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ちょっと待って、あなたのその言動をハラスメントチェックしませんか。パワハラ、DV、いじめ、クレーマー等 [進化心理学、生理学、対人関係学]


<ハラスメントの多くは気が付かないうちに行い、みんなに良いことが無い>

ハラスメントとは、「相手に対して悪意を持って、相手を傷つけようとして行う言動」ではありません。ハラスメントの加害者だとされている人は、自分がハラスメント行為をしたという自覚は通常ありません。

それでもハラスメントの相手方は精神的に傷つき、あなたとの人間関係が悪くなるうえ、あなた自身の他者からの評価が地に落ちてしまい、会社であれば回復しがたい損害が生じることもあります。

発言者の思惑にかかわらず、言われた方の受け止めを基準に物を考える必要があります。また、これはハラスメントに限らず、日常の人間関係にある場合に、本来みんなが気にしなければならないことです。

<これに気が付いてチェックを開始しよう>

先ず、どんな時に、自分の言動をチェックする必要があるかについて考えてみます。
声が大きくなったとき
自分だけが話しており、相手が口をはさめない状態になっているとき
話を続けていても、相手が自分の話に納得していない様子を見せているとき

これがあるからと言ってハラスメントでないとは言えない事情
・ 第三者が聞いていても誰も自分を注意しない
・ 言っている相手が頷いていたり、ニコニコしているように見える場合
・ 自分の話しかけのきっかけ及び内容が
業務に関連している場合(職場の場合)
子育てや家計、家事に関係している場合(家庭の場合)
自分の正当な権利に関しての発言の場合(クレーマー)
道徳や正義、常識に関する話しかけの場合(共通)

自分の言動で気が付いてハラスメントだと判断して修正したり、謝罪したりできれば理想ですが、これはなかなか難しいことです。自分が攻撃者であり、相手に効果的な攻撃をしていると感じている場合は、相手に対する攻撃はむしろ激化してしまうものだからです。

言動の後で気が付いて、謝罪し、今後は気を付けるということができれば、大分ましです。相手の傷つきは軽減されますし、あなたの評価は逆に上がるかもしれませんし、人間関係が破綻しないで済むかもしれません。

<ハラスメントチェック項目>

さて、このような場合、以下の項目に当てはまらないかチェックをすることをお勧めします。

1)自分の指示、お願いごとなどが相手にきちんと伝わっているか。
  ハラスメントの要素の一つに不可能を強いるというものがあります。「言わないことを言われた通りしろ。」という図式が成り立つ不可能を強いるパターンは実に多いのです。この要因としては、
・ 言っていないのに言ったつもりになっている
・ 言い方が下手、わかりづらい、実質的に言っていないと同じ
・ 相手にふさわしい言い方をしていない。ベテランの人にならば十分伝わる指示言動でも新人の人には伝わらないとか、職場ではそのようなコンセンサスがあったが家庭ではないのに家庭でもコンセンサスがあると勘違いしている場合、

2)話している内容がどんどん変わっていっていないか

  ハラスメント的言動は、最初に言い始めたきっかけになったことからどんどん変わっていくことが特徴です。「こういう事項については事前に報告をしろ」という話だったのに、受け答えの時の言い間違いや、誤字脱字の話になり、はては受け答えの態度の話になり収拾がつかない状態になるようです。もはや相手の弱点を探し出して攻撃しているということがほとんどです。あれやこれや話が変わっていくときは自分の今の言動はハラスメントかもしれないというチェック場面です。相手に注意、指導する場合は、関連があるかもしれない事項であっても、一度の機会は一つの話題だけで終わらせる

3)同じ話を繰り返していないか

  もう、相手を攻撃したいだけの時は、攻撃効果のあると感じた話を何度も繰り返す傾向があります。もはや、思考が停止して、攻撃本能だけで話している可能性があります。そもそも同じ話を繰り返すだけというのはコーチングになっていません。無駄な時間です。

4)過去の話をネタに攻撃していないか

 これは二種類の意味があります。
1つは、過去の失敗をネタに攻撃していないかということです。「一事が万事」等と言って今回の失敗と過去の失敗を関連付けて話すことは深刻なパワハラ被害が生じたときに多く行われています。

2つ目は、その行為があったときに言わないで、「あの時は言わなかったけど、こういうことはやめてくれ」というようなことです。何をやめてくれと言うのか全然相手に伝わりません。直しようもありません。具体的にどういうことをもって、あなたはそういうかと尋ねても答えられません。もはや事実に基づいて話しているのでもなければ、何か改善を求めているのでもなく、純粋に攻撃をしたいという意識になっている可能性があります。

5)長時間になっていないか

これが日常的な伝達事項であれば、長くて3分で済むことが通常です。10分、20分と話が長くなるのは、上のチェック項目に複数該当していることがほとんどだと思った方がよいでしょう。

<気が付いたら行うこと>

1 直ちに中止する
  話し始めてしまうと、話しが完結しなければ終わることができなくなるものです。しかし、話し続けることの方があなたの評価を下げてしまいます。唐突でも良いので「ごめん、ちょっと考えてみる。」と言って中断しましょう。これだけで、かなり解決する場合が多いようです。

2 その場を離れてチェックする。
  いったん相手から離れて、自分の言動が上のチェックリストに該当するならば、次のことを考えましょう。
 ① 相手に不可能なことを強いていないか。
自分ならばできるということはどうでも良いことです。相手の立場に立って、考えてみましょう。できないならばなぜできないのかを考えて、その理由の言語化をしなくてはなりません。
 ② 相手の責任が無いことを相手に責めていないか。
   相手に責任が無いことを責めてしまうと、相手が混乱してしまうし、あなたに対しての評価が一気に下がってしまいます。二人の関係だけでなく、周囲の雰囲気も悪くなるし、周囲の人のあなたに対する評価も下がってしまいます。
 ③ 改善点を具体的にコーチングできているか
   改善点をコーチングできずに否定評価をしているのであれば、それは単なる相手の否定評価です。何が問題なのか、それをどう解決するのかということをきちんといわなければ社会人としての評価が下がります。
 ④ 何か別の人間関係でのストレスが無いか
   怒りは、大半が別のところで抱えているストレスの解消という関係にあるようです。例えば職場でのパワハラは、自分の上司から無理難題を言われているとか、家庭で夫婦喧嘩をしていたとか、道を歩いて言いがかりをつけられた等のストレスに端を発することが結構あるようです。そのようなストレスはなかなか自覚できないのですが、人間には自分よりも弱い者を攻撃して解消しようとしてしまう行動原理があるようです。別の人間関係でストレスを抱えているときは八つ当たりの危険を意識する必要があるでしょう。
 ⑤ どうしてもしなくてはならないわけではないのに、相手を低評価していないか
低評価を自覚させようとして、不必要な人格否定をする場合が多いです。一般的な低評価をさせる必要はありません。ここもくれぐれも注意しましょう。



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