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産経新聞の中学の卒業式の対面式に関する記事は、日の丸を国民から遠ざけるという負の側面がある。 [事務所生活]

平成28年3月20日付で産経新聞が
ある記事を配信しました。

大阪の中学校の卒業式で、
卒業生が、在校生と向かい合う形で式が行われた結果、
卒業生が日の丸に背を向け続けることとなり
不敬ではないかと抗議があったというのです。

蔭山某のコメントも載せてあり、
違和感があるといわせているのです。

このような記事を書くから、
国民が日の丸を敬遠するようになるということが
わからないのでしょうか。
また、国民を冒涜しかねない
不愉快であり、危険な記事であると思うので、
そのことについて説明します。

私は、君が代の心を伝え、
日の丸を生活に根付かせる立場ですから、
君が代、日の丸に反対の方は
もしかすると、読む意味がないかもしれません。

産経記事の一番の問題点は、
日本国民が日の丸に背を向けることは
何らかの問題があるというところにあります。

全く問題はありません。

日の丸を低い位置におくことは抵抗がありますが、
頭上高く掲げていれば、背負おうが、対面しようが
全く問題ありません。

確かに、人間に対して、あえて背を向けていれば失礼に当たりますが、
旗に背を向けて、旗に対して失礼だということは
滑稽な話なのです。旗は布切れですから。

但し、ある国の国旗に対して、
他国民が、対面するべき時に背を向けたり、侮辱することは、
旗ではなく、その国家、国民に対する
侮辱になったり、失礼にあたることはあります。

外国の旗を燃やすこと等は
その国に対する威嚇になりますよね。

それから、
ある民族が、他民族を支配して一つの国を作る場合、
支配されている方は、
支配している民族に抗議をする場合があります。
その時、国旗に対して侮辱をするのですが、
それは、国旗に対する抗議意思ではなく
支配民族に対する抗議の意思表示ということになります。

ウイリアムテルは
支配民族の提督の帽子に敬意を表しなかったために
子どもの頭の上のリンゴに矢を放つこととなりました。

日本国民が、仮に日の丸を侮辱したとしても
それは日本国民に対する抗議の意味ではなく、
政府など国家機関に対する抗議の意味です。
不愉快な気持ちにはなりますが
不敬という言葉は当たりません。

日本においての日の丸は、
戦時下の教育において特別の意味がありました。

敗戦が濃厚となった際、
一億総火の玉というスローガンを掲げて
非戦闘員も軍事力に組み込まれていました。
学校も軍隊予備群であったり、
実質的に軍隊の規律下におかれているようなこともありました。

この時、日の丸に敬意を払うことで
統制を図る道具にされていたことがありました。
日の丸にとっても不幸な時代です。

また、日の丸などが、天皇陛下から学校に
下賜されるなどということがあり、
いつしか
日の丸が天皇陛下の代わりに擬人化されていた節があります。
ウイリアムテルの帽子ですね。

その論理が正しいなら
マラソンの時に沿道で日の丸の小旗を振ることは
大変恐れ多いこととなります。

今は、どこの学校でも、国旗は
経費で、旗屋や通信販売で購入するのですから
特に、頭を下げることに意味はありません。

産経新聞や、計算高い子どもを養成することで有名な人物は
このような、
日の丸に敬意を表しなければならないという感覚があるというのですから、
国民は支配されるべきだという意識だったり、
戦争体制に入る準備をしようとする気持ちがあるのだったり、
日の丸が天皇陛下の身代わりだ
というような意図があるか
なんらかの誤解があるか、
それらについて、知識がないということになるでしょう。

産経新聞の大変問題なところは、
日の丸を背にしてなぜだめなのかということを
全く説明していないことにあります。

日の丸を背負うということは
日本を代表するということですから、
卒業生が日本を代表するような
傑出した人物になれという願いを込めた形であり
とても素晴らしいと思います。
身が引き締まる思いをするでしょう。

はれの門出にふさわしい演出だと思います。

これがなぜだめなのでしょう。

それよりも違和感とか言って
理由を明確にしないことが問題です。

これは、空気を読めということで、
芸人の楽屋話を一般人に強制するような愚かなことです。
暗い、押し付けられた雰囲気を演出しています。
理由をあえて述べないのですから議論になりません。
従うか従わないかだけの話になってしまいます。

閑話休題
日の丸は、皇室と関係がありません。
日章旗が国旗となったのは1954年7月9日
国家機関としての幕府の意思決定で定められました。

だから、明治維新前に咸臨丸がアメリカに入港した時、
アメリカ国民は、星条旗と日章旗で
日本人を歓迎しました。
当時の絵も残っています。

また、日章旗が国旗となった一番の理由は、
当時の貿易船の関係です。

国旗は、船に掲げ、その船が海賊船ではない
という証明手段でした。
当時日本は鎖国をしていましたから、
外国で目にする日本船は薩摩藩の船で、
薩摩藩の旗(丸に十字)が掲げられていました。

だから、外国になじみのある丸の旗を
基本にすることが合理的でした。
ただ、他国の国旗がカラーなので、
歴史的な背景を踏まえて
日章旗としたようです。

だから天皇陛下とは関係ありません。
そのような意味づけをした者がいるとすれば明治政府でしょう。

さらに閑話休題。
沖縄返還の前あたりまで、
街の角々に、祝日ともなれば日の丸が掲揚されていました。

子ども心に、
祝日のお祝いムードが高められ、
華やいだ気持ちになりました。

いつしか、それも消えてゆきました。
自国の国旗を敬遠するようになったわけです。

その一番の原因は、
今回の産経新聞の記事のような
誤った情報の提供だと思います。

日の丸が、
何か堅苦しく、
扱いを間違えると非難されるような
誰しもが敬遠したくなるような
そんな存在に変えていったのだと思います。

日の丸に意味のない権威を持たせることに断固反対し、
生活に身近な国旗を取り戻したく
願っているところであります。


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