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【子どもと同居している親御さんへ】子どものストレスを軽減させる特効薬は、親どうしが仲良くしていること。子どものために仲良くする方法。別居家庭、離婚家庭の場合でも。 [家事]




コロナなどが起きると、大人も自分の不安にかまけて
子どもが置いてきぼりにされてしまいます。
子どもは自己中心的ですから
自分が一番に考えられていないことを敏感に察し
それだけでストレスが強まってしまいます。

新型コロナウイルスに対する対策で欠けているのは
このような子どもの視点なのではないかと心配しています。

中には、子どものストレスにどのように対処するか
という話をする人もいるのです。
ただ、その場合も
子どもは友達と外で遊べなくてストレスがたまる
などと時代錯誤的なことを言っている大人も多くて唖然とします。

また、大人が家にいると子どもへの虐待が増える
なんてことを言う人もいますが、
だいたい虐待をしている親は子どもと一緒にいる時間が長い親です。
親というか一緒に生活している大人ですが。

虐待通報をする大人は増えるでしょうね。

虐待が氷山の一角だということはみんな異論がないと思います。
ということは、多かれ少なかれ子どもに対する風当たりが
知らないうちに強くなっているかもしれないということなのです。
ではどうするかという当たり前の視点がなく
やれ警察だ、やれ児相だとばかりでは、
通常より親原因のストレスが強まっている子どもは
放っておかれてしまうことにしかなりません。
では子どものためにどうするかという視点が欠けているわけです。
虐待なんて、自分とは関係の無い
特殊な人間が行うことだという能天気なことを考えているから
他人事だと思えるのでしょう。

これまでの日常生活が中断している場合に
人間はストレスを感じるもので、
それは子どもも同じです。
確かに自粛や感染対策に神経を使えば
子どもも大人も余計なストレスがかかっていること自体は
間違いないところでしょう。

ストレスを軽減させるための一番の方法は、
家族が仲良くしていることです。
特に親どうしが喧嘩しないで仲良くしていること。

兄弟げんかは仕方がないとしても
親どうしがいたわりあい、助け合っている姿を見ると
自分の生活基盤である家族が安泰だということを実感できますから
気持ちは楽になります。

逆に親どうしがけんか腰で日常生活を送っていると
自分の基盤である家族がいつ崩壊するかという心配が生じてしまい
さらに余計なストレスがかかるわけです。

また、親どうしの喧嘩は
自分の親が否定されているわけですから
どちらが勝ったところで子どもは精神的に傷つくわけです。

逆に親どうしがいたわりあい、敬意を示し合えば
子どもは自分までも尊重されていると思うわけです。

そうして、よそに行っても
誰かをいたわったり助けたりして、つまり真似をして
子どもの社会の中で、評判がよくなり
子どもがますます居心地の良い人間関係の中で
幸せに育つと、良いことづくめではないでしょうか。

では、どうやって「なかよく」するのか。

まず、ケンカしないこと。
本当は好きどうしで結婚しているわけですから
相手の自分に対する評価が一番気になってしまうのです。
例えば些細な生活上の不満を一方が漏らすと
相手の自分に対する評価を下げたくないという警戒感から、
自分が否定されているように感じてしまうのが人間です。
「それは誤解だ」とか、「相手の方がよりよくその批判が当てはまる」
などとムキになって、自分を守ろうと相手を攻撃すると
今度はあからさまな攻撃ですから
相手は当然に反撃をしてくるというわけです。

だから、せめて日本のどこかで非常事態宣言があるときだけでも
相手の不満、小言、当てこすりなどにいちいち反応せず、
「そうだねえ」という丹力を発揮してほしいと思います。
子どものために我慢すると思えば
自分の方が大人に見えて、相手が子どもに見えて
大きな気持ちになれるかもしれません。

いい歳した人間の場合は、
守るのは自分よりも子どもです。

それから警戒しなければならないことは、
知らず知らずのうちに相手を否定していることです。
正義感の強い人、潔癖な人、責任感の強い人は要注意です。
優秀な仕事人間は、家庭ではダメダメなことが多いのです。

一緒に自覚していただきたいことは、
相手の弱点、欠点、失敗を
責めない、笑わない、批判しない
ということです。

スーパーなんかでも
いちいち妻に細かい指図をする夫をたまに見ますが
どうだってよいことに神経を使っています。
メンタルも損失として計上すると
費用対効果は明らかにマイナスだと
他人は軽蔑しながら聞いているわけです。

「だって、こうすることが合理的ではないか」
という反論が聞こえてくるのですが(かつての自分かな)
それは相手に心がない場合の話なのです。
人間はもう少し厄介で複雑な存在なのです。
会社ではこれが切り捨てられているだけです。
それを当たり前だと思って、家庭でやっちゃあだめなのです。

他人が聞いても不愉快なのですから
こういう細かい正義が常に貫かれてしまっている家庭では
小さい子でも
どちらかの親の弱点、欠点、失敗が
もう一人の親の知るところになってしまうと
緊張が走ってしまうわけです。

ところが、逆に
その時、もう一人の親が
それに寛容な態度を示すと
子ども心に落ち着いて、安心します。
失敗した親を馬鹿にすることなく
寛容を示した親を尊敬するというか好きになるわけです。

こういう心地よさから獲得する価値観は大きいです。
どこかで自分もマネしたくなります。
こうやって他者に対しても同様の振る舞いができるようになるわけです。

さらには気遣い合うということです。

責めない、笑わない、批判しないということだけでも子どもは安心しますが、
さらに、助け舟を出したり、さえぎらないで話を聞いたり
敬意を示したりするのも気遣うということになると思います。
些細なことでも感謝したり
些細なことでも謝罪したり
話をきちんと聞くというのも
聞いてもらう方が楽しそうにしていると子どもも楽しいでしょうね。

まねして子どもも話し出したらとても良いと思います。

ここで、考えなければならないのは
親どうしが同居しておらず、
一方、あるいは双方の親と子どもが離れて暮らしている場合です。

あるいはすでに離婚していたり
深刻な対立で別居している場合は
相手を否定しない、あるいは、相手を気遣う
なんてことは気持ちの上でも難しいのは当然です。

そうだとしても、子どもは幸せになる権利があるはずです。
親に幸せにしてもらう権利というか、親の責務というか。

夫婦でも、相手に甘えすぎているという大人はたくさんいましたが
子どもにまで甘えてしまうという大人も多くなりました。
子どもはあくまでも大人によって、親によって
幸せにしてもらう存在で親は責任を果たさなければなりません。
だって子どもをつくってしまったのですから。

ではどうすればよいのか。
それほど難しいことではありません。

先ず、離れて暮らしているわけですから
日常生活の中でいたわることや敬意を示すことはできませんが
大事なことは相手にそれを伝えることではなくて
子どもに対して
あなたのもう一人の親はいいところがある、あった
ということを伝えることなのです。

ばれなければ嘘でも良いのです。
だいたい結婚して子どもまでいるのですから
どこかしら良いところが必ずあったのです。
そのうちその良いところが無くなったとしても
あったという事実は無くならないのですから
そのことを言うべきです。

積極的に元夫、元妻の良いところ言うことがわざとらしくて抵抗があっても
子どもがあなたの歓心をかう、あるいはあなたを慰めるために
元夫、元妻の悪口を言ったときに
「そうだね。そういうところもあったけれど、
 こういうところもあったんだよ。
 そういうところは、あなたも似ているよ。」
とかでよいので言ってあげたらいいのになと思うのです。

一緒に住んでいなくても
自分の血の分けた親が
全人格的に否定されるべき人間ではない
というだけでも救いになる子どもも大勢います。

確かに自分は愛されて、望まれ生まれてきたのだ
という実感は自己肯定感の基礎になると思うのです。

せっかく離婚したのに、うじうじ不幸をひきずっている人は結構多いです。
離婚したなら他人になって、自分はもう危害が加えられない
案外良かったところもあった人だけど
今は自分は自由に、一段高い位置から見ることができる
という発想の方がとてもフリーだと思うのです。

そして親どうしの連絡が途絶えているのであれば
子どもに対して
「電話してみなさいよ」
と電話番号を押し始めてよいのです。
「子どもが話したがっているので、話もらってよいですか。」
と言われて悪い気持ちになる親はいません。
大威張りで恩着せがましくしましょう。

本当は子どもはもう一人の親を慕いたいけれど
同居親に気遣って遠慮している子どもはたくさんいます。

あなたにとって許せない相手であっても
そしてそれがもっともな話であったとしても
人間の子どもは、自分の親を慕いたい本能があるので
しょうがないのです。
その人間としてのあたりまえを捻じ曲げて
自分に忠誠を誓わせてはなりません。
同居親の前では会いたいとは思わないと強がりを言っても
親が誘えばもう一人の親と喜んで接触をする子がほとんどです。

電話しづらければ私がかけてあげますから
私の事務所まで来てください。


常々感じているのですが
大岡裁きの裁く人って
現実には子ども本人なんだなあということです。
相手を攻撃する親や、自分の痛みを考慮しない親って
結局子どもは、子どもらしく親に甘えられなくなります。
居心地がとても悪いのです。
自分を捨てても子どもの利益を考える親は
子どもの心の中に温かい記憶を残し続けるようです。
いくつもの事件でつくづくそう思っています。

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