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記者会見してきました。過労死110番の告知。精神疾患認定件数減少の分析。 [労災事件]

昨日、宮城県庁の記者クラブで、記者会見をしてきました。
6月19日の土曜日に、仙台でも過労死110番を実施するからです。
これは、全国過労死110番全国ネット、過労死弁護団が
全国的に実施する過労死110番の宮城県分ということになります。

宮城県は父の日の前の土曜日、勤労感謝の前後と
年2回の過労死110番を実施しています。
実施するとは言っても、報道されないと、
どこからも電話がかかってこないので、
記者会見をして、報道をお願いするのです。

例えば、過労死だけでなく、労災相談は、
うちの事務所で、随時行っていますが、
(しかも、初回相談は無料)
誰も知らないので、あまり電話も来ないわけです。

今年の宮城県の電話番号は、
022-721-5315です。
医師、弁護士、ケースワーカー、労働組合と、
至れり尽くせりのメンバーが待機しております。

昨日、厚生労働省が平成21年の労災認定に関する数字を
発表したので、
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006kgm.html
記者に関心を持ってもらおうと、印刷して配布したのですが、
精神障害の労災の申請件数が増加したのに、
認定件数が減少しているのです。

精神障害の申請件数が増加した理由は、
一つに精神障害が増加したというところ、
失業率の増加に見られるように、
いつ解雇されるか、解雇されたら再就職できない
という圧力が、無理を通してしまい過剰なストレスになっていたり、
リストラで、今まで2人でやっていたことを一人でやっていたりして、
やはり無理がたたる、
上司の過剰なプレッシャーがパワハラになって部下に降り注ぐ
色々原因がおもいあたります。

申請が増加したもう一つの理由は、
その人の不健康な状態が、精神疾患からきている
病気の症状だという理解と、
この病気が仕事からきているという理解が
ようやくなされてきたから、
そのようなとらえ方が普及してきたからと思われます。

では、なぜ、認定件数が減ったのでしょう。
過労死弁護団の弁護士からの報告と自分の経験からしても、
無理な労災申請をしているからではないと思われます。
労働基準監督署が、認定を厳しくしているというのが実感です。

要するにうつ病になったり、自殺をするのは、
その人が弱いからだという理屈に、
申請事案をあてはめようとする傾向にあるということです。

また、遺族が自分で申請してしまうという例が増えているので、
この人に事情を聞いてほしいということを言わないので、
労基署は、パワハラしていた当の本人やその上司から事情を聞いて、
パワハラは確認できなかったと認定しているのです。

その担当者に当たり外れがあるようですが、
最初の申請が大事ということになります。
過労死事案は、労基署を信用しすぎず、
やはり、過労死弁護団に相談してから申請することを
お勧めいたします。

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