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パワハラ自殺の職場の共通項 [労災事件]

労災事件を扱っていると、パワハラ自殺の相談を受けることがあります。
実際に数件、パワハラ事件を担当もしています。
私が数件ということですから、
全国にはかなりの数のパワハラ自殺の事例があり、
自殺に至らないパワハラが無数にあるのではないでしょうか。

私が扱った事件は、
職場に共通する特徴あります。

第1に、上司の叱責が他の同僚の面前で行われること。
人前で叱責されることはつらいことです。
言い返せない無抵抗な状況で、
くどくどと叱責されます。
誰だって、「そこまでいうのはちょっと」
と口を出したくているのですが、
実際に上司の叱責をさえぎるひとはいません。
上司の上司でさえ、口を出せないようです。

叱責を受けている人は、
誰も助けてくれないということが、
絶望感を深くするようです。

会社を辞める気ならば、
パワハラを受けている人も
同僚も、
口を出せるのでしょうけれど。
生活のため、今の職場を辞めるわけにはいかない
という、今の求職難がパワハラの温床となっているようです。

誰かが誰かと一緒にやめろと言わない限り、
明日は我が身だとみんな思っていながら、
その場を離れることだけが、精いっぱいの抗議の
意思表示だということが、
現実の根深さを物語っています。

このため、ひとたび誰かが自殺しても、
証人になる人もなかなか出てきません。

パワハラ職場の共通項の第2は、
長時間労働です。
ただ、上司から具体的に
何時まで働けという指示があるわけではありません。
何日までに、この仕事をしなければならない。
ということで、夜中も休日も
出てきて働かなければならないということで、
働かないわけにはいかないということが
実態です。
だから、パワハラ自殺をする人は、
ある程度地位がある人が多いのです。
むしろ、仕事ができる人です。

具体的に何時まで働けという、
違法残業を命じる職場はあまりありません。
働かなければならないように仕向けられる
労基署と裁判所以外が知っている常識ではないでしょうか。

パワハラ職場の共通の第3は、
日常的に叱責がおこわなれるというものです。
毎日ではないにしろ、
今日も叱責されるという気持ちで
出勤する感覚になっているのでしょう。

携帯電話で叱責されるようになると、
文字通り逃げ場はありません。

是非ご家族で、上記3点に当てはまる上司が
いないか、聞いてみてください。
そんな上司がいる場合、
あなたの家族がパワハラのターゲットになっているだけでなく、
見て見ぬふりをしなければならないことで、
ご家族が傷ついているかもしれません。

なお、パワハラの自殺のケースは、
先ずうつになって求職し、重篤化し少し良くなって自殺
という典型的パターンではなく、
疲れの症状はありながら、
日常生活は送っていて、
ある時、突発的に、確実な自殺手段に出る
ということも共通しています。

ご家族のサインを見逃さず、
痛ましい結果となる前に是非ご相談されたいと
いつも思っています。

それから、同僚がパワハラ自殺と思われる亡くなり方をしたら、
名前を出さない条件でもよいので、
ご家族に、事実を話されてほしいのです。

労災になるかどうかの相談でも、
私は初回無料としています。
http://heartland.geocities.jp/doi709/index.html

全国的には、過労死弁護団にご相談ください。
http://karoshi.jp/

本来は労働基準監督署だと思うのですが。



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コメント 1

ドイホー

もうしわけありませんが、
個人が特定された情報は
削除しなければならないそうです。
私のブログを最後まで読まれた方であれば、
真実を正当に評価すると思うのですが、
削除となります。
私が承ったということで、
ご理解ください。

by ドイホー (2011-01-18 06:08) 

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