SSブログ

【憲法9条はもはや空文?】ウクライナ問題でロシア非難決議に令和の議員だけが反対したことを受けて。 [弁護士会 民主主義 人権]

ウクライナ侵攻に対するロシア非難決議が
衆議院でれいわ新選組の3議員だけが反対して可決されました。

反対の理由は、正直よくわかりませんが、考えるきっかけになりました。

憲法9条との関係です。

憲法を改正しようとする勢力が、今回のような非難決議や経済制裁を行うということは
立場としては一貫していて矛盾がないのだろうと思います。

問題は、護憲だとか憲法9条を守れとか言っている勢力が
今回のような一方的な非難をすることに葛藤なかったのかなということです。

憲法9条を遵守する立場ならば
国際紛争を、対話による和平実現という愚直な努力で解決するという
方法論を選択することが自然の流れだと思うのです。
対話を呼びかける名誉ある地位に日本は立つべきだと主張するならば
一方的に非難をしたり、経済制裁を先行することは
対話の呼びかけの障害になるというデメリットがあるからです。

また、そういう9条ができた背景として
国が追い詰められることは戦争を起こす要因、戦争を拡大する要因になる
ということだとすれば
一方的非難や経済制裁は逆効果になると考えるのが
やはり自然の流れのような気がするのです。

論理必然的にそうなるかと問われると
余り自信はありませんが。
こういう問題の所在があるけれど賛成するというならば
その理由を護憲を自称する勢力は説明するべきだと思うのです。

護憲勢力が今回の一連の決議に賛成した理由として考えられるのは
世論が戦争反対、ロシアの蛮行を糾弾するべきだとなっていると判断し、
その前提として
西側から流されるニュースはすべて正しく、疑う要素がないと判断したからだと思います。
ここで決議に反対してしまえば
選挙戦にも影響をしてしまい組織にとって不利益が生じるからということ
なのだと思います。

憲法9条をがちがちに考えた場合
この決議が示す日本の状況は、もはや憲法9条の実態がなくなり
第二次世界大戦前夜の日本を見ているような気さえしてきます。

つまり、報道によって世論が誘導され
蛮行を絶対に許さないという強い感情が絶対正義として盛り上がり
我こそは、正義のガーディアンだと競って名乗りを上げている
そんな感じがするのです。

今回のウクライナ侵攻についても
どうやって、侵攻をやめさせ、これ以上犠牲者を出さないか
その方法論が論点とならず
勇ましい勧善懲悪の論調だけが新聞紙上においてさえ話題になっています。

ロシアがどうするかというより、日本がどうロシアを止めるか
という方法論がスルーされている気がしてなりません。

ただ、強硬な態度を示すことがだけがアプリオリに選択されているのではないでしょうか。

前回の記事で、満場一致パラドクスということを述べました。
もし、今回れいわが反対票を投ぜず、
満場一致で非難決議が可決されたら
今日の記事の発想には私自身ならなかったと思います。

れいわの反対の理由がいまいちよくわからないのですが、
反対の理由に共感が持てなくても
今回の国会による非難が満場一致の決議とはならなかったということから、
また別の角度から考えることができました。
価値のある反対投票だったと思います。

ふと、もし大戦前夜に日本に対して、どこかの国が
このまま戦争をしても勝ち目はないし、ますます孤立するよ
間に入ってあげるから和平をした方がいいよ
と言ってくれたら、どうなっていたのだろう
という幻想が一瞬頭をよぎりました。







nice!(0)  コメント(2)