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壊れかけた夫婦の再生と恋愛の始まりと、愛をはぐくむ条件と愛を浪費する現象と [家事]

人間というものはうまくゆかないもので、
必要なときには気が付かないことが
あとになって初めて気が付くということが多いようです。

私の年代の人たちでよくお話をするのが子育てです。
子育てが終わると
無駄な、むしろ有害な方向で頑張っていた
ということを確認し合って大笑いしています。

まあ、子どもには申し訳ないという気持ちがあるのですが。

繁殖期を過ぎると恋愛とは何かということが見えてきます。
真只中のころは、愛をはぐくむという言葉には
全く反応しなかったと思います。

弁護士の仕事で、夫婦間の関係を調整する仕事があります。
この研究をしている人間は少ないようです。
一言で言って愛をはぐくむということなのだと気が付きました。
恋愛の初期とまったく一緒なのです。

世の中には、相手の気持ちを考えないで
押して押して押しまくってゴールインするケースがあります。
しかし多くのケースでは、
世俗的な言い方をすれば
粉をかけて、反応して、手ごたえを感じて、勇気を出す
という黄金の方程式でゴールインをしているようです。

最初は相手に対して憎からず思っていることを示す。
それに素直に喜ぶ様子を見せる。
喜んでいる反応に勇気づけられて、さらに好意を示す。
少しずつ距離を縮めていき、
相手に励まされて、言葉に出すなど一気に距離を縮める
という共同作業ですね。

こちらが、好意を示しても
相手に拒否反応を示されたらあきらめるわけです。
おっ、脈がありそうだなと勇気づけられるからこそ好意を示す。
あなたを大切に思っていますよという意思を伝える。
それに相手も勇気づけられて、もう少し頑張る。
プロポーズするときなんて言うのはたいていは出来レースなわけです。

さきほど、一度壊れかけた場合と恋愛の初期が同じだ
というようなことを言いましたが、
実は壊れかけた男女を修復するのはもっと大変かもしれません。

夫婦関係が壊れかけているときは
この共同作業が壊れているときです。
相手に好意を示しても、反応してくれない
うっかり拒否する結果になっている。
それで自信が無くなります。

逆に大切にされないどころか
邪険に扱われることが増えているのかもしれません。

プロポーズから新婚までの間に
尊重された記憶の貯金がありますから、
多少のことであれば目をつぶることができます。
「あの人は、私をかけがえのない人だと思っているはずだ」と
しばらくはその時の貯金を食いつぶしているわけですね。

「この人は私を大事に思っていないのではないだろうか。」
だんだん心配が確信に変わっていきます。
疑心暗鬼が大きくなってききてしまいます。

貯金を食いつぶすというのは
安心の記憶が残っているため
「こんなことをされたけれど、アクシデントみたいなものだ。」
と自分をなだめることができます。

しかし貯金が底をついて行くと、些細なことも
「私を嫌っているからこういうことをするのではないか。」
「これと同じように私を大事には思っていないのかもしれない。」
「私より大切な人がいるのではないか。」
という心配の種が無限に広がっていくようです。

私なんかが
「いやそれは考えすぎなのではないの。」とか、
「そこまで相手も考えているわけないよ。」とかいっても
聞く耳を持ってもらえません。

まるでかさぶたになる前の傷口のように
過剰に敏感になって、すべてを拒否するような感じです。

相手にもっと配慮をしてもらいたいといつも思うのですが、
相手だって同じに自信を無くしているわけですから
相手に対してだけ求めるのも難しいですね。

愛をはぐくむ全く反対の減少が起きているわけです。

恋愛は0ポイントから始まるわけです。
ところが壊れかけた関係の修復は
どうやらマイナスから始まるようです。
貯金が底をついて借金しているようなものかもしれません。

再生を願うなら
相手に対して攻撃的感情が伝わることは絶対にダメです。
相手はますます自信を失っていきます。
しかし、こちらも既に自信を失っているので
被害者意識があることは仕方のないことかもしれません。
被害者意識があれば、自分を守ろうとしてしまい
攻撃的な発想、攻撃的な行動に出てしまいます。

ただ、借金もあるかもしれませんが
財産も本当はあるのです。
相手はあなたから大事にされないと感じることで傷ついています。
それだけあなたがその人にとって大切な存在であると
感じている証拠なのです。
第三者からはよくわかるのですが、
これは自信を失った当事者にはなかなか伝わりません。

無条件降伏をすれば案外うまくゆくように思えるのですが、
自信を失っているときは、自分をさらなる攻撃から守りたい
という意識がとても強くなる時なので、
かなり難しいことです。

こういうことをまじめに考える集まりがあれば
参加して勉強したいと思います。
一人でも多くの人が今気がついてもらうために。


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