【怒りの報告】子の連れ去りのノウハウは、出産直後の女性を標的にし始めた。 だから言わんこっちゃない。しかもDV女性保護を語る人間たちが加担している件。 [家事]
自分が担当しない事件には言及しないようにしているのですが、十分記録を検討した上で報告したいと思います。
出産直後の母親が、産後うつの易怒性に基づく行為を原因に、保護命令を出された事件です。その母親は残された出生直後の首も座らない子どもを抱えて、あろうことか退去命令、つまり家から出て行けと裁判所で決定されたのです。「無理が通れば道理引っ込む」を地で行く裁判所のおそるべき非人道的決定です。
産後うつという言葉が紛らわしいのですが、抑うつ状態になることが本質ではありません。物を言わない子どものあらゆるニーズに迅速に反応するために、脳の社会性の部分が委縮して活動を低下させてしまうのです。出方の強弱については個性はあるとしても、ほぼすべての出産者に2年くらい影響を与えるという複数の研究結果が出ています。
この結果、出産直後の女性は、成人男性に共感、共鳴することができなくなり、孤立を感じやすくなります。また、極端な「子ども優先」になるために、社会的な行動もしにくくなり、感情を抑制することも苦手になっていきます。孤立が高じてしまうと、母子心中などが起きる危険が生まれていきます。感情抑制がうまくいかないと、ヒステリックになり、イライラが止まらなくもなります。赤ん坊に対して危害の言葉を発することもよく事件の中ででてくることです。また、記憶力が低下するとともに、冷静に分析したり、説明する能力も低下していきます。
しかし、これらは一過性のものであって、2年を過ぎるくらいになれば概ね軽快して、落ち着いていきます。
その様な産後うつの出方には人によって違います。また、夫の母親は、自分の出生直後のことなど忘れています。気に食わない嫁を追い出す口実を探している姑にとっては、好都合というわけです。
そういう姑が目に付けたのが、子の連れ去りのノウハウです。
子の連れ去りのノウハウというのは、先ず些細な接触によるわずかな痕跡である、腫れた跡や擦り傷などをこまめに写真撮影する、こまめに診察に行き診断書を取得する。それをもって警察にDV相談をする。感触が良ければ被害届を出して夫を前科者にする。そうして、すきを狙って子どもを連れて家を出ていく。弁護士にも予め相談をしていて、すぐに受任通知を出し、先ず保護命令を申し立てる。つまり、一定期間の接近禁止命令または自宅からの退去命令を裁判官に出してもらう。うまくいけば保護命令と罰金刑の実績をもって、離婚調停を申し立てる。もちろん面会交流は拒否し続ける。離婚調停の前に、子どもを医師や心理士に見せて、母親の虐待によるPTSDだという意見書をもらっておく。
というものです。
産後うつの易怒性の表れた母親にとっては逃げようがなくなります。
現行の連れ去りシステムの問題点は、
① 警察は、総務省の通知があっても、未だに相談者を「被害者」、相手を「加害者」と表記をして扱っています。相談をしただけで被害者となり、警察署長の支援措置を受けることができる。
② 刑事事件になると相手方に事情聴取が行われますが、相手方は弁護士を依頼することも知りませんので、有効に弁解をすることができません。傷が残れば、それが配偶者の暴力によるものか否か、実際は分からなくても罰金になることがあります。
③ 医師は、その場にいないのに、受傷者の言い分通り、妻の暴力によって生じたということを診断書に記載します。様子を見ましょうという2週間の安静という診断も、司法機関では全治2週間の診断と同様に扱われてしまいます。また、全治3日という、正しい診察も、司法機関では傷害罪の傷害と扱う傾向が出てきました。
④ 保護命令の問題はこれまで何度も述べてきましたので、私のホームページなどを参照にしてください。ここで言いたいのは、「被害」を歌ってる女性を疑ってはいけないという極端な女性支援の法律家たちのヒステリックな主張が今女性に対しての保護命令という形で、実を結んでいるという皮肉があるということです。
⑤ 裁判官も保全部の若い裁判官が担当することが多く、出産直後の母親の心理状態などわからないことが多く、けんかをしたことも見たこともない裁判官たちは、血が出たり腫れれば重大な暴行だとみるようです。しかし、女性のひっかきや弾みの接触など、何回起きても身体生命への深刻な打撃などなりようないのですが、猫パンチを多発すれば死ぬ危険があるかもしれないと本気で裁判官は思っているようです。その結果、子どもを産んだばかりで、仕事もできず収入もなく、出産から体調も戻らない母親に対して、生後間もない子どもを連れて家から出て行けという裁判所の決定を平気で出すことができるのです。この人が生きていけなくなろうが路頭に迷おうが、そういう決定をする権利が裁判官にはあるのだという思い上がりにうすら寒い思いがします。今の裁判所とはそういうところなのかもしれません。
⑥ 許せないのは医師や心理士、あと多いのは学校関係者です。子どもの心理などわからないくせに、一方的な同居親の言い分をうのみにして、子どもをもう一方の親に会わせるべきではないとか、虐待があったことがうかがわれるなどという意見書を平気で書くのです。例えば、同居中は症状がなかったのに、別居してから子供にチック症状などが出れば、それは同居中の虐待によるPTSDだという意見書をうんざりするほど見ています。同居中何もなく別居してから症状が出るならば、それは十中八九、一方の親と一緒に生活できなかったことに対する精神症状であろうと思います。そういう可能性を記載する意見書などありません。そういう意見書を何通も出された子どもと別居親の試行面会の時、子どもは部屋に入ってきた父親を見るなり、満面の笑みを浮かべて、予定時間一杯嬉しくてたまらない様子で父親と遊んでいました。私は涙が止まらなかったし、調停委員会は予定時間で引き離すことができず、試行面会が延長されました。
⑦ さらにさらに許せないのが、普段は「DV被害女性の相談方法」等、女性保護を声高に主張している学者などが、連れ去った夫側から依頼されれば、先ず別居親である母親攻撃の結論ありきの意見書を平気で書いていたということなのです。女性に加担しろと言っているのではありません。出産後1カ月もしない行動に対して、産後うつの影響に全く言及していないということは非科学的だということです。また、連れ去った父親側の主張を全部事実として、意見を組み立てているという非科学的な意見書でした。
男女参画だ、女性の権利だと言っても、本質は誰かを攻撃するということがモチベーションだと思いたくなるような意見書でした。そもそも心理学者が、子どもの今の状態から、過去にどのようなことがあったのか、現在子どもがどのような状態なのかというような科学的論文が作成できるわけがありません。あくまでも可能性の一つを提示できるにすぎません。
特に家庭裁判所は、心理検査の実態などわかりませんから、心理士という肩書があれば「心」のことはすべてわかるかのような世間知らずなところがあり、悲しいかな有効な証拠になっています。誤診だらけの心理テストなど、多くの種類の事件でうんざりするほど見ています。誰がやっても同じ結論に至るものでなく、観察者の主観が大きく影響するものは科学ではありません。
⑧ 根本は「DV」等という曖昧な概念でヒトの一生を左右させる制度に問題があることは言うまでもありません。さらに、DV概念が拡大していくのは、DVを広くとらえることによって、逃げられないようにする目的があったわけです。しかし、DV概念が拡大していくほど、女性の行為がDVだとされるというか、DVであることを否定できない状況に進んでしまうわけです。男性を標的してきた制度が、今女性を飲み込もうとする下地が十分用意されてしまったということです。
出産直後の母親が不合理な保護命令に対抗するためには
① 母親はとにかく弁護士に依頼すること。また、いつも保護命令を申し立てる側の弁護士ではなく、保護命令を取り下げさせたり却下させたりしている弁護士に依頼すること。あるいは、そういう弁護士も弁護団に入れてもらうこと。
② 弁護士は、刑事無罪判決を勝ち取るくらいの気持ちで仕事をしなければなりません。保護命令の相手方審尋期日まで2,3日しか期間が無いことが一般的です。十分な物的証拠、問題の所在に有効に反論する詳細な陳述書を作成し、こちら側のストーリーを作り上げて、審理の土俵をジャックするくらいの準備が必要です。
③ 戦わない離婚手続きを標榜する私ですが、例外的に保護命令と離婚訴訟だけは真実を一つでも曖昧にしないで主張するべきだと事あるごとに言っています。すべて子供のために間違った公文書を残させないということです。
④ 時間が足りなければ、多少の期日延期なら許されると思いますので、裁判所と交渉しましょう。
⑤ 心理職の意見書が出てきたら、その論考の非科学的部分や、その検査方法が一般的でないことなどを指摘するべきで、日ごろから心理テストの問題点などを研究するべきです。それでもこちら側も意見書の矛盾を専門家に指摘してもらう意見書を提出することも検討するべきです。
⑥ 特に身体生命に重大な危険についての評価は、説得力を持って主張を展開しましょう。身体接触の数が多くても、武器を持ち出すことがないなら、今後も武器を持ち出す危険な暴行はないのだということを堂々と展開するべきです。そのためには、産後うつで説明が下手な状態の人に、暴行とされる行為の細部まで聴き取る必要があります。これは相手がヒステリックになってもやらないと終わりません。
⑦ 依頼者を励ましましょう。すべては子どものためにという視点を導入して、実力以上に頑張ってもらいましょう。ここがもしかしたら一番難しいことかもしれません。
2025-01-31 12:02
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