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妻からのDV事案が増加している 3 なぜ夫はDVに対抗できないのか 相談窓口の設置は急務である [家事]



「男性は他者を支配したい生き物であるから、相手の支配を目的とするDVは男性の属性だ」とする考え方があるようです。腕力が強く、筋肉量が多い男性の方が暴力的な手段で相手を屈服させようとするとか、女性は人間関係の調和それ自体に価値を感じるため仲間の調和が第一になるが、男性は人間関係の外に目的を持つので仲間の調和以上の目的を持つため、仲間との関係が後景に追いやられるなどの考え方があるようです。

しかし、それは古い考え方です。前に述べたように、DVの内容には男女差はありません。人間が他者を攻撃する場合は、自分が強いから攻撃するというよりも、反撃により致命的な被害を受けないと感じた場合に、怒りという感情が生まれ攻撃という行動が起きるようです。つまり、攻撃を受け入れてしまうからDVが繰り返されると言ってよいと思います。

DVを受けている男性は、争うことを嫌う人が多いです。一般的に争いを好まないというわけではないにしても、妻と争うことができない人が多いです。「どうしてそんなこと言われて黙っているのだ?」と疑問が起きるほど、反論や反撃をしません。

どうして争うことができないかについては、いろいろな理由があるようで、この点を分析することにはあまり意味がないと感じています。むしろ、通常の男性であれば、タイミングが悪いと反撃ができなくなり、DVを受け続けることが誰にでもあるというように考えた方が良いと思います。

早い段階に適切な対応を取れば、場合によっては第三者や裁判所の力を借りたりして、激しいDVがおさまったり、何らかの損害が生じる前に解決することもありうる話です。

しかし、前回や前々回にもお話しした通り、DVを原因とする精神破綻や自死は、むしろ夫の方が多くみられるようです。その理由は、一つに相談機関が無いということ、なかなか知人に相談することができない事柄であるため、公的な相談機関は絶対に必要です。ただ、DVの本質を安易に男性の属性の支配欲だ等というドグマに陥っていたのでは相談にはならないでしょう。また、「男性なのだから妻のDVをやめさせろ」というこれまたDVの本質を理解せず、また女性は腕力で従わせろとでもいうような指導が役所の相談所でなされたということの報告も受けています。こういう人が女性のDV相談を受けているのですから、「子どもを連れて逃げろ」しか結論は出てこないわけです。

この配偶者暴力の防止に関する法律、いわゆるDV法は男女の区別がありませんが、実務的には男性は冷遇されています。鼻で笑われて帰るように促された例も聞いています。

行政が真面目に取り組んでいないことを端的に表しています。

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