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クレーマーを呼び込む業務マニュアル。対応窓口は、組織の防波堤? [事務所生活]

クレーマーの分析をしたりしていますが、
心に引っかかっていることは、
クレームを呼ぶ対応もあるだろうということです。

私の分析では、
クレーマーの心理は、
基本に不安がある。
自分が尊重されていないのではないかという
疎外されているのではないかという不安です。

この不安を除去することが
クレーマーへの対処
(クレーマーというのもなんか申し訳ないが)
の基本だと考えています。
要するに私は、あなたを尊重していますよと。

ただ、最近、物わかりがよすぎる人が増えていて、
私から見たら正当な抗議と思われても、
クレーマーと呼ばれて傷ついている人たちも
増えているように思います。
(私は、クレーマーと呼ばれても、
仕事柄傷つきはしませんが)

社員の対応マニュアルが、
言葉のマジックで、
ごまかし対応をする場合が見受けられます。

これは、会社がなんとかしなければないのに、
「内規で、こうなっております。」
「それは仕様となります。」
「そのように決めさせていただいています。」

しらんわ、そんなこと
と言ってもいいような話なのに、
群れに埋没しようとする志向の強い
多くの人たちは、
「じゃあ、仕方がないか。」
と一応納得することが多いのではないかと思われます。

わたしからみれば、
これはあんまり無責任ではないかと思うのです。

例えば、債務整理で、
サラ金と交渉していて、
過払い金の支払い時期を
半年後とか、2年分割とか
言われるようになりました。、

こんなの納得ゆきますか?

だめだね、
せめて2ヶ月後に払いなさいよ。
と一応譲歩はします。

すると
「それでは決裁おりません。」
とくるのです。

なんで?と尋ねると
「内規で、そのようになっているのです。」
とマニュアル通り答えてきます。

そこで引き下がりません。
「内規があるのはわかったけど、
どうしてそのような内規になっているの?」

「分割となると送金手数料が増えるし、
送金手続きも増えて人件費もかさむし、
合理性が全くないのではないの?」

相手は、不合理なことを認めて、
上司に相談して、
大分譲歩をもらいました。

これは、あとあとファインプレーだったことに
気がつくのです。
半年後の支払いや
2年分割なんかを認めたら、
大半が更生債権となり、
回収不能の恐れがでたわけです。

それはさておき、
このサラ金の対応は、
決裁権のない人を和解の窓口にして、
柔軟な対応を予定していない会社の態度を
示しているというところが
問題の出発点となっています。

会社側の窓口でありながら、
社内の内規でこうなっていますと
連発されても、
弁護士とがはいそうですかと
引き下がるわけはありません。

弁護士と和解の話をする場合は、
会社を代表しているのですから、
それで済むわけはないのです。

このような職場は多いのではないでしょうか。
ようするに、
客の正当な抗議や問い合わせを、
マニュアルをもって受け流させているという職場です。

自分が正当だと確信すれば、
それにきちんと対応しなければ、
抗議や問い合わせをした人は、
疎外感を感じるようになるでしょう。

疎外感や自尊心を傷つけられたと感じた人の中で、
埋没志向の弱い人は、
簡単にクレーマーになるわけです。

むしろ受け流しマニュアルは、
それを呼び込んでいることになります。

そして、一定の会社のマニュアルは、
サラ金の対応のように、
無理を通すことを自覚して作られている
ような気がすることがあります。

そういうマニュアルは、
オペレーターにクレームを集中させ、
必死で受け流させ、
客に無力感を与えて、あきらめさせる方向で
対処しようとしているように感じられます。

クレーマーと呼ばれる人たちは、
この点に敏感な人たちでもあります。

オペレーターというか、対応窓口は、
マニュアル以外の対応をしてはいけない
ということがあるので、
精神的に消耗していく危険があるようです。

マニュアルを覚え込むことに必死の
オペレーターは、このことに気がつかず、
クレームをつける客に対して悪感情を募らせる
ということがありそうです。

でも、もしかしたら、
客観的には、あなたの仕事は、
会社の位置づけとしては、
組織の防波堤かもしれません。

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