SSブログ

【緊急提言】面会交流調停後の子どもの状態について調査をするべきだと思う。 [家事]


面会交流調停で、父親と母親との意見が食い違うと
安易に間接交流が提起されることがあります。

面会交流調停とは、離婚や別居で父親と母親が別々に暮らしていると
子どもがどちらかの親と同居して、他方の親と別居するわけです。
別居親が子どもと面会をすることが
自尊感情の低下を防ぐなどの子どもの成長にとって有益であることが
統計的にも他の調査でも明らかになったため、
子どもの健全な成長のために面会交流の実施が求められています。

ところが、同居親には別居親に対しての悪感情が強く、
子どもを会わせたくないという意識が強すぎて
DVや虐待が無かったとしても面会交流が行われない場合があります。

面会交流の実施を求めて
別居親などから申し立てられるのが面会交流調停です。

面会交流調停では
通常は面会交流が子どもにとって有益であることなどを
家裁調査官がレクチャーすることが多いですが、
最近は、理由は不明ですが行われないことも少なくありません。
主として同居親が感情的になっていて、
その感情に「寄り添って」レクチャーの実施が曖昧にされているような印象もあります。

そうして、子どもの利益ということがあまり考えられる機会がなく
同居親は会わせたくない、別居親は会いたいということで
どっちもどっちということで
調停が進まないことも最近は増えてきました。

数年前ですと、調停委員、裁判官、調査官らが
子どもの利益を説明して同居親を説得し
面会交流が行われることもよくあったのですが、
最近は大人への寄り添いがメインとなり
子どものための説得がめっきり少なくなったような印象です。

そして、子どもの利益を重視しての進行になっていないために
別居親に直接面会することを譲歩させて
手紙や電話などのやり取りを約束して調停を成立させる
「間接交流」をすることで話をまとめようとする風潮があります。

間接交流は
実際に手紙を書いても子どもに現物が渡らないことが多く、
子どもも同居親に遠慮して手紙を手に取らないことも実例としては多いです。

というか、
実際に間接的に交流がうまくいって
子どもの自尊心の低下を防止することができた
という実例は報告されていません。

私は再度の面会交流調停の申し立ても複数件行っていますが、
間接交流が取り決められた例で
間接交流が一方通行であったとしても実施されたという実例は知りません。

別居親の手紙や写真を同居親が子どもに渡すということもありませんし、
子どもは親の気持ちを忖度して見ようともしないようです。

私は直接元子どもたちからお話を聞く機会があるのですが、
別居親である父親が、同居親である母、子ども2名の誕生月に
養育費を増額して送金していても
子どもは同居親からその事実を教えられていませんでした。

そもそも別居親から養育費が支払われていることを知らない子どもも
少なくないようです。

家裁調査官の中では、面会交流や家事事件に習熟している人も中にはいて
間接交流が成功した例は無いということを
ポロっと同意していただける人も中にはいます。

知識も経験もない人たちは
理念的に間接交流は可能であると言いますが
具体的な実例は語ることはできません。

家庭裁判所は調停が成立するまでしか関与しませんので、
その後のことなんて通常誰も知らないわけです。

これは極めて無責任ではないでしょうか。
民法等が子どもの利益のための制度を作っても
家庭裁判所は役に立たない間接交流を勧めて
あとは知らんふりということが実情なのです。

実際はなにも子どもに役に立たない間接交流を勧めて
調停は終わりになるのでしょうけれど
子どもの成長はこれからなのです。

本来調停後の子どもの成長を考える事こそ
家庭裁判所での大人の役割のはずです。

私は、国家的プロジェクトとして
面会交流調停後(面会交流を定めた場合の離婚調停後)の
子どもの追跡調査を行うべきだと提言したいのです。

子どもはその後別居親とどのような交流があるのか、ないのか。
子どもの健全な成長が遂げられたか否かについては
なかなか難しいし、比較対象も難しいのですが、

私が見てきた面会交流の無かった事例での不具合のあった子どもたちは
リストカット
拒食過食
不登校
精神科への入退院の繰り返しがありました。
中学校の頃から不具合が始まり、
20歳前に深刻化していました。
そのようなことが他のお子さん方にもあるのかないのか
大変心配です。

そういう調査を踏まえて、
本当に間接交流も民法766条の面会交流に含むことができるのか
あるいは間接交流を続けて直接交流ができるようになる事例があるのか
あるとすればどのようなことに気を付ければよいのか

子どもと同居親のプライバシーの問題もあるのでなかなか難しいとは思うのですが、
そういう調査をしないで、間接交流を勧めるということに
強い抵抗があるのです。

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。