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自分の大切な人との仲を壊さないために、相手の気持ちを考えて行動をするための工夫 現代版黄金律構築の必要性7 シリーズを振り返る [家事]



大人の発達障害の人の中には、自分の言動が相手を傷つけたり、怒らせたりすることに気が付かない人がいるということを驚きをもって発見しました。自分では悪気はないのに、いやむしろ相手に良かれと思って、相手に働きかければかけるほど、相手が自分を嫌い、離れていってしまうわけです。考えてみると、これは切ない話だと思いました。

さらに思いを巡らせると、発達障害が無くても、その時の状態、環境から、相手の気持ちを考えて行動することができなくなることがあることにも気が付きました。そういった環境が一時的なものであればそれほど大きな影響はないのかもしれませんが、例えば職場の問題など長くその悪しき環境にいなければならない場合は、例えば家族など自分の大切な人間関係に影響が出てしまい離婚等の家族崩壊の原因になってしまうわけです。

ただ、相手の気持ちを考えて行動するということは、ちょっとの工夫、知識があればできるのではないかということも考えました。今回、シリーズの最後に、自分が相手の気持ちを考えないで行動することを事前に防ぎ、大切な人との仲を壊さないためにどうしたらよいかを考えてみました。

1 大切な人が誰かをはっきりと認識する。

 守るべきものが誰との関係なのかはっきり自覚するべきです。私たちは、なかなか改めて考えることがありませんが、実に様々な人間関係に所属しています。家族や学校、職場、地域、社会、通勤電車、お店の店員と客、客同士、あるいはSNSの「友達」等々、あるいは国家や社会と自分との関連を強く意識する人もいると思います。

そして人間は、困ったことに、放っておくと、どの人間関係でも自分が安定してその関係にいることを歓迎されて、その関係の他者から尊重されていることを求めてしまうようです。そしてその自分の求めをかなえようとする努力をしてしまうようです。

  しかし、そのようなありとあらゆる人との関係を大切にすることは不可能だと思います。力を入れて大切にする人間関係を絞らないと、本来大切にするべき人間関係が手薄になったり、他の人間関係の悪い影響で大切な人間関係の人に八つ当たりをしてしまったりということが出てくることがあります。きちんと大切な人間関係については特別扱いをして、大切さに応じた行動をするべきです。

例えば相手が嫌がるだろうなと思えば行動をしたりやめたり、こういう言い方をしたら傷つかないのではないかと行動の内容を変えたりということをしなければ、気が付いたら自分がのけ者になっているということがどの人間関係でも起こりうることだと思っています。

私が大切にするべきだと思う人間関係は家族であり、その中でも夫婦です。我々は家族という存在は必ずそばにいるものであって、どんな場合でも離れないものという意識を持っていると簡単に考えているようです。あるいは考えることもしないという方が正確かもしれません。家族が壊れるということに無頓着なようです。しかし、例えば、夫婦の相手も長く合わないでいるような場合は他人に戻ってしまうということや、他の人と家族になってしまうということもありうることです。相手の年齢も変化していきますが、これに伴って考え方や感じ方も変化していきます。ずうっと同じように接していたつもりでも、相手からすると不満が蓄積していたということは、離婚事件では定番になっています。夫婦は案外壊れやすいということが夫婦を大切にするべきだと考える第1の理由です。
 
 第2の理由は夫婦の仲が壊れると精神的ダメージが大きいということです。夫婦の一方が自分を嫌い、自分とは一緒にいられないということを突然突き付けられた場合、他の人間関係が壊れる以上に人間の精神的なダメージは極めて重いものになります。日本の社会環境では、離婚に伴って、子どもとの交流も失われることが多くあります。夫婦が壊れるということを想定しないで私たちは生活していますが、気が付かないうちに自分にとって大切な存在になっているのです。

第3は、生理学的にも、夜に帰ってくる家庭において、自分が尊重されていると実感できることが、心身の健康の基盤になっていることから、夫婦、家庭の人間関係を大切にして居心地をよくすることが理にかなっているという理由もあります。

2 「相手のやってほしいことをやるという第1法則」でいこう
  現代版黄金律は、
・ 相手のしてほしいことをしてあげよう(第1法則)
・ 相手のしてほしくないことはしないでおこう(第2法則)
というものです。

相手との仲を壊したくないということが勝ってしまうと、「相手のしてほしくないことをしないでおこう」ということばかり考えてしまいそうです。しかし、これはなかなか難しいことです。つまり考えを巡らせて、相手のしてほしくないことをしないことをしても、何かしているかわからないことから相手が気が付かないことが多いために、エネルギーは使うけれどプラス効果があまり期待できないと言えるのではないでしょうか。

むしろ「相手のしてほしいことをしてあげる」ということに力点を置くべきだと思います。これならば、相手の気持ちを考えることが苦手な人でも、できそうです。そして、それが実は相手が嫌なことならば反応がすぐに出ますので、修正が効きやすいです。

加えて、こちらが相手のしてほしいことを探して、やろうとしている姿勢を示すことで、相手は自分が尊重されていると感じることができます。10回のうち3回ヒットを打てば、残り7回が空振りに終わったって、相手からすればこちらの姿勢を感じ取ることができて印象が良いはずです。自分のために他人が何かをしてくれるということはとても嬉しいことだです。

多少恩着せがましく言うのはむしろ推奨しますが、「あなたが喜ぶのではないかと思って」という言葉は必ずつけましょう。
  
 3 一緒にいる時間、会話の時間を増やそう

   結局、会わなくなっていくと他人に戻っていくということのようです。ただ一緒にいるということも大切ですが、話をするということがポイントが高いようです。
   会話の内容はどうでもよいです。当たり障りのない話ができるということも大人としてのスキルかもしれません。相手が話しているときにじっと聞くこと、共感できる部分や賛成できる部分は、すかさず肯定のあいづちをうつこと、先ず必ずそこから始めること、そして安直に結論を出そうとしないことなどでしょうね。こういう人間同士が結びつきを強める会話は女性の方が上手なようです。

4 睡眠時間を確保する等体調管理をしよう

睡眠時間が短いと、だんだん思考能力は低下してゆきます。それだけで、失言をするようになりますので、相手の感情を考えるという複雑なことはできにくくなることは当然です。

思考力が落ちる内科疾患もありますので、健康診断は定期的にうけるということも大切なようです。一日6時間半から7時間の睡眠時間を確保しましょう。

特に何事もないはずのご夫婦が深刻な仲たがいをしたということがありました。10年前のことでしたが、結局それから二人の間の亀裂が大きくなり離婚になりました。そのころ二人の間に何があったかはわかりませんが、奥さんの方がうつ病の副作用を持つことで有名な薬を長期間服用していたことだけは確かでした。

5 大切でもない人間関係は整理すること

例えば、特に必要もないのにSNSで発信をしていて、その発信をめぐって物議が起きて、逆に批判の書き込みが多くなり、イライラして家族に八つ当たりをするということになれば、それは本末転倒だと思います。

人間の脳は、一つの群れに所属するためにふさわしい仕様になっていますから、複数の人間関係に同時に所属することは負担が大きいようです。SNSなんて実生活には必要がないのに、依存になり家族に向き合う時間が無くなれば有害でしかありません。中止してみたら、自分には何の弊害も無かったことに気が付く人がちらほら多くなっています。

特に夫婦問題に悪影響が出るのは、職場の人間関係です。パワハラを受けてしまい、八つ当たりを家族にぶつけるとか、パワハラを忘れようと深酒をしたり、パチンコで時間をつぶして家庭がぎくしゃくしていることは本当に多いと実感しています。簡単に仕事をやめるということはできませんが、家族とよく話し合い、場合によっては退職をするという選択も、大切な人との今後を見据えると考えなければならない場面が多くあるように思われます。

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