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1から10まで夫を嫌いにならないために4 (すれ違いの原因と話し方、聞き方) [家事]

7 夫とのすれ違いを招く事情

 ⅰ)一緒にいる時間

   夫が単身赴任だとか、いつも遅くまで残業をしていて日曜日は昼過ぎまで寝ているようであると、だんだん仲間という意識が失われていきます。夫よりも一緒にいる時間が多い友人などの方に仲間意識が芽生えてしまうこともあるでしょう。これは危険です。もし、平日に会話をする機会がないのであれば、一緒にいる時間を大切にしなければなりません。尊重ということを、積極的に意識して行動することが必要となります。外食に行くとか、子どもと一緒に出掛けるとか、相手の体調を考慮しながら楽しいことを企画するとよいでしょう。

   忙しすぎるということは、しばしば離婚の原因になるということがリアルな真実です。家に帰ってきても不機嫌な顔をしていたら、最初は遠慮して、だんだん怖くて、あるいはこちらも怒りを感じて、どんどん疎遠になっていきます。
   これが毎日深夜に帰宅ということになれば過労死などの原因にもなります。過労死のパンフレットや対人関係学のページを見て、また夫にも見せて、心配しているんだということをはっきり言うべきです。

   何を一緒にやるかについては、あなたがやりたいことを主張するべきです。夫は妻が喜んでいるところを見て、「役割感」を満足させるものです。あなたが楽しいと思うこと、きっと喜ぶだろうと思うことを実現してもらうことは、夫にとって満足感を与えるのですから、気にするなんておかしいということになります。

 ⅱ)実家との距離

   実家との距離も気を付けるべきです。実家は、何もとりつくろわなくてもいい空間なので、安心できます。居心地が良いわけです。若い二人なら経済力も大きな差があるかもしれません。また二人ならば気にしないことも、親は昔の価値観で介入してくることもあります。かといって、親をないがしろにする必要もなく、問題は距離感だということになります。「実家は最後の最後のとっておき」ということで、乱用することは避けるというくらいに考えた方が良いかもしれません。
  「子どもを連れて出て行かれた男性の特徴として、妻の実家との付き合いが極端に少ないという共通項があります。ほとんど面識がなければ、妻の親は夫を仲間だとは見ないでしょう。この点女性の方が如才なく付き合う能力があります。妻の実家と自宅との距離の問題がありましょうが、1年に1回は夫も妻の実家に顔を出し、先祖のお墓参りなどをするということが大切だと思います。できれば、自分の実家、妻の実家という観点を捨てて、私たちの実家という感覚を持つことがベストです。感覚までは持てないことが普通ですので、そういう行動をするということで良いのだと思います。」
 
ⅲ)体調

   例えば、うつ病や産後うつになっても、本人は自分の状態を正しく認識できません。東日本大震災後、公務員や建設現場では、夫が過労死するほど働きすぎてうつ病になり、妻とのコミュニケーションが取れなくなることによって、妻の側が自分が尊重されていないという強い疎外感を持つようになり、離婚に発展しているケースが多発しています。この場合であっても、妻の側は、夫が自分に冷たいと感じて、自分が尊重されていないと思うのは無理もないことです。しかし、うつ病者は、表情を変えるのもおっくうだという状態になっています。すべてが無気力になるし、何をしても自分が否定されるという悲観的な思考に支配されています。これは離婚した後でも気が付かない場合が実際には多くあります。夫のうつ病は、隠れた離婚原因として多くあるようです。これは妻の方も同じです。うつ病や、産後うつ、甲状腺機能の異常からくるうつ状態等結構多く見られます。

   なんかうまくいかないと感じたら、あるいは今まで楽しかったことが楽しくないと感じたら、何もしない時間を作るということをお勧めします。できれば一週間くらいボーっとしている時間があると、だんだん自分の状況が見えてきます。あるいは、家族療法や弁証法的行動療法に基づくカウンセリングを受けるということも有効だと思います。特に一番下のお子さんを生んだ2年以内くらいに、自分ばかり損をしていると感じたときは要注意です。一種の産後うつかもしれません。そのような事例による離婚が大変多く見受けられます。

 ⅳ)経済

   離婚の原因が経済にあることはよく指摘されています。現代の労働環境は、老後まで安心して生活できるというものではありません。先のことを考えないようにして過ごしたりしています。なんらかの不安感を感じてしまうと、何事にも敏感になってしまうことがあります。もともとちょっぴり心配過ぎるように作られた人間がますます心配性になるわけですから、何もかもうまくゆかないと思うようになる危険もあるわけです。ただ、どうなのでしょう。よそはよそ。自分たちが楽しければそれでよいのです。工夫次第でいくらでもお金をかけずに楽しむことができるはずです。
   お金が足りなくなることはよくあることです。ここで夫に内緒で借金をしたり、光熱費を滞納したりすると大変苦しくなります。自分を守る気持ちが出てきてしまって、それが相手に対する攻撃に代わってしまうということはよくあることです。
   経済については、必ず夫と話し合いましょう。

   できれば、家計簿をつけることをお勧めします。いちいち書き込むのではなく、普通のノートを買ってきて、すべてのレシートをそれに張り付けるだけの家計簿だと長続きします。余裕ができれば、月当たりの集計をして、給料日まで半月だからあとどれくらい必要かということが分かるようになれば、かなり上級者だと思います。お金が不足しているのは仕方がない時もあります。そういうノートを見せれば、言い訳する必要もなくなって、結局はとても楽になります。

8 言いにくいことを言う技術

  ここまでで出てきているだけでも、「過労死をしないために仕事を辞めて」とか「残業しないで」とか、「お金が足りない」とか夫婦は避けて通れない深刻な話題を持っています。子どもの状態もなかなか言いにくいことの一つでしょう。あなたが算数が苦手だという自覚があるときに、子どもが算数で悪い点数を取ったら自分のせいかと思うかもしれません。しかし、むしろ、夫が算数が苦手だったら、もっと言いにくいかもしれません。
  子どものこと等、相手に早急に態度を改めてもらわなければならないことも実際には存在します。どう言えば良いのかがわからなくて、なかなか言い出せないうちに、ため込んでいって破綻寸前になることもあるでしょう。いくつか、言いにくいことを言う技術を考えましょう。

  まず、感覚として、相手を責めないということが大事だと思います。相手を責めるというのは、「あなたが間違っているから、皆迷惑をしている。だからこう改めて。」という言い方です。これではだめです。まずは、将来に向かって行動を改めればよいのですから、間違っているとか、劣っているとかそういうことは言う必要はありません。これを言うのは将来繰り返しをさせないというメリットを期待してということになりますが、間違っているという言葉を置かなくてもこと足りることが多いです。むしろ、「間違っていることをしない、正しいことをする」という行動原理から、「相手の嫌なことをしない。相手のしてほしいことをする。」という行動原理に改めてもらうように誘導するべきです。それが自分の首を絞めることにならない方法だと思います。

  相手を責めない、間違いだという価値評価をしないためには、何らかの問題点を相手の責任だという発想から、「夫婦というチームの不具合を修正する」という発想に転換することです。「私は、あなたがこのように間違っている。」という言い方から、「私たちは、こういう問題を抱えている。協力し合って修正しましょう。」という言い方がベターだと思うのです。

  次に言葉遣いですが、間違っているとか、だらしないとか、価値を込める言葉を使わない要するべきです。「あなたは仲間としてふさわしくない。」、「いずれ邪魔な存在になる。」ということを宣言しているようなものです。それが正しければ正しいほど、夫は傷つき、その痛みはすぐに怒りに転換するようになるでしょう。例えば、マンションのトイレなどで、立ったまま小便をするか座ってするかという最近ホットな話題があります。昭和の中期までは外にトイレがあり、大便用と小便用とほぼ必ず二種類用意されていましたが、マンションなどではスペースが限られていますから、そうはいきません。ここに問題の所在があるわけです。その時に、「兼用トイレは、座って用を足すのが正しい。あなたもそうしなければいけない。」という言い方は、大変まずいということになります。例えば「私たちのトイレが、飛び跳ねで、においが遺ったりしてしまう。お父さんだけが原因ではないと思うけれど、飛び跳ねって結構広い範囲になってしまうらしいの。」、それでも男は逆上するかもしれません。「じゃあいいよ。俺が掃除すればよいんだろう。」となれば、まあ良しとしてはいかがでしょうか。結構、洗剤とかブラシとか凝り始めたらそれでよいでしょう。
  大事なことは、相手を否定する言葉をなるべく使わないということ、価値を込めるとか、正しい、間違っているという評価を入れない。夫の問題なのではなく、私たちの問題として一段高みに立って言いだすということだと思います。

9 相手の話を聞く技術

  とりあえず、わけのわからないことを言い出すのが夫です。わけがわからない時に、話をさえぎること、聞こうとしない態度は、「お前は黙ってろ」という強烈なメッセージになってしまいます。最後まで我慢して相手を見ながら聞いて、「よくわからなかった。」という方がまだよいと思います。
  わけはわかるのだけれど、とても賛成できないということを言い出すのも男です。夫がニコニコして、「こんどさあ、キャンプ場で一泊してみよう。」とまだ赤ん坊がいるのに言いだしたりします。
  「バカじゃないの、そんなところで風邪でも引いたらどうするの。」と言いたくなるでしょう。それが正しいかもしれません。そういう場合でも、夫が何をしたいのか見極める必要があると思います。単に、夜中にいも煮でビールが飲みたいだけかもしれません。「キャンプで何をするの?」、「やっぱ、外で星空を見ながらいも煮をしてビールを飲みたいな?」と案の定言ってくるかもしれません。「それって素敵よね。私はバーベキューの方がいいな。」というかどうかはおいておきますが、「この子がもう少し大きくなって、からだが強くなったら、早速行きましょうね。」とでも応えておけば、「待ちきれないな。」、「あっという間よ。」と話が続く可能性も出てくるかもしれません。

  これは、将来子どもと付き合う時にとても有用な会話術です。まず否定するのではなく、共感できる部分にまず共感して見せるというテクニックです。あなたと同じことを考えているけれど、こういうところを考えるとこう修正するべきだということです。いも煮の例を挙げると、時期を修正するということになります。じゃあ、いずれ寝袋でカに顔を刺されに行かなければならないのかというと、大きくなったら子どもと父親で言ってもらえばよい話です。共感されたと思った相手は、仲間意識を高めていきます。
そうしないで、ストレートに否定ばかりしていくと、夫も子どもも、あなたに隠し事をするようになります。言っても否定されていたら、言いたくなくなりますよね。これはあなたにとって決定的に不利益です。

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斉藤ママ

こんにちは!
土井先生はとてもお優しい方ですね。

日本人はそんなに不寛容ではありません。
日本人を信じてください。

妻は「言わされている」のです。
妻がやっているのは政治活動です。
沖縄の反戦活動家にも似ているのを感じます。

宇都宮の自衛官の事件も、
よく妻はコントロールされているなと思いました。

オウム事件など、一流大卒のエリートがコントロールされていたの
ですから、一般人ならばなおさら何らかの方法でコントロールされる事を
、否定してはいけないと思います。

何卒、宜しくお願い致します。

by 斉藤ママ (2016-11-01 16:44) 

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