SSブログ

養育費の支払いは父親(母親っていうか支払う方)の権利です。 [家事]

離婚して、母親が子供を引き取るケースの場合、

私の依頼者が父親であろうと必ず言うことは、
「養育費の支払いは父親の権利なんです。」ということです。
色々な事情があって、養育費の支払いは簡単ではありませんが、
一定の金額を毎月支払うことは大事です。
母親が拒否した場合、口座を作って、
そこに振り込む形で、毎月支払ってくださいといいます。

まず、養育費をもらうのは、子供であって母親ではありません。
実際使うのが母親でも、あくまで子供に送金するのです。
一応述べますが、
夫婦は離婚したら他人ですが、
実の親と子は、生涯親子です。法律だってそうです。

そうだとすると、養育費を支払うのは、
親としての責任の一端を担うことなのだから、
義務というより権利ですよと言いたいのです。

子供さんが小さい時は、
他人のことを配慮することがなかなかできません。
自分のことを中心に物事を考えることになります。

そうすると、今まで一緒に暮らしていたのに、
いままで暮らしていたおうちから引っ越して、
いつまでたっても、お父さんがおうちに帰ってこなくなった。
おとうさんにあえなくなったとなると、
「自分がいい子にしていなかったから、
お父さんが帰ってこないのだろうか」
と考える傾向があるそうです。
ここまで、具体的に意識しなくても、
要するに、両親が離婚したことに
自分の責任を探してしまうことがあるそうです。

そして、それが言葉にできるようになる頃に、
自分が父親に捨てられたと
自分に対する自信が持てなくなってしまう
ということがあるそうです。

だから、せめて、
父親は、毎月、一定の金額を、
きちんきちんと送金してもらいたいのです。
父親としての責任を果たさせてもらってほしいのです。

それは、子供から見た場合は、
お父さんは、毎月毎月自分のために
お金を送ってきてくれる。
お母さんではなく自分のために送ってくれる。
お父さんとお母さんは、理由があって離婚したけど、
お父さんは、ずっと自分のお父さんなんだと
せめてそれだけは、感じてもらいわけです。

お母さんが受け取りを拒否しても、
子供の口座に毎月送金していれば、
いつか、
子供に、毎月送金したという事実が
自信をつけてもらうきっかけになるかもしれません。

だからお母さんも、嫌なことがあったとしても、
養育費はもらってください。
自分のためでなく、子供のためなのです。

そして、できれば、面接交渉というのは
した方がよいというのが、私の考えです。
ここには、色々と議論があるところです。
ただ、前にも書きましたけど、
母親は子供が生まれる10月10日前から親ですが、
父親は子供に親にしてもらうというところがあります。
ほっておくと、親の自覚がなくなってゆく傾向にあるようです。
親の自覚を常に促す必要があるように思います。

実際は、母親が子供を育てている場合のことを書いていますが、
子供に対して、毎月送金をする、
その限度ですが、子供が父親の気持ちを感じることができる
親として見てもらえる、親の責任を果たせる
極めて限定的ですが、子供の親として生きることができるということですから
私は、養育費を支払うことは、
親の義務ではなく、素晴らしい権利だと思うのですが、いかがでしょうか。

金額はともかく、金額は少ないかもしれないけれど
それでも養育費を支払いたくないと拒否した人は、
私の担当した事件では記憶にありません。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0