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フキハラ 不機嫌ハラスメントに学んでみた  [家事]



フキハラという言葉を小耳にはさみました。不機嫌ハラスメントの略なんだそうです。不機嫌な様子をあからさまに示して、周囲の人を戦々恐々という気分にさせて圧迫することを言うのだそうです。

真っ先に思い浮かべたのは、職場でのパワーハラスメントの際に、言葉で部下を叱責するだけでなく、不機嫌な様子を見せて部下を威嚇している様子でした。

ただ、この言葉が一番使われる場面は、夫が妻に対してはっきりと自分の意見を言葉にしないで、不機嫌をアッピールして自分の要望を察するように圧迫をかけるような場面とのことでした。

私のように離婚実務に携わっていると、どちらかというとこの不機嫌ハラスメントは女性が行う場合が多いように感じます。言葉で不満を言わないで、夫が察するべきだとして、これだけ自分がアッピールしているのに夫が気が付いてくれないことが離婚の理由だなんてことを結果としては主張することが多くあります。

ただ、いずれにしても、人間ですから感情が出てしまうのは避けられないし、家族のように四六時中一緒にいると、家族の自分に対する対応で不機嫌になってしまうことはあることだろうと思うのです。だいたいそういう「いじましい」対応をするときはつまらないことが原因の場合が多く、例えば夕食に自分にだけが肉が少なく盛られているとか、自分だけ留守番をさせて母と娘が買い物に行くとか、どうでもよいと言えばどうでもよいような場面です。言うのも恥ずかしいからわざわざ口にするような場面ではないと自覚していることが多いわけです。

それをフキハラとか言われて、フキハラはDVだ、フキハラは離婚理由だなんてことになってしまったら、あまりにも窮屈ではないでしょうか。男も女も日常的に離婚の危険にさらされて、四六時中意識を集中させてフキハラをしないように緊張していなければいけないことになるのかと考えると気が遠くなるわけです。

そもそも、自分では不機嫌を顔に出さないように平静を装っていても、家族から「なんで怒っているの?」とか言われてしまうと、フキハラなんて防ぎようもないという絶望的な気持ちにもなります。感情のないロボットと暮らしたいのかという非肉の一つも出したくなるわけです。

だから初めは、フキハラなんて言い回しでとやかく言うものではないと、不機嫌をあらわにフキハラという言葉を批判をしようかなどとも考えたわけです。ただ、少しずつ冷静になると、こちらが無意識であっても、やはり家族が不機嫌を感じ取って、不愉快な気持ちになることは間違いないので、これは無い方が良いということまで考えが進みました。

ちょうどその時、別のとある理由で、家庭の中でちょっと低姿勢というか、あえて異を唱えなくてもよい事項については、少し大げさに同意の意をあらわにしていたという事情がありました。少し積極的に肯定をしようということをとある理由で実行してみていました。

なるべく表情を険しくせず、なるべく大きな声を出さずに、しかし、できるだけ明瞭に肯定の言葉を出すということをしてみていたわけです。先ほどの例で言えば、肉が少ないと感じたら、「もう少しお肉ちょうだい」と冷静ににこやかに言うみたいな感じですね。

なかなかうまくいくようです。先ほどの例で言えば肉の追加をもらえたし、言わなくても、もらえるようになるような感じになったし、文句を言われることも格段に減ったし、家の中がだいぶ快適になったのです。おやおや。

なるほどなと思いました。

フキハラをしないようにしようとすることは、なかなか難しいです。緊張感が顔に出れば、何不機嫌にしているのだと思われてしまいかねません。「不機嫌にしないようにしよう。」ということではなく、

少し姿勢を低くして、にこやかに、明瞭に肯定や賛同の言葉を述べ、思っていることは感情を込めないでさらっと言ってみる。

こういう積極的な行動を心掛ける中で、自然とフキハラを結果として行わないということが前向きで建設的な対応なのかもしれないと思いました。

そして結果は自分にとってもとてもよいものが現れるということですから、やらない手はないでしょう。
その程度の緊張感はもしかすると、集団生活をする人間としては当たり前のことなのかもしれません。私たちは、日常生活に手を抜くことを覚えすぎてしまっているだけなのかもしれません。努力すること自体が喜びや充実感となるということを思い出すと同時に、家庭では努力することが極度に疲弊する、おっくうになる原因を探すという方向で考えた方が良いのかもしれません。

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