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支援をする我々こそ、支援することによって生きる力を与えられている。みやぎの萩ネットワーク便り [自死(自殺)・不明死、葛藤]

3月に創設されたみやぎの萩ネットワークです。
弁護士やら牧師さんやらカウンセラーやら大所帯となっています。

http://miyaginohaginetwork.blog.fc2.com/

相談案件も結構来ていまして、
お坊さんから弁護士につながったり、

カウンセラーから牧師さんにつながったり、

司法書士とケースワーカーのコラボがあったりと

早くもネットワークの威力を発揮しています。

パンフやポスター制作のため
昨日も幹事会が開かれました。
10人近くが夜遅くまでワイワイやっていました。

なんとか、悩みが固まってしまう前に
相談に来ていただきたくて、
真剣に議論もしますが、
脱線の時間もかなりとって
充実しています。

私を含めて、支援者が
必ずしも円満な人生を歩んでいたわけではないし、
現状に問題のない人もいないでしょう。

むしろそれぞれの対人関係
家族、職場、ボランティア活動などで
様々葛藤を抱えているわけです。

人間が集まれば
癒しにもなれば、葛藤にもなるのは
むしろ当たり前なのでしょう。

中には、深刻な悩みを抱えている人もいるわけです。
本人にとっては、極めて深刻です。

地雷を踏んでしまう人もいれば
悪意がなくとも配慮が行き届かない場合もそれはあるでしょう。
あわない という人もいるわけです。

ひとたび罠にはまると
誰かのことをやっかんだり、
自分のことばかり低く扱われると感じたり
しやすくなるわけです。
支援をする者も人間ですから
多かれ少なかれそういうことはあるわけです。
実は、落ち込んでいることもあるのです。

それでも、
誰かのために行動するということは、
生き生きとした気持ちをよみがえらせます。

これが、自分にたちにとって
客観的にかけがえのない場になっているのです。

対人関係学は、人間は二種類の危険に備えるといいます。
一つは動物としての危険、いのち、安全、健康を脅かす危険です。
もう一つは人間としての危険
群れから追放されるのではないかという危険です。

これは、人間が
群れ(対人関係)に、協調しようとする本能的要求があり、
この仕組みによって、人間は群れを維持し、
外敵や自然環境から種を守ってきたと考えるのです。

群れの中で、追放の心配なく安心できる一つの方法は
群れの役に立っているということです。

群れの役に立つということは、
自分が群れにいることが
自分以外の他のメンバーにとっても利益なのだから
尊重されるだろうと思うわけです。

これは理屈で考えるのではなく、
本能的な感覚なのだと思います。
「役割感」は理屈ではなく無意識的なものだと思います。

誰かのために何かをしているということは
この自分の本能的な感覚を
満足させることにつながっていると思います。
すると、群れの中で尊重されたいという根源的な要求も
満足させるわけです。
元々あった別の群れでの対人関係的不安も和らぐわけです。

また、群れのための行動ということも
もう少し違う効果があるようです。

普段は自覚しませんが、
いざとなると、
自分だけだと怖くてとてもできないことが、
守るべき人のためであれば行うことができる。
ということがあります。

北海道の猛吹雪の夜に
小さな娘さんを連れて道に迷ったお父さんは、
自分の着せるものを娘さんに着せて
ご自分は亡くなったけれど娘さんは助かった
という出来事がありました。

娘さんを助けたいという祈りの気持ちが
死の恐怖に打克ったわけです。

誰かのために行動することは
その人を強くするわけです。

私は対人関係学の立場からみやぎの萩ネットワークに参加しています。
萩ネットは、いろいろな立場、職種、スキルの人たちが
自死予防の1点で集まっているネットワークです。

悩みを放っておくと、
やがて悩みが凝り固まり、
取り返しのつかないことになる。

悩みは軽いうちの方が解決しやすい。
だから、気軽に相談をしてほしい。
萩ネットは、あらゆる悩みに対応できるほど
いろいろなメンバーがそろっていると自負しています。

私の立場では、
他人を支援するということは、
それ自体が、自分の生きる力を活性化させ、
自分自身が癒される効果があるということを自覚しています。

情けは人の為ならず  です。

「なんだ、案外利己的な話か。」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

私は、
それでいいと思っています。
そもそも人間はそういうものじゃないかしら
と、思っているところです。

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