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自動車事故を装った保険金詐欺の人がきた 交通事故紛争処理センター [交通事故]

長年交通事故のあっせん業務をやっていると
変な人というのは確かにいて、
交通事故をわざと起こして、保険金をだまし取ろうと
する人も、実際に申立人として
あっせんを申し込むということがあります。

その人は、プロのギャンブラーということで、
確定申告もしているというのです。
他にも3人車に乗っていて、
自分が代表で話を進める。
最後にみんなが印鑑を押す
という話だったような記憶です。

交通事故で仕事を休んで、
給料が出ない場合は、
休業損害を請求できます。
無職の場合は、
賃金センサスという統計に基づいて、
この額をもらえる蓋然性がある場合は、
この金額ということになるのですが、
確定申告は、この賃金センサスを下回っていました。
この金額でいいというのです。

さて、確定申告をしていない人たちは
かえって大きい金額となるのは変だ
いやまて、
そもそも休業損害は、
働く意欲がある場合だから、
プロのギャンブラーに働く意欲があると言えるだろうか
そもそもプロのギャンブラーって職業だろうかと
目の前の自称プロのギャンブラーを見ながら
どう話を進めるか悩んだものでした。

それから、いわゆるむちうち症の場合、
保険会社は治療期間を勝手に区切り、
治療費を打ち切る場合があり、
どうしたものかと思っているのですが、
このケースも、事故後半年近くになっており、
すでに打ち切られたというのです。

通常、最後まで治療費を出せということが多いのですが、
この人は、うち切り期間を1カ月でも延長してくれたら
納得して示談するというのです。
非常に物わかりがよいと思ってしまいました。

話は朴訥として、軽すぎることは無く、
ギャンブラーといってもプロは違うのかと
錯覚を覚えるほど好人物でした。
なるほど、仲間を統率する人だなあと感じてしまいました。

なかなか難しい事案だけど、
話し合いでまとまるんじゃないかなと思って、
第1回目は終了しました。

しばらくして、第2回目が無くなったというのです。
逮捕されてしまったからこれないというのです。
しかも、交通事故は、実際にはなくて、
保険金をだまし取ろうというものだったというのです。

そもそもプロのギャンブラーなんて成り立つのかよと
自分に改めて突っ込みを入れました。
うかつでした。まんまと騙されました。

こういう人がいるから、
本当に苦しんでいる人たちに
なかなか保険金が支払われないということが
起きるのです。

ちゃんと頸椎捻挫(むちうち)の診断書も
あった事例でした。
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