SSブログ

内閣府の自殺対策官民連携共同ブロック会議に参加してきました。 [自死(自殺)・不明死、葛藤]

12月12日金曜日
内閣府自殺対策推進室の会議の
平成26年度自殺対策官民連携共同ブロック会議
(北海道東北ブロック)に参加してきました。

前に、終わってからこういう会議があるんだと知り
出たかったと悔しい思いをしたのですが、
今回は、自死遺族支援弁護団のMLで連絡があり、
呼ばれなくても、参加できるよう画策しようとした矢先、
仙台弁護士会に参加の打診が来たので、
合法的に参加してきました。

勉強したいという気持ち半分
せっかくの機会なので、内閣府に対して、
仙台の民間の自死対策の様子を知らせ、
こういう風にやりなさいとまではいかなくても、
具体的な対策を提示してこようという
意気込みがあったわけです。

もっとも、
会議の段取りは終わっていることだろうから
ペーパーを提出させてくれということで
事前に内閣府にも連絡を入れておきました。

そうしたところ、
とてもフレンドリーな扱いをされて、
ちょっと調子が狂っちゃって、
意気込みという緊張感なしで参加してきました。

会議は、最初に内閣府自殺対策推進室から
最近の自殺対策のどうこうということで、
統計的な話、国の自殺対策の歴史、
自殺総合対策大綱の説明がなされ、

ホームページや白書、相談ダイアルや強化基金
ゲートキーバー教材などの説明がなされました。

その後、仙台市の若年層向け普及啓発活動
藍の会の田中さんから、宮城県次死遺族支援連絡会の活動
(まさに官民連携の活動の様子)
秋田市の自殺対策の取り組み
と三者の活動報告がなされ、

参加者が官民それぞれ20名前後合計40人くらいが
5人ずつのグループに分かれ
グループワークで話し合いがなされました。

いろいろと各地の状況がわかり
大変興味深かったです。

秋田市や青森県では、
自死対策の所管が統一されているようです。
仙台などは、実質的には精神保健センターが行っていますが、
健康増進課も書簡としており、
一つの部署が所管していなくて、
他の地域では、なんかのついでに自死予防もやる
ところもあるくらいです。

やはり、行政が、自死予防に力を入れると、
破壊力があって、
いろいろなことが、あっさりできるということは
羨ましくて仕方がありません。

民間は、それぞれ仕事を持った人達が
時間調整し、お金を集めて、連絡先を絞って
ようやく何かができるということですから、
やはり自治体に本気になってもらうことは
とても大事なことだと改めて感じさせられました。

また、自殺死亡率の高い
秋田、青森、岩手は、北東北ということで共同して
官民連携の研修会を開催しているとのことで、
南東北では考えられない話だなあと
少し羨ましく思いました。

また、なかなか日弁連レベルで情報が入らないのですが、
各地で熱心に取り組んでいらっしゃる弁護士の情報も得られ、
不穏にほくそ笑んでおりました。

北海道東北ブロック会議では、
自死という言葉に理解が寄せられたことも
成果だったのではないでしょうか。

ただ、勉強不足ということがところどころに感じられました。

平成10年代の、厚生労働省の委託研究で
自死既遂者の剖検と未遂者の剖検が
それぞれそれなりの規模の調査報告となっているのですが、
医師が熱心に行政の自死対策に参加している地域でも
その結論を知らなかったようです。

さらに、内閣府が精神科医療の問題を認識していることについて
自殺対策大綱の改訂に当たってのパブリックコメントによって
大綱の文言を訂正するほど重視していることも
ご存知ない方もいらっしゃいました。

自死についての基本的な情報を
きちんと調査、勉強してこそ
有効な自死対策ができるので
ゲートキーバーも大事ですが、
きちんとした政策形成ができる
基礎知識の普及は課題でしょう。

また、自死対策の課題は、検証です。
有効な対策とそうでない対策の区分けをしようとしていない。

例えば早期発見早期治療が有効かどうかは、
富士モデルや長崎モデルがあるのだから、
データを作って、効果を検証することは
それほど難しいことではないはずです。

できる検証もしないで
フリーハンドで政策を続けることは
できないはずです。

グループワークは、
仙台市の担当の医師の方や
北海道のいのちの電話の方、
青森、福島の行政の方で
40分の持ち時間があっという間に過ぎるほど
充実していました。
これも私には一つの大きな成果です。
何かあったら、交通費だけで駆けつけますからね。

それから、その人の発言を聞いてお話をしたいなと
ぼんやり思っていたお二方
宮城県のある町のご担当の方と
秋田県の性的マイノリティーの活動をされている方が
お二人とも、あちらから声をかけていただいて、
それだけでとても嬉しかったです。

ペーパーを準備した段階でも
いろいろ考えるところの成果があったのです。
自死対策における連携とはなにかということですが、

長くなりましたので、
連携についての考えについては
またの機会にお話したいと思います。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0