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自分を反省できない人が苦しみ悩むということ、自分と相手を責めないでチーム状態を改善するということの方法 [家事]

頑張っているいとおし人たちと、そして自分のために

バスケットの話から始まるのですが、
ゴール下というのは修羅場だそうで、
確実にゴールを決めたい攻撃側と
自由にシュートを打たせまいとする防御側が
肉弾相うつ状態で
一流選手は、当たり負けしないことが条件になるそうですが、

超一流選手になると
体を柔らかく変化させ
(あたかも一旦関節を外して)
するりと相手をかわして
自由になってシュートを決めるとのことです。

自分を変化させることによって
厳しい環境を潜り抜ける
これが超一流だそうです。

私の周囲でも
いろいろな能力を持っている方々がいらっしゃって、
「とてもかなわない」と
素直に感服しているのですが、

そういう人に限って
対人関係では、うまくゆかず
(そのために事務所にいらっしゃるわけですが)

自分が尊重されていないという
疎外感を強く感じると同時に
「相手が悪いために、自分が苦しめられている被害者だ」
という発想になって
さらに苦しんでいるようなのです。

周囲からさらに孤立して精神的に圧迫されている人は仕方がないとして
周囲から、「そうだ相手が悪いんだ」と
余計な「支援」を受けて、
自分を反省する機会を失って
相手をうらむ感情を強くして、
苦しみが深くなる人もいます。

まあ、人間一般にしても、私にしても
対人関係で不具合があり、
面白くない感情は簡単に出てきても、
「自分の行動を改善する」
という発想にはなかなかなりにくいと思います。

特に「自分が間違っていない、それなのに面白くないことになっている」
というように
自分に自信を持ちすぎていたり
相手を軽く見て、みくびっていたりすると
そのような傾向が強くなります。

しかしそれによって
自分を苦しめる結果になっているのです。

通常の対人関係の不具合は
相互の疑心暗鬼から始まることが多くあります。
夫婦の関係ではなおさら多いと思います。

なんとなく芽生えた、最初は「あれっ?」と思う程度が
私を馬鹿にしているのではないだろうか、
私のもとを去りたいのではないだろうか、
私を攻撃しているのではないだろうか、
等と枝葉がついていっていることが多いようです。

いつしか疑惑や不信、嫌悪になってしまいます。

そうすると相手も
自分に不信や、嫌悪を抱いているなと感じますので、
やはり私の疑問は間違っていないということになり、

相手が何も考えずにした行為や
善意、親切でした行為さえ
自分に対する攻撃だと感じるようになってしまいます。
疑心暗鬼スパイラルという感じですね。

だから、その人がびくびくしていたとしても
「自分が何か気に障ったことをしたのかしら」
という発想でびくびくしているのではなく
「相手は、突然キレる。」
という意味で、どうやらびくびくしているようです。

「自分に相手の感情を損ねる原因がある」
という発想に立てないようです。
だから、疑心暗鬼スパイラルは途切れないのは当たり前です。
こういう傾向を放置すると、大事な、身近な人ほど
相互不信が高まってゆくことになります。

まず、
原因が自分にあるということと自分が悪いということは
全く別物だ
ということを理解する必要がありそうです。

「だって、自分は間違っていないじゃないか」
「相手の言っていることは不道徳だ」
という反論は、必ずあるでしょう。

相手が、犯罪を持ちかけたような場合は
融通を聞かせる必要がないことはもちろんですよ。

でも、それが大事な人間関係、夫婦、家族関係の場合は、
相手の感情こそ、自分の行動原理の基礎とするべきなのでしょう。
ただ、これは、なかなかできることではないし、
100%それをすることは無理でしょう。しかし、

正義や道徳なんて、他人同士の関係についてのマニュアルなのです。

「自分が悪いから行動を改めよう。」
と考えると、暗くて気持ちがノリません。

「ここを、こう工夫すると、
 相手は安心するかもしれない、喜ぶかもしれない。]
と考えると、楽しくならないでしょうか。

家庭ごみをコンビニ捨てるか捨てないかで争った方がいます。
もちろんそれは不道徳です。コンビニに迷惑がかかります。
それを受け入れる必要はないでしょうね。

でも、一方は、家庭内にゴミがあることがたまらなく不愉快のため、
家からなくしたいという気持ちでいっぱいだったようです。
他方は、そんな不道徳なことはできない。
そこで言い争いになるわけです。

ここで、
他方が、相手が間違っているということで
強く相手を非難するだけであると
声の大きい方、感情を抑制しない方が勝ってしまいます。

「ごみを家に起きたくないよね」と
相手の気持ちに共感を示すことによって、
それだけで相手も少し落ちくことができます。

匂いが嫌だというなら
袋を二重にして
マンションのベランダに
ゴミ出しの日までおいてみようか
という提案をしてみるのもよいでしょう。

上のケースでは
コンビニに捨てるか捨てないか
という二者択一的なところで
二人が対立してしまっていました。

論点を、一方の問題の所在
心に共感することによって、
一方の気持ちを優先するという話から、
夫婦というチームの問題として話し合うことができるわけです。

相手と自分の対立から
チームの不具合を調整するという場合、
相手を非難していたのでは始まりません。
一旦、自分の反射的感情を抑える必要があるようです。

自分がわずかに変わるという方法で
相手の受け入れられるところを受け入れるという
対人関係学でいうところの部分的承認の技法を使うことで
構成員どうしの対立から
チーム状態の改善へ話が進むわけです。

そうすることによって
決して、コンビニに捨ててくると言ったことで
軽蔑されたり、人間失格の烙印を
押したり、押された気になったりする必要はないのです。
それをしないことに対する非難は、
実は、不道徳行為をしないことに対する非難ではなく、
自己防衛のための感情であり、
罵詈雑言は何も意味のないことが多いようです。

なんとなく、相手が自分と一緒にいるのが嫌なのかもしれない
ということも、概ね疑心暗鬼です。
そういう風にいじけた感情で一緒にいられたら
そりゃあ、いやでしょう。
ところが離婚事件を見ているとそういうことが多いのです。

まず、自分が相手におどけて見せましょう。
相手がおどけたら、少し大げさに喜びましょう。
何か話しかけてみましょう。
テレビの話題でよいのです。
話題がなければ、街に出てボランティアでもしてみましょう。

男は、意味のない、結論の出ない会話が苦手ですが、
無理して話して、
あと適当な時で、こちらの話題を振ってみましょう。
何か、共通の成果を上げることを求めていない
ということを理解しましょう。
だから、相手の言うことをいちいち完全に理解しようと
思わないほうが良いということを学びましょう。

夫婦ならば週末の計画です。
週末はなるべく家族のために空けましょう。
買い物でも、カフェ巡りでも、墓参りでも
何か会話の種になればよいのです。
これは十分実務的な会話です。

あと、あまり多くを求め過ぎないということも大事です。
疑心暗鬼を解くためには、多くの働きかけを受けることが必要ですが、
こちらも、
一緒にいるということで、自分のいれたコーヒーを全部飲んでくれたことで
「今日のところはこれでよい」(by 水島広子先生)
と思っていいのです。

何か相手の良いことをメモして
それを感謝していけば、
だんだん自分を安心させていくことができます。
安心のポイントを自覚していくことができます。

そして、少し、こちらが安心して
笑顔が出るようになれば、
相手も、「自分が尊重されている」
ということを感じ、自信を持ち始めるきっかけになります。

相手に合わせて自分の行動を変えること
自分から疑心暗鬼のスパイラルを絶つこと、
相手の小さなことに感謝をすること

「そこまで卑屈になるのかよ」
と言う人は出てくるのでしょう。

これを卑屈ととらえるのか、
楽しい人間関係形成のクリエイティブな行為ととらえるのか
人それぞれだと思うのですが、
大事な人、別れたくない人なら
やって後悔はしないはずです。

相手に勝手に求めて
しかも言葉にするなど明示に求めないで
心の中だけで期待して、
相手がそれをやらないから怒る、泣く
ということは、乳幼児だけの特権です。

そんな勝手な期待をしたって
相手は人間であり、うまくゆきません。
母親ではないので、あなたのことばかり気にかけているわけにもいきません。
別人ですから、意思のある人間ですから
思い通りにはゆきません。
いつまでたっても、苦しく、傷つくしか
結果は用意されていないのです。

コンクリートの隙間から
茎を曲げならが育つ野草があります。
これが
自分はまっすぐ上に伸びるのが正当だという主張で
どこまでもまっすぐにしか行けないとしたら
すぐに死んでしまっていたでしょう。

自分が生きるために形を変えるということは
とてもしたたかな生き方です。
強い生き方です。

老子は、堅強者死之徒、柔弱者生之徒
堅強なる者は死の仲間
柔弱なる者は生の仲間
と言っています(老子第76章)

これは、対人関係の振る舞い
自分の生き方においても妥当するものだと思います。

柔弱は、臨機応変ともいえますし、
自分というものを固定的に考えずに
発展するものだという考え方になじむでしょう。
仲間、隣人を尊重するという考え方に立てば
戦争もなくなると老子は語っているようです。














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