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外部被曝よりよっぽど命のリスクがある、復旧作業における過重労働、過労死を予防しましょう。 [労災事件]

災害復旧の仕事は、
実は,過労死の危険のある仕事です。

自衛官や警察官の仕事は、
肉体的にもハードですが、
建物の痕跡に人が取り残されていないかと捜索をしたり、
がれきの中の死体を安置所に安置する仕事であり、
あるいは、死者の身元を確認するため、
遺族と向き合うという
精神的にも極めてハードな仕事です。

避難所の人たちと
食事の内容が一緒だったようです。
被災直後は、
おにぎり一個なんてこともあったようです。
ある程度改善されていることを願います。

お医者さんも大変でしょう。
何もかも足りない中、
水も十分に出ない地域での医療活動は、
我々には、
体力的にも精神的にも
到底できないお仕事だと思います。

電気や水道、ガス工事、
道路復旧工事も
想定よりだいぶ早く進んでいるようです。
おそらく、
報道されないご努力の賜物と思われます。

今後、増えてくるのは、
土木建築の設計士の仕事です。
休みなしの長時間労働で、
ずいぶん前の名取市の水害でも
命を落とされた方がいました。

今日(3月23日)から、
仙台弁護士会の無料電話法律相談が開かられます。
東京の弁護士会でも電話相談が開設されるようです。

家族のこうした過重労働について、
相談もあると思うので、
注意喚起をしたいのです。

<過重労働とは>
色々指標はあるのですが、
厚生労働省など国は、睡眠時間を圧迫する労働時間
を大きな指標としています。

週40時間を超えて働いた残業時間の
月間合計が100時間を超えた場合、
6ヶ月間平均で80時間になる場合で、
脳梗塞、くも膜下出血、心筋梗塞などの
脳疾患、心臓疾患は、
労働災害となる可能性が高くなります。

具体的には、一週間の労働が、
毎日10時間だとすると、
月曜日から金曜日は
50時間働いたことになり、
残業時間が10時間となります。
これに土曜日10時間、
日曜日5時間働くと
65時間働いたことになり、
65-40=25時間の残業時間となり、
月4週だとしても、
25×4=100時間の残業となります。

毎日、10時間働く人は、
できれば土日は休まないといけません。
せめて、週に一度は、全休が必要です。

特に、高血圧や動脈硬化の既往のある人は、
注意しなければなりません。

<対処のポイント>

これを、当該労働者や、中間管理職に話しても、
あまり意味のあることではないでしょう。
どうしようもできないでしょう。

トップにいう必要があります。

トップに言うとしても、
人命救助や復旧活動で、
やらなくてはいけないからやっている場合、
対決姿勢で行っても効果的ではないかもしれません。

悪質ではない場合、
人命救助や復旧活動に、
最大限の敬意を示しつつ、
理解を求めるということになると思います。

デメリットを知らせる活動になると思います。

<解決のポイント1>
過重労働を防止する、長時間残業を防止するためには、
一人の人に負担を負わせないこと、
即ち十分な人材の確保です。

警察官が、他県から岩手県や福島県に動員されたそうですが、
宮城県にもぜひお願いします。

一つの会社で、
業務を独占しないで欲しい、
人命に関わらないことならば、
それほど急がないで欲しい。

定年退職した人を活用する等して、
人を休ませて欲しい。

<解決のポイント2>
健康診断を行って欲しい。
どうしても、残業が必要な職場は、
健康診断を行って、血圧の管理などを
進めて欲しい。

できれば、自衛官、警察官は、
メンタルな点での健康管理も行って欲しい。

<国などへの働きかけ>
弁護士が、自治体や会社に
健康管理を呼び掛ける場合、
例えば人材確保の際の人件費や
法律の適用除外の必要性がある場合、
弁護士会を通じて、自治体や国へ要請する
という活動をぜひ行って欲しい。
嫌そうするために、私も働きかけをしようと思います。

復旧活動は、これから、何カ月もかかるわけです。
今、貴重な人材が過労死で倒れたら、
復興が成り立ちません。

我々が目指すものは、
単なる復興ではないはずです。
地震が無かった場合よりも、
さらなる発展、人間らしい社会を
新規構築こそを目標に据えるべきだと思います。

東京の買い占めの報道を見るにつけ、
被災した我々こそが、
経済的にも、精神的にも、
日本再生のカギとなる、起爆剤となる。
そう思えてくるのです。

復興を超えた発展を宮城から作りましょう、
宮城や東北だけを救うのではなく、
日本を救う気概を持ってがんばりましょう。


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