうまくいかないことばかりになっていきます。

Bタイプスパイラルという感じに悪い方に悪い方に結果が生まれてしまいます。

Bタイプに、どうしてなってしまうのでしょうか。

色々原因があると思います。
確認できた原因をあげていきます。但し、それぞれが単体としてBタイプになる理由ではなく、複合して理由になっているのではないかと思います。
① 育ち方
つまり、厳しく育てられて(厳しい評価をされ続け、他者は自分を否定するという学習をしてしまった)、あるいは、親とのコミュニケーションがうまくゆかず、親からの援助を拒否するような習慣が生まれてしまった場合、
② マイナスの経験値の蓄積
周囲の援助を受けてことごとく失敗したような経験の蓄積 特にいじめの体験
信じていた人の助言に従ったら裏切りの助言で損害を被った
③ 被害感情・孤独感情
何らかの人間トラブル、特に近しい人とのトラブルが継続している場合は、Bタイプの行動をとりやすいと思います。だから、Bタイプだから孤立したのだろう思われがちですが、そうではないことがあります。孤立したからBタイプの傾向が強くなっている可能性があると私は思います。
④ 無意識の日常行動の否定に対して
日常の何気ない行動(日常的ルーチンのような言動)に対して特に近しい人から否定評価されてしまうと、これまで平穏に行っていた行動が否定されたことになり、自分の行動を修正する必要性を認識しにくい。自分の行動が無意識に行われているため、どこを振り返ればよいの変わらない。その結果、相手の言動が自分に対する言いがかりだと思うこともある。
⑤ 体調
自分が否定されていると感じやすい、精神に影響を及ぼす内科疾患、脳などの傷害、あるいは精神疾患がある場合。あるいは、病気とまでは行かないけれどなんらかの心理的影響がある。

概ねAタイプの方が、問題を解決してストレスを軽減し、その結果長生きする可能性が高くなり、Bタイプは孤立感とストレスを抱えて苦しんでいくことになると思います。

解決方法は難しいのですが、一つ考えられることがあるとすれば、援助者をみつけるということですね。この人は自分を見捨てることが無いと信じて悔いない人、この人が自分を裏切るならば仕方がないと思える人をつくり、その人の意見は必ず肯定的に聴くということです。それができないのがBタイプなのですが、それができれば有効だと思います。
つまり全面的にAタイプになる必要はないということです。特定の人にだけコミュニケーションの風穴を開けるということです。限定Aタイプ行動とでも言いましょうか。そして心中上等ということをはっきりと意識する。おそらく結婚というのはこういうものであるべきなのでしょう。

Aタイプは、一見、協調的に円満な生活を送るように見えます。しかし、思わぬ落とし穴があるのが現代社会です。過労死をするタイプはAタイプかもしれません。人間関係はこちらだけが品行方正にしてもダメで、相手のあることなので難しいですね。相手が悪い人格の持ち主というよりも、相手の立場や関心事のその時の状況が影響を強く与えているということなのでしょうが、本人にとっては天使から悪魔に豹変する結果になることがあるわけです。この場合、Bタイプは被害が少ないのですが、Aタイプは甚大な被害が生じる可能性があります。特定の人にだけ窓を開く限定Aタイプの場合も同様です。

例えばパワハラ上司の場合です。
相手は上司ですから最初からそれがパワハラだということにはなかなか気が付かないということが多くの実例です。周囲が見たらパワハラだと思っても、Aタイプの方は、「業務上必要なことを言われているし、会社全体の立場から考えると自分のやり方が間違っていて上司の言うことが正しいのかもしれない。」という意識になることが多いです。こういうタイプでパワハラの被害を受けると、長期間うつ病が治らないケースが多いです。10年間うつ病が治らないケースで上司に問題があったケースを3件担当しています。そのうち2件は現在係争中です。1件は労働者側の勝利的和解で解決しました。

それらのケースでは、やはり、最初は上司の正当な指導だと思って、労働者は、何とか自分の行動を上司に合わせて修正しようとしています。だんだん、上司の発言が無茶なことを言っているように感じるのですが、それでも従おうとします。従わなければならないと自分を律するという感じです。しかし、パワハラの原因は、客観的には上司の私的利益の追求というか保身、別の事例では差別・偏見だったのですが、言われている方はなかなかそれに気が付きません。上司の攻撃は徐々に強くなっていきます。薄ら笑いを浮かべた嫌味のような小言から、自分に対する発言の際の上司の顔つきが険しくなり、はっきりと憎悪が読み取れるようになります。叱責も捨て台詞のようなものも頻繁に出てくるようになります。さすがに自分が上司から嫌悪されていることに気が付きますが、しかし、どうしてそういう風な扱いを受けるかわかりませんので、困惑してゆきます。自分の何を直したらよいのだろう、上司にどのように説明したらよいのだろうということを当てもなく悩んでいきます。自分の行動を改めれば上司は普通に扱うはずだ、上司は誤解をしているのかもしれないからきちんと説明すればわかってもらえるはずだと思ってしまうのです。解決策は見つかりません。見つかるわけがないので、初めからパワハラですから、上司が行動を改めなければ解決しないのです。こういう相手を信じ切っている時期が相当程度経過したある時、様々な事情から上司の指導は、実はとても職務上の指導とは言えない、逸脱した違法行為だということに、突然気が付きます。自分は上司の保身のための犠牲にされそうになっていたのだ、あるいは上司は自分を差別していたのだと突然気が付くのです。うすうす感づいていたのを一生懸命自分で否定していましたが、否定しきれなくなり、急激に確信に変わるという感じです。

さて、こうなった場合、おそらく多くの方々は、労働者が「自分が悪くない」と理解できたので救われたのではないかと感じると思うのです。晴れ晴れとした気持ちになるのだろうと思われないでしょうか。多くの「支援者」はこのように思って、気づかせた自分をほめる傾向にあります。ところが実際は逆です。それまで、何となくモヤモヤしていたり、自分が悪いと思っていたりしていたけれど、実は相手が自分に悪意があり、保身目的で自分の害を与えようとしていたと理解したとき、一気にさらに強い精神的にダメージを受けるということが実際でした。それまで張りつめていた気持ちが一気に喪失してしまい、これまでの上司の発言の一つ一つを思い出してはとても強い悔しい気持ちになるようです。そしてそれと同時に、これでは、自分はどうすることもできないという解決不能感が一気に押し寄せてきて、絶望して、気力が失われてしまうようです。こうなってうつ病になると難治性の遷延化したうつ病になるように感じます。今まで信頼していた人間関係の基盤が一気に喪失してしまい、支えるものが無くなり、転落していくようなそんな感じなのだと思います。

こういうパワーハラスメントのケースでは、Aタイプはかなり危険な結果になる可能性があると考えなければならないと思います。*1労務管理上のコメントは後述


人間は、基本的にはAタイプの方が良いのだと思います。関係者がみんなAタイプならば、円満な人間関係が形成されるのだろうと思います。しかし、相手によってはAタイプが深刻な打撃を受けることがあるわけです。こうならないためにはどういう条件が必要かというと、親身になって客観的なアドバイスをする援助者が存在することだと思います。「あの上司の発言はひどすぎる」と言ってくれる人がいることが必須だと思います。本人ではなくても、その場面を体験した他者が修正を提案できればそれは袋小路に陥らなくて済むことになるでしょう。

パワーハラスメントが起きて、長期の療養を必要とする精神疾患になる場合は、職場の同僚にこのような正当な評価をしてくれる人がいません。「ひどいよね。」とか、「気にする必要ないよ。」と言ってくれる人が一人でもいたならば、悲劇は起きていなかったかもしれないと思うと、残念でなりません。そのような人が一人もいないと、パワハラの被害者は、上司だけでなく周囲も同じように自分を評価しているのだろうと感じていきます。そして急激にBタイプに移行していってしまいます。タイミングを逃がすと、もう、周囲の声を正当に評価することができなくなります。
いじめの場合も全く同じです。

逆に、この救いのコメントを言うべき人が本人の足を引っ張ることも良くあります。困窮している本人の認知の歪みが生じることを知らないために、本人を援助しようと手を差し伸べている人を攻撃してしまうことが多く見られます。先ほど言いましたように、Bタイプの人間は自分に対する手を差し伸べる程度を不満に思います。もっときちんと問題を解決してほしいという意識になってしまうからです。本当はその人の苦境を解消するキーマンになり得る人に対して、本人は不満を述べるわけです。そして、本当の敵とは戦う気力が無くなっています。そちらは無理だと思うのでしょうね。だから、自分に好意を示す人の不十分さ(自分の願望に照らしての)だけが具体的不満として表現されるということが結構あります。第三者の「支援者」はこのメカニズムがわかりません。だから、本論、本人を苦しめている根本問題を見ないで、本人の言動だけを聞いて、主たる敵は本来キーマンになる人間だということで、本来キーマンになる人間の低評価をあおるようになります。それを「よりそい」だというのです。これはよく見ているし、自分自身も体験していることです。本人だけがBタイプであるだけでなく、「支援者」を含めたチームBタイプというような感じです。本人も第三者の賛同を得てしまいますから、もう自分の主たる敵は本来キーマンになる人間だと信じて疑わなくなります。同時に、キーマンの手を差し伸べる行為自体が攻撃だったという記憶に置き換わってしまいます。その結果、本人は有効な協力者を失い、その様子を見ている周囲の関係者も本人から離れていくわけです。

どうすればこのような偽支援者に足を引っ張られないかというと、やはり、
・公的な立場だということで信頼しないこと
・昨日今日の知り合い、あなたの従前の性格などを知らない人、またキーマンについてのあなたからではない情報を知らない人に、そして何よりも知ろうとしない人にあなたの運命を委ねてはならないということだと思います。
こういう人は、あなたがこの人と心中しても構わないといっても、笑って私はしませんという人たちです。

先ず家族からAタイプの人間関係を広めていき、そして無理しないということしか、今は言うことができません。そして、小さいことで構わないので、なるべく早めに声掛けをして、他者を孤立させないという活動が、完全ではないけれどいずれ自分を助けると信じて行動することがよりましな方策だと思います。


*1
およそ指導であれば、具体的な改善方法を指導しなければなりません。改善方法を簡単に始動できないのであれば、一緒に考えればよいのです。抽象的な激励は、指導ではない、即ち生産を向上させないということを徹底するべきだと思います。自分で考えて見つけろと言うのは、非効率な考え方です。確かに文字を使って指導できない技術というものはあるでしょう。しかし、コーチング技術が発達した現代では、ごく例外的な事柄です。技術的な行動を反復して体得する場合も、きちんと意義を説明して納得して取り組むことが早期体得となり、生産性の向上につながるという考え方をするべきだと思います。相手を谷底に落として自力で這い上がるのを待つという論法は人権問題を生じるということを肝に銘じるべきです。


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