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折り合いの遺伝子、障害と呼ばれるパーソナリティ、すべて尊重されなければならないという理屈 [事務所生活]

適者生存というか、進化は
類人猿がヒトとなってからも続いたようです。

どの段階なのかわかりませんが、
現在生き残っている我々は、
水や食料が不足することに対応する
体の機能が強い人たちの遺伝子をもっている
と聞きました。
要するに飢えに強い遺伝子です。

だから、必ずしも
食料の大量摂取に対応する遺伝子をもっているとは
限らないため、
不摂生も関係するのでしょうが、
食料の過剰摂取によって、
それに体が対応せず、
糖尿病や血液疾患を発症することが、
現代病としてあるのかもしれません。

人間の性格も遺伝子が関係するのであれば、
環境に適応しない性格は、
淘汰されてきたはずです。
逆に言うと、現在生きている我々は、
生き残った遺伝子をもっているのであり、
一つ一つの個性や、障害と評価されている性格さえも
意味があり、価値があると考えるべきなのではないか
と思えてきてしまうのです。

例えば、社会に都合がよい性格は、
他人と折り合いをつけることに長けている性格でしょう。
大抵のことに我慢して、
決して出しゃばらず、目立とうとせず、
あまり疎外感を感じない
そういう折り合い重視の性格が都合がよいし
好まれるように思います。

しかし、折り合いばかり付けていたら
人類は滅びるわけです。
第2次世界大戦の後進国側のように
ファシズムや全体主義に
折り合いをつけすぎていたら、
どうなったでしょう。

おかみのいうことだとしても
命をかけて戦うという
(性格だけに還元できないとしても)
そういう人たちも必要だったわけです。

逆に、そういう、世の中をかえてやろう
私は正しいという人ばかりでも、
社会は成り立たないのかもしれません。

折り合いをつけられない人たちが、
各自
自分の信ずるところの理性的に導かれた結論
に固執していたののでは、
まとまるものもまとまらないでしょう。

全体として、社会がまとまり、維持する折り合いも必要だけれど、
時として、折り合いを気にせず、
突出した行動をとるひとがいることによって、
社会が変わったり、
哲学や、文学、美術や音楽、発明など
人類が進歩していくような気がするのです。

そして、世の中のタイミングですが、
安定した世の中があったり、
飢饉があったり、
戦争があったり、
今のような不安定雇用社会がある時に、
それぞれ、能力を発揮する性格も
異なるような気がするのです。

社会に必要とされる性格が異なるわけです。
現在生き残っている我々の性格も、
単純ではなく複合されているものだから、
環境に応じて、出てくる性格も異なると思います。

それぞれに意味があるように思うのです。
そして、今、環境に適合しない性格であったとしても、
過去において時代が歓迎した性格だったのだから、
将来に、その性格が無くてはならないものになる
可能性があるわけです。

我々、一人一人が、
将来に向けて遺伝子をつなぐ
壮大なリレーのランナーなのではないでしょうか。

今、社会から、障害と評価される
性格、パーソナリティであっても、
これが将来、遺伝子を引き継ぐ者が、
社会に無くてはならなくなる人たちに
なる可能性があると思うのです。

精神的に弱い遺伝子だとしても、
その遺伝子は現代まで、
守られてきたと考えると、

今の精神的に健康を害している人たちも、
その少なくない割合の人たちが、
本来人間社会の中で、
健康を害さないで生涯を全うできたはずの
人たちだと考えられるような気がします。

要するに、現代社会は、
人間が生存するにふさわしくない環境だと
身体に置き換えれば、
飢餓状態の世の中だと
あるいは過剰摂食状態かもしれませんが
そう思えてくるのです。

ともかく、学校を卒業する等して就職した人が
過重労働で精神的に不健康になる社会は、
不適当な状態であるように思えます。

人類が、狩猟から農耕を始めたように、
安定した生活を志向しなければ
社会の後退が進むだけのような気がするのですが、
どうでしょう。

ぜい弱性を持つ人を基準とすることが
人間社会の発展の志向の基準ではないのでしょうか。

俺は飢えに強いぞ、肉食えば一カ月は大丈夫だ
草なんか育てて食ってられるかと
いうことでは、
農耕さえも始まらなかったのではないでしょうか。

とても宗教じみた話になったかもしれませんが、
遺伝子、人という群れを作る動物の群れの中の役割分担
人類史というキーワードをつなげると、
どうも、
すべての人類が、壮大な人類の過去と現代と未来の中で、
大事な役割をもち、尊重されなければならないと
そんなふうに思えてならず、
お話ししてみたくなってしまいました。
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