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連れ去り直前の妻の心理 思い込みDVでもでっち上げDVでもつまりDVが無くても、妻は実際に精神恐慌一歩手前にいる場合があるので、肝心の夫の手当てが無ければ妻が子どもを連れて逃げ出すことは不思議ではないということ  [家事]

ホームページやこのブログを見て相談のご希望をいただく方は最近女性の方が多くなっています。

他のどこにも相談しないで、まず私のところに相談される女性は離婚を望んではいません。子どものためにも何とか離婚をしないで済ませたいというご希望の方がほとんどです。もちろん離婚を決意してから面会交流の方法についてご相談をされる方もいます。

それでも、自分の不安を抑えられずに、ご自分の不安を訴えたり、夫に対する不満を訴えたりされるわけです。事情を知らないと病的だと思ってしまうような切迫感もあります。最近はコロナの問題も加味して、不安や焦燥が大きくなっているような様相を見せてきました(令和4年夏の時点)。

お話を聞くと大体は、「思い込みDVになってしまう要素」があるケースです。そして、この要素が複数あるケースが多くなりました。

「思い込みDVの要素」とは、産後うつ、内分泌異常、頭部外傷、もちろん不安障害やうつ病などの精神障害、婦人科系の疾患、薬の副作用等のほか、お子さんに障害がある場合、住宅ローンを組み始めたという事情があります。

これらの要素があると、その他の具体的事情が無くても、どうしても不安や焦燥感が抑えられなくなってしまいます。一緒に住んでいる夫に対する不満は常にあるのですが、要素による不安や焦燥感があると、具体的な攻撃対象を求めてしまうようで、夫の行動や存在が自分を苦しめていると思い込んでしまうという現象が起きてしまいます。そして、不安や焦燥感のある妻に対して、あなたは悪くない、それは夫の精神的虐待だと、攻撃対象を夫に寄せようとするマニュアルを持った相談機関があることが、ありもしない夫のDVがあったと思い込ませる重要な役割を果たすことが多いです。

今回は女性についてのお話です。男女差というのは性差というよりも、出産や婦人科系の疾患のように女性固有の問題が原因になっていたり、内分泌異常のように比較的女性の方が多くり患する疾患が原因の一つになることが多いため、女性にこれらの傾向が多くなるのはいたしかた無いようです。

「思い込みDVの要素によって、自分の不安を理由もなくかき立てられている」
という知識が女性にはないことが通常です。病院に通院していても、体の変調が心に影響を与えて生活に影響が生じる場合があるという説明をされたことはないそうです。

現代の歪んだ男女平等は、結果的に女性も男性と同じように無理が効くという主張になっています。実際のハンデキャップが無かったことにされています。本来、思い込みDVの要素を持った女性は特別にいたわりなどの保護を受けて平等の機会が保証されるはずであり、むしろすべての女性に保護的な対応をすることの方が必要な保護を受けられるはずなのです。しかし、現代日本は、すべての女性から保護を切り捨ててしまうように感じられてなりません。ますます女性は一人で苦しまなければならないように追い込まれているようです。

相談される女性はご自分の感情を抑えることがなかなか難しくなっている方が多いです。それでも、聞く方がきちんと聞くと、つじつまが合わないようなお話はされません。ご自分の生活歴や病歴についてはほとんどの方が正確に認識し、記憶されています。但し、聞き方を間違えると、その人の状況は全く分からなくなる場合もあります。思い込みDVの要素の知識のない人からすると、夫のDVしか思い当たらず、夫のDVがあるはずだという思い込みから、普通の夫婦間のあつれきが夫のDVにされてしまう流れがあるようです。

思い込みDVの要素によって不安が高まっている妻は、とにかく不安でたまらない状態です。落ち着きません。解決方法が見えてきません。極端に言えば、古いロープで吊り上げられた重しが自分の体の上でぶら下がって揺れており、ロープが少しずつ擦り切れていっているけれど、自分の体を動かすことができず、重しが落ちてくることから体を守る方法がないというような感じです。

とにかくこの「不安を解消したいという要求」が高まっていることがよくわかります。

原因を一つ一つ解消していけばだいぶ落ち着いてくるとは思うのですが、通院も中途半端で中断していたり、メンタル上の影響はないと病院が言い切ったりして(もともとのあなたの性格の問題だと言われた人もいました)、明らかに精神症状が合併する疾患でありながら対応をされていないことがよくわかります。また、なかなか現代の医学では治しきれないのが頭部外傷とか髄液労の影響です。労災で担当したことがありますので、どういうあやふやな状態の苦しさがあるのか想像をすることができます。あらゆる事情が妻を追い込んでいるけれど、すべての事情が解決に至っていないのです。

看過できないのは、精神科医の態度でした。もっともそのお医者さんがそういう態度を本当にしたのか、本人がそう感じただけなのかわかりません。はっきりとは言われないけれど、夫がストレッサーなので、夫と離婚しなければ治らないと言われたとその妻は感じたそうです。
多かれ少なかれ夫にストレスを持たない妻はあまりいないでしょう。ただ、こういうふうに原因を自覚できないまま不安が生じている場合、特に理由が複数ある場合に、夫に対する不満がもともとあったのか、病気などの要因で特に夫に不満を感じるようになったのか、夫に敵対的になったのかについてはとても難しい問題です。何でもかんでも不安の要素になってしまう段階になると、実際は心配しなくてよいことで心配していることも結構多いことも間違いありません。

それでも夫の行為が妻に心配をかけて、それで妻が苦しんでいるという側面があることも事実なのです。

妻が、「子どももいるので離婚はしない」とその精神科医に対して強固な態度を示したそうです。医師からは「離婚をしないのでは不安は無くならない。だから離婚をしないならもうクリニックに来るな。」と面倒くさそうな態度をされたと「妻は感じて」、それ以来もうそのクリニックには行かなくなったというのです。
面識はありませんが高名な先生だったので、それを聞いて私は驚きました。ここで私なんぞが言う話ではありませんが、生活上に差しさわりがあるから精神障害であり、治療をする必要があるはずです。それにもかかわらず、治療の効果がないから生活の一部を切り捨ててしまえというのは極めて乱暴な話です。例えば職場での明確なストレスがある場合、選択肢として退職という選択肢を持ったり、選択権を行使したりするということはありうる話です。しかし、家族の問題であれば、離婚を望まない妻に対して離婚をしてしまえということは、本末転倒なのではないかと思うのです。

ただ、そのお医者さんが本当にそういうことを言ったとしても、その理由はわからなくもない事情もありました。そのケースでは、夫が妻の不安と向き合わずに、自分のやりたいように行動して妻の不安を解消する活動を何もしないと妻が感じている事情があり、診察室の中で妻と向き合っているだけでは、夫の行動を改善しようがないからです。ただ、その医師が妻のすべての不具合を解消しなくてはならないわけではなく、様々な立場の人たちと協力して解決することが本来だと思うのです。自分の力だけで解決できないから離婚をしろと言うことはやはり傲慢に過ぎると思います。

夫が妻の心配に向き合わないで、自分勝手なことをする具体例をひねくりだしてみます。
例えば、株式投資をする場合です。妻は、既に、思い込みDVの要素が複数あり、不安を感じやすくなっているうえに、悲観的な考え方に支配されていました。その上、育った環境から、株式投資をすることはギャンブルと一緒だと思い込んでいました。夫の投資がどういう仕組みかあまりわかりませんので、ギャンブル性の高い信用取引を夫がしているような感覚で心配していたようです。貧困妄想も入って、全財産を失ったうえに莫大な借金ばかりが残るのではないかという不安を「なんとなく」感じていたようです。

先物取引や信用取引をしているわけではなく、堅実な投資をしているだけだと夫が思っているならば、夫からすれば妻の不安は妄想であり迷惑だと思うことでしょう。そんなありもしない妄想によって、せっかくの利殖のチャンスをつぶされたらかなわないと思うかもしれません。また、自分は何も悪いことをやっているわけではないので、行動を改める必要もないし、言い訳する必要もないと思っていたのかもしれません。

でも言い訳くらいはしてあげましょうよ。

どうせ妻に話してもわかってもらえないという気持ちもあるのでしょう。また、あたかも法律違反の行動をしているように騒ぎ立てる妻に対する反発もあるのかもしれません。

でも、言い訳くらいはして、妻を安心させようとしてあげましょう。

誰しも、家族や仲間で行動する場合は、自分の行動で仲間に心配をかけているときは、「仲間を安心させようとする義務」があると考えるとよいかもしれません。

その理屈を妻がわからなくても、一生懸命説明しようとしてくれるということで落ち着く場合もあるのだと思うのです。もともと思い込みDVを感じやすい要素がある場合はなおさらです。

奥さんは、本当に不安で苦しいのです。

そして妻というものは、夫に自分を救ってもらいたいという第1希望を持っているのです。

特に家族が孤立している現代日本の場合は、実際に妻は夫に不安を解消してもらうほか現実的な方法がない場合がとても多いと感じています。

妻に反対された夫の夢は、ただ単なる金銭的価値の収集ではなく、家族に良い生活をさせたいという思いも入っているのだと思います。妻から評価をしてもらいたいという思いが込められていることが実際は多いのですが、妻との関係では歪んでしまうことが多いというのも実務的によく経験しています。もしそうならばストレートにそういうべきです。実際の人間関係では、あと一言がいつも足りなくて不信感が大きくなるということを常々感じています。

それだけで妻が安心するならば、説明をしない理由はありません。しかし、それでも妻が不安を訴えたらどうするか。私は、それが悪いことではないとしても、勝算が十分あるとしても、妻の不安をあおらないために「やめるという選択肢」をきっちり持つべきだと思います。

実際に多くの夫たちが妻からの根拠のない不安という横やりのために、自分の夢を断念しているようです。しかし、案外それは悪いことではなく、後から考えると「やめといてよかったな」と感じることも少なくないようです。要はやめ方であり、考え方なのかもしれません。

それよりも何よりも、妻が少しでも安心してくれるということに価値をもう少し置いた方が良いのではないかと感じています。確かに病的に、やみくもに反対するので取り付く島がないという感覚はよくわかるのですが、安心させる努力をするということは、先ほども言った通り義務だと思うのですね。そればかりでなく、安心させようという態度を示してくれること自体が妻の不安を軽減することになると思うのです。

つまり、投資でお金を無くしてしまうという心配と、自分がパートナーとして尊重されていないという心配の二通りの心配を妻はしていると考えるべきだと思うのです。投資でお金を無くしてしまうという心配が無くならなくても、一生懸命に説明することによって、尊重されていないわけではないと妻が思えるならばそれなりの成果が上がるということなのです。

後は、夫婦問題は二人の問題や家族の中だけの問題で終わらないということをきっちり頭に入れておかなければなりません。

妻が相談した相談先では、妻の不安や焦燥感は、すべて夫の対応だけが原因だととらえ、妻に対して「あなたは悪くない。それは夫の精神的DVだ。」と言おうと待ち構えている人たちが多いのです。その相談先とは区役所の配偶者暴力相談センターだったり警察だったりという公的機関なのです。そこでは、「子どもを連れて逃げなさい」と言いかねない強固なマニュアルがあると考えておいた方が良いということです。

そうして、奥さんが、もう心配することにつかれてしまい、心が持たないということになれば、そういう誘いにふらふらと乗ってしまうこともあるということを忘れてはなりません。なんでも良いから不安を解消したい。不安を解消する方法があるなら飛びつきたいという心理状態なのです。

さらに、一度その誘いに乗ってしまうと、弁護士ががっちりサポートしてしまい、離婚やそれに伴い費用の請求をがっちりされてしまうということです。そうなってしまうと、もはや投資などをしている場合ではなくなる、経済的意味でも心理的余裕の意味でも、ということを頭に入れておいたほうがよろしいと思います。

妻子との共同生活は、不自由なことも多いし、こちらなりの不安もあるわけです。表面的には夫も幸せとは言えないのではないかと感じている場合もあるかもしれません。しかし、幸せは失ってみないとわからないということも真実です。おそらく、共同生活をしているうちは、このブログで何度も取り上げている子どもを連れて出て行かれてしまうという間違いのない不幸を想像することも難しいのだろうと思います。

家族が孤立している現代日本の状況は、逆に家族や夫婦の間に、家族や夫婦を破綻させることに何のためらいを持たない第三者が実に簡単に入り込みやすい状況だということは、離婚事件を担当しているとつくづく感じます。

私は警告をしました。



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