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コロナ不安に便乗して自説を通そうとする人たちにはくれぐれも注意が必要 [事務所生活]

ある日に受けた相談です。同僚が咳をするというのです。
コロナかもしれないのに仕事を休まないということを非難しているようでした。
また、このご時世に東京に遊びに行ったということで非難をしたいようです。
どうしてただ咳をしただけで怒るのか。呑み込めません。
このご時世に仙台から東京にわざわざ遊びに行くことはないだろうと思うことは分かるのですが、
わざわざ外部に相談するまでのことではないだろうと思うので、もう少し話を聞き出してみたところ、

もともとその同僚は、他人に厳しい人というか、乱暴な人というか、
みんながその人からいじめられているという感覚を持ち続けていた人のようなのでした。
いつか反撃をするという機会を待っていたようです。
はじめはコロナの問題での相談だったということでしたが、
少なくともコロナ感染という環境衛生だけの相談ではなかったわけです。
相談している人は、その咳をした人に対して
なんからの制裁をするという正義を実践しようという意識をもっていたようです。
このためご自分が少し過剰な反応をしているということに思い当たらないみたいでした。

気をつけなければならない事は、コロナの問題だからということで聞き分けの良い態度をとって、
心配することは当たり前だということでなんとなく流してしまっては対応を間違うということです。
「そうですよね、咳をされると心配ですよね。」とか、
「みんな我慢しているのだから、今東京へ行くのはいかがなものかと思いますよね。」
なんて回答をしてしまったら、その人は職場で、
「私が相談したところ、咳をするのは時節柄よろしくない。東京へ行ったならば検査をするべきだと回答された。」
なんて言われかねないわけです。
相談者に寄り添えば良いという考えでいたら、
とんでもない間違いを犯すところだったかもしれません。

一見コロナの問題だと思っても、実はコロナの問題は口実に過ぎない
ということがありうることは注意が必要でしょう。
そして、コロナの問題は、不安をもとに周囲の共感を作ってしまう
ということをしっかり認識しておく必要があるでしょう。
コロナを口実にいじめということが起こる危険性があるということです。
一見コロナの諸注意をしているように見えて、
特定の人だけが厳しく注意される類型のいじめが生まれるということです。

また、今回の相談のケースは、特定の人が恨みを買っていたケースで、
対応関係がわかりやすかったということがあったのかもしれません。
不特定多数の人に恨みを抱いているという特殊事情のある人である場合、
誰でもいいから、コロナの問題で非難を誰かに集中させるケースも出てくることでしょう。
不特定多数の人に恨みを抱くということは、それほど多くなくてもありうるのもご時世です。
さらには、恨みとまでは言わないでも、
社会に対する不満を持っている人達の不満とコロナの不安が共有されれば、
誰か攻撃しやすい人を攻撃してしまうということも想定しておかなければなりません。
コロナだからしょうがない、コロナを蔓延させる危険があるから辞めさせなければという意識は、
とことん注意が必要なのかも知れません。

もう一つ多いのが、
最近8月ころから、若年女子の自死が増えてきたという報道がされるのですが、
その理由でコロナをあげている報道があります。
7月までは自死の数が例年に比べて減少していたのが
8月ころから増加に転じたということを無視して
コロナが原因だと決めつけたところが考察が始まっていることが目につきます。
どうしてコロナと自死が結び付くかというと、
「コロナでステイホームになると、家庭内の葛藤が高まる。」
という検証されていないドグマが存在することが前提となってしまい、
家庭の問題で若い女性が自死を選ぶなどという
乱暴な議論が起きているようです。

だいたいは特定の意図を持った人が記事を書いており、
ステイホームはDVの温床だというようなことを
かなり早い時期から喧伝していたのです。

特定の意図を持った人が統計上の根拠もない憶測だけで
家庭の中への警察などの介入などの持論を
コロナを口実に持ち込むことが目につきます。

そもそも家庭が原因で若年女子(特に中高生)が増えている裏付けは
何もないのが今日現在の現状です。

コロナ、コロナ禍、コロナ不安は
様々なところで利用されているようですから、
しっかりと裏付けの有無を吟味する必要があると思います。

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