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弁護技術研究会 スピーカー弁護士からの脱却 [事務所生活]

役員は、もうそろそろ、終わりです。
今年度は、本来業務をバリバリやらなければならないのですが、
そればかりでは、物足りなくなるというのは、
役員後遺症でしょうか。

色々、役員で始めたことを続けることもあります。
私は、弁護士会としての自殺対策の取り組みが
第1の仕事となりそうです。

他に考えていることとして、
志のある弁護士と勉強会を開きたいのです。

弁護士の仕事は一子相伝的なものがあり、
肝心なことでのマニュアルがありません。
第1に情状弁護の技術、
どうして、その気の毒なことが量刑につながるのか
という肝心なことが確立していなかったり、

そもそも、代理人の役割等が、
酒抜きで話し合われる「場」が少ないように思われます。

仙台弁護士会は、前までは裁判所控室に炉があり、
その周り、炉辺で、
長老の先生から、色々なお叱りを頂戴していたのですが、
最近は、集まる的がなくなってしまい、
禁煙の流れもあり、そのような貴重な場がなくなってしまいました。

代理人論は改めて行わなければならないボリュームなのですが、
今危惧しているのは、
スピーカーにすぎない弁護士と、
金銭の換算しかできない弁護士ということです。

弁護士の一番の役割は、
岡目八目といわれるように、
味方でありながら、他人であることだと思います。

客観的、冷静に、依頼者の一番の利益を提示できる
というものだと思います。
その時の依頼者の感情と矛盾することを言わなければ
ならないことも出てくるわけです。

自分も覚えがあるので言うのですが、
依頼者に感情的にもべったりになって、
相手方に対し、敵対的にふるまってしまうと、
岡目八目ができなくなり、
まとまるものもまとまらなくなり、
依頼者の利益が図れなくなります。

振り回されるだけ振り回されて、
結局、ろくに賠償も受けられない
ということが、最近多く見られます。

これは、解決を、金額でしか考えられない人
も多くみられるところで、共通の問題がありそうです。

弁護士は何をするのか、
調停の場で、どのように行動するのか、
単に気持ちの弱い依頼者の代わりに、
依頼者の声をはっきり伝えるだけの、
弁護士としてのフィルターではなく、
スピーカーの役割しか果たせない弁護士ではだめなのです。

弁護士会を離れて、
有志で、勉強会をしたいという構想を
今持ちつつあるのですが、
賛同される弁護士は現れるでしょうか。
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