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日曜日、往復5時間自分で運転して行ったシンポジウム(家族をめぐる人権)の成果は? [事務所生活]


これが、よかったのです。
私が、会場の中でだれよりも勉強になったと思います。

仙台から2時間ちょっと、
線路はあるけど電車の本数が少ないので、
自分で運転して行ったのです。
日曜日、家族と離れ、
運転5時間、打ち合わせ1時間
講演1時間、パネルディスカッション1時間
休憩と開会式等を合わせると、合計9時間弱。
お疲れ様でした。

シンポジウムは、
第1部の講演が、法人類学の大学の先生で、
第2部が、子供の電話相談、障害者高齢者のボランティア、
DVの関係のボランティアの3方の報告という形になっています。

第2部の方々は、宮城県でのというか、結構全国的に有名な
第1線で活躍されている方で、
この場以外では一堂に会することが難しい忙しい方たちです。

私は、第2部の司会兼アドバイザーという立場でしたが、
会場から質疑の無いことをいいことに、
司会の立場を利用して、
相談時のテクニックとか、本気で質問していました。

その中で、
サポートをするときは、
反対の立場にも立つということはできないというか、

例えば、虐待されている子供のサポートをするときに、
親にも言い分があるのではないかと言っていたら、
子供から信頼されないとか、

サポートする以上、その人の立場に立ちきることが必要
であるということを学びました。

弁護士としても、代理人、弁護人として基本なのですが、
弁護士の場合、事件解決、和解という場面を作ることを考慮すると
やや趣が異なる局面があるのか、ないのか、
宿題ができました。

圧巻だったのは第一部です。
家族をめぐる人権問題というかたいテーマで、
話す内容もかたいのです。
それにもかかわらず、とても聞きやすい。
さすがは大学の先生です。本当にびっくりしました。

わたしなら、話の内容を崩さないと、語り口も崩せません。

で、話の内容ですが、(字に書くともっとかたい)

「人権」という概念は時代によって変化しているということなのです。

先ずは、フランス革命等の市民革命時、
表現の自由に代表される自由権的基本権
これは、当時のブルジョアジー等の意思表示ができる人の人権
ということなのです。なるほどです。

その後の社会権は、労働者(階級)の人権ということになり、

さらに、人道的人権という概念があり、
「誇りある生と自己実現の為に人類が考え出したもの
一人の人間として経緯を持って処遇されることが保障され、
自らの意思によって生きることが尊重される権利」
となり、
徐々に、ものを言わない、言えない人の人権ということになり、
高齢者、障害者はもちろん、胎児、死者にも人権を認めて行こう
というか、光を当てて行こうという方向性があるようです。

さらに21世紀の人権は、
次世代の人権だったり、動物の人権だったり、
共生論的人権に向かっていくとのお話でした。

大事なことは、社会関係的弱者の「思いに寄り添う」
心的態度だというのです。

圧巻でしたし、
第2部の、3方の報告につなげやすいということで
司会としてもありがたいご講演でした。

もうこれで、第2部のテーマは、
「家庭の中のものを言えない人たちの思いに寄り添う」活動
ということになり、
家族をめぐる人権というシンポジウムが
有機的につながったと、
司会としては、自己満足の極みでした。

ここでも、私が一番楽しく勉強させていただいてしまいました。

講演者、報告者のメンバー、報告内容を考えると、
私なら、4時間くらいのシンポジウムでも、
絶対飽きないでしょう。
もっと、もっと、突っ込んでお話を聞きたかったのですが、
主催者の要請が、メモ用紙で渡ってきたので、
きちんと時間内に、シンポジウムを終了させ、
帰宅の途についたわけでした。

今度は、もう少し近くでやりましょう。
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