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弁護士の落とし穴 弁護士の悪慣れ 悪慣れ弁護士が悲惨だと思った場合 [家事]


法律相談を受けていて、自分でもまずいなと思うのは、
目の前で悩んでいて、相談を受けているのに、
もっと悲惨な例もあるんだけどなあと
無意識に、そういう例を思い浮かべてしまうことです。

悪慣れって言うんでしょうか。
これは危険なことです。

裁判員裁判の時も言いましたが、
裁判員は、その点フレッシュです。
被害者写真を見たり、
犯行の手口を事細かに聞けば、
衝撃を受けて、素直に反応されます。

弁護士は、犯罪を見過ぎているので、
過ちとはそういうもの、
結果が重大だからと言って、
枠の範囲で評価をしなければいけないと
つい、思ってしまうわけです。

理性的というよりは、
職業習慣としてということなのかもしれません。

だから働き過ぎは良くありません。
自分が深夜まで働き続けていると、
電話相談なんか受けても、
俺はもっと働いているなんて思ってしまうのが一番始末に悪い。

若い女性が毎日のように9時過ぎて帰宅
というのは、異常なんだという親御さんの意識こそ
正当なのです。

ある時期から、そんなことを思い、
10時間以上は働かないようにすることにしました。
弁護士に昼休みもないので、
忙しい時は、その時間でも結構こたえます。

とにかく、相談者の感覚は、真実なのだから、
それをリアルに受け止めることこそ第1に行うべきです。
そして、それをもっともだと思う共感、
それからしかはじまらないのかもしれません。

その点弁護士は医師ではないので、
あなた、それは、考え違いじゃない?
こういう考えもあるんだよと
認知療法をする必要はないのです。

キーワードは、「そりゃそうですよね。」

そりゃそうですよね、お母さんからしてみればもっともですね。
そういうことがあれば、そう思いたくなるのは、
当たり前のことですね。

そして、結論としての感情と、
その根拠としての情報がかみ合わないとき、
こういう事情もあるのではないですかと、
補助線を引くのが優秀な相談者かもしれません。

いや、今日のテーマは、
理想的な法律相談ではなくて、
そういう悪慣れした弁護士も、
悲惨な状態だと素直に感じてしまう事情というのは、
よほど悲惨な事情なのだということを
弁護士が自覚して行動しなければならない
ということでした。

説明が長いからブログが長くなってしまうのですね。

破産申し立てを担当する場合でも、
携帯電話があって、連絡が取れることが普通ですが、
携帯電話料金も払えず、
緊急連絡は電報を使わなければならないという人がいます。

受診するファクシミリもないので、
速達で書類を送ったりすると、
お金ばかりかかります。
相手に請求しても出ないので、それはあきらめます。

働いてはいるのですが、
とても生活が成り立つ収入はありません。
おそらく、かなり残業をして
ようやくある程度の収入を得ているようです。
それでも携帯電話料金は支払えません。
家族も問題行動があったりして悩みが尽きないようです。
ちょっと心配になっているのです。

ろくに寝てないようなのです。

弁護士から見ても悲惨な状況だとすると
これはやはり心配した方がよい。

表面的には就労して収入があり、
住居もあるのだけれど、
かなり無理をしていて、
心身疲弊状態のようです。

これは、婦人保護施設で保護してもらった方がよいのかもしれません。
状況についてリポートを書いて相談してみることにします。
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