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意識もうろう下での自殺、犯罪、性的逸脱行為の実行の精神状態の説明、夢との比較 [自死(自殺)・不明死、葛藤]

向精神薬や睡眠薬、アルコールを摂取して
意識もうろうになっているときに自殺が実行されやすい
ということは、よく指摘されていることです。
*話脱線1 後ろに回します。

刑事事件で、アルコールが強い人が、
変な飲み方をして、(送別会等感情が高ぶる飲み会)
自己制御力が無くなり、
傷害事件や窃盗事件を犯すということも経験し(弁護人として)
自己制御力が無くなるという意味での
意識もうろう状態の中での行為ということをみています。

どうやら、特に女性では、
意識もうろう状態下での、
性的逸脱というのもあるようです。
酔っ払って、どうでもよくなってというのとの違いは、
自分で行動をしているにもかかわらず、
記憶が極めて曖昧だという特徴があります。

この共通する意識もうろう下での自己制御力不全
という状態を説明する方法として、
夢との比較で説明できないかということをふと思いついたのです。

夢に何らの意味がないことは、
常識的な大人であればだれでもわかっていることと思います。
逸脱した行為の夢を見たからといって、
自分の深層心理はこうだったのかと深読みして、
自分で傷ついたり、開き直ったりする人は、
あまりいないと思います。

偶々、夢を見ていた時(目覚めて記憶に残った夢)、
夢を見ている時点で記憶にあった事象が、
動画となって展開しているわけです。

その中でも、例えばものを盗まないとか、
誰かを助けるとか、自己制御力を発揮する場合ももちろんあります。
しかし、その夢を見ている時点で、
自分の行為が盗むということに当たる意識がないこともあります。

自分のものではない何かを手に入れたとします。
目が覚めてから、色々考えると窃盗になってしまうかなと思えますが、
夢の中では、そのような意識はなく、
他人の物をとるという意識が無いために、
自己制御は起きないわけです。

別の例えで言えば、異性と交際している夢ですが、
夢の中の自分の設定が、例えば学生時代の自分だったりして、
必ずしも現在の自分の状態ではないこともあり、
独身の状態であるという設定ということになれば、
不貞という意味での自己制御力は起きないわけです。

また、窃盗にしても、異性との交際にしても、
必要以上の意味は無いわけです。
冷静に考えれば、
夢で「盗んだ」宝石であったり、自動車であったり、
そういう対象物も、常日頃興味があるものでも、
別に盗んでまで欲しいものではないし、
全く興味の無い物だったりするわけです。

夢の中の交際相手の異性だって、
場所から連想する異性だったり、
偶々前の日に会ったり、テレビで見た異性で、
交際したいとも思っていなかったりするわけです。

このような「あまり意味の無い」対象を相手に
行動する夢の状態と、同様の状態が、
意識もうろう下では起きていると思うのです。

ただ、その人の「人となり」、あるいはコンディションが、
何らかの不満が蓄積されている状態であれば、
例えば、イライラして攻撃的な状態であれば、
より暴力的な行動になりやすいでしょう。

だけど、そういう状態の人が、
常に誰かに暴行をふるっている夢を見ているわけではないように、
単純な対応関係に立つわけではなく、
偶々そういうコンディションだったという要素もあるように思われます。

さらにしかし、
うつ病の人が、自殺を強く望んでいなくとも、
死ぬことばかり考えたり、死んだ方がよいのだろうかと
思考の迷路に陥っている症状がある場合、
うつ病それ自体の症状と慢性睡眠不足により、
そもそも自己制御力が低下しているところで、
薬物やアルコールによって意識もうろうとなることは、
極めて危険な状態になる
かなりの確率で、自殺を実行する可能性がでてくるわけです。

死ぬ方法について考え出すことによって、
より自殺を遂行する危険性が増すことも
これで説明がついてしまうように思えてきます。

意識もうろう下の行為というのは、確かにあるようです。

夢の中の自分ということで、
自己制御力が効かなくなる、
死んだら生き返らなくなるという判断要素の欠落が、
無理なく起きてしまうということを
説明しうるのではないかなと思うのですが、
いかがでしょう。


*話脱線1はここからです。
このことと、SSRI等の新型抗うつ薬が
商業ベースで販路を拡大して行ったことに伴う諸弊害が
混同され、かつ、混乱して把握され、
遺族の会がSSRIが自殺を促進したと
発表しているとの報道がされましたが、
向精神薬と抗うつ薬は全く違います。

一部の精神科医の悪口を普遍化することは、
うつで苦しんでいる人たちの適切な治療機会を奪うので、
自殺者を増やすだけです。
厳に慎まなければなりません。

但し、SSRIを思春期の患者に投与することは、
自殺の危険を高めるという注意書きはあります

**話脱線2はありませんでした。
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