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弁護士会の自殺対策マニュアル、堂々完成、ネットワークの第一歩 [自死(自殺)・不明死、葛藤]

昨年春ころから、このブログで、
みなさんと相談しながら作成した仙台弁護士会の自殺マニュアルが
完成したという記者会見が今日行われます。

弁護士会内向けの非売品です。
内容は、知識のこととか、心構えとか、技術とか
色々書いてありますが、

自殺マニュアル.JPG

大事なことは、弁護士が、依頼者や相談者の
メンタル面にもっと注意関心を持とう
ということを、地域の弁護士会が、
マニュアルという形で取り組み始めた
というところにあります。

弁護士は、トラブルのある人たちを
クライアントとするわけですし、
訴訟それ自体がストレスとなるわけです。

解決を目指すからと言ったって、
例えば手術を受けることがストレスにならない人はいないでしょう。
まして、訴訟は敗訴の危険もあります。

先ず、弁護士はそういう職業だということを
みんなで自覚しようというところからはじまります。

自分たちの対応で、
依頼者のストレスが増幅しないように、
ちょっとのところでだいぶ違う。
意識するかしないかで、全く違うと思うのです。

それから、重篤なうつ症状が出た場合は、
治療が必要です。
弁護士から、医師につなぐとか
医師から指導を受けて訴訟等に当たる
ということを弁護士が行うことによって、
それ自体で、うつを軽減したり自殺予防に役立つはずです。

まして、弁護士の相談会は、
弁護士会で毎日行っているほか、
あちこちの自治体や機関で行われています。
弁護士の数だけ、医師につなぐ心の相談所ができると思うと、
可能性は広がると思うのです。

そうして、自殺やメンタルを意識しながら業務を行っていけば、
弁護士から、もっと有効な自殺対策、うつ等の予防対策の
具体的な提言ができるようになると思います。

そのはじめの一歩が、この自殺対策マニュアルの
意義だと考えております。

この意義を我々以上に洞察され、
自殺対策マニュアルに協力していただいた方々がいらっしゃいます。

宮城県医師会に全面的に協力していただき、
東北大学医学部教授松岡洋夫先生と
医師会の常任理事の橋本省先生に、
監修をしていただきました。

これ自体、非常に(まさに常にない)価値のある
ネットワークになっております。

さらに、印刷等の諸費用は、
宮城県から出ています。
内閣府の自殺対策予算が各自治体に配布され、
各自治体をとおして、自殺対策事業に予算がつくのです。

といっても、無条件につくわけではなく、
名乗りを上げた団体の事業が審査されます。
弁護士会の事業も、3候補名乗りを上げましたが、
この出版企画だけがとおり、他の二つは落選しました。

啓発事業は、本来予算がつかないのですが、
会内向けマニュアルとはいえ、
意義を見出して、予算をつけていただきました。

県の担当者の方の炯眼に感服しました。

というのも、
こういう意義があるということを認識してもらわなければならないのは、
どうやら弁護士自身のようだからです。

われわれは、ネットワークだシンポジウムだと
目を外に外に向けていたのですが、
肝心の弁護士会が、
ちょっと、ちょっとのようなのです。

言えばわかると思うのですが、
この点の努力が、少し不足していたようです。

みなさんのお力をお借りして、
盛り上げていかなければと
考えている次第です。

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