SSブログ

テレビアナウンサーの自殺報道に対して抗議する。報道ガイドラインを検討していただきたい。 [自死(自殺)・不明死、葛藤]

昨日、テレビアナウンサーがマンションから転落して
死亡が確認されたという事件があった。

顔写真入りで、自殺ではないかという報道が大きくなされた。
この報道には疑問がある。

第1に、自殺ではないかという疑いがあったというのであれば、
顔写真入りで、実名を出して、広く報道することは、
そのような報道価値があるのか、そもそも疑問である。

第2に、速報ということでニュース番組で報道したテレビ局があったが、
そのように、大々的に取り上げる必要があったのか、全く疑問である。

第3に、いまだにウエッブ上に、発見された場所を特定して掲載している。
場所の特定をする必要が無い上に、きわめて有害である。

自殺の多くが、精神的不健康状態、睡眠障害等、
意識が正常ではない状態で、
決行されることが多いと指摘されている。
高度なプライバシーに関わる事項であり、
本人に責任を求めることが酷な場合が多い。

遺族とすれば、身内が自殺という形で死亡したというショックを
深刻な形で受けているときに、
テレビ等で、広くそれが報道されることは、
さらに、精神的にダメージを受けるだろうことは、
誰しも想像できることである。
この点について、配慮をしなくていいという理由が思い当らない。

ニュース番組には、編集権、報道の自由等があることは当然であるが、
一般視聴者としては、そのニュースの取り上げる内容、
優先順位、取り上げる程度等から、報道機関を判断し、
評価をする自由もある。
例えば、近時、熱中症の被害が深刻であり、
命を失ったり、深刻な後遺症が生じるという知識
熱い所に出ない、のどが渇く前に水分を補給する。
塩分をきちんととる、汗が渇くように風通しを良くする
等の知識を普及することが求められているのに、
「対策」を呼び掛けて終わりという
熱中症の被害を防ぐ報道に時間を割かない姿勢がみられる。
このような中、一人の人間の転落事故を自殺だとして
報道することに対しては、疑問が大きい。

また、場所を特定することについて、何らの意味が無い。
その場所に居住する人もいるし、
その前を毎日多くの人たちが通行する。
子供たちもいれば、うつ病の方もいる。
その場所における転落死という言葉が頭に入ってしまい、
アルコール、睡眠薬などの物質障害や、
うつ病等の精神障害で、意識もうろうとしているときに、
その場所に行って、結果として模倣行為が起きる危険性も
極めて高い。
そのような弊害を考えた場合、
場所を特定しての報道をする必要性が全く理解できない。

テレビ局、新聞が、報道の自由、表現の自由を主張するのであれば、
自殺報道のあり方について、
オープンな形で協議をし、ガイドラインを設置して欲しい。
視聴者が飛びつくことよりも、
報道による2次災害を防ぐことを優先していただきたい。

報道の在り方を自ら検証、検討していただきたい。

自殺の増加する背景は、社会的な原因があると考えるが、
実際に起きてしまった自殺は、
極めて個人的な問題である。
本問題で、これ以上、故人、家族のプライバシーを
暴露しないように、
人間として、当たり前の配慮がなされること、
配慮が無い番組が報道されないことを、
強く願う。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0